極寒の森から

最良の状態のナラの木を求めて、
極寒の森へ。

その木は
簡単には切れない。

静まりかえる雪山に、チェーンソーの重たい音が鳴り響く。実は、ナラを切りだすのは、木の成長が止まる冬の時期だけ。春から夏の成長期にあたる木は、水分や養分を多く含むため変色を発生しやすく、製品には向かない。チャンスは、冬期の数ヶ月。北の大地に冬が訪れる厳しい環境の中でしか、最良のナラを手に入れることはできないのだ。ナラのことはもちろん、土地の気候や地質、森の性格。そのすべてを熟知した現地の職人が、一本一本品質を吟味しながら、一年分のナラを調達していく。

木目には
経験が表れる。

この日も工房では、職人たちがナラの木一本一本に刃を入れていた。ナラの特長である、豊かな表情。しかし、それををひきだすのは決して簡単なことではない。ひとつとして同じものがない木。一枚挽く度に、印象はガラリと変わっていく。長年の経験と高度な技術から生まれる、木目、色合い、節。彼らが注ぐ熱いまなざしの先には、上質な空間をつくりだす見事な木肌が現れていた。

人が触れるものだから、
人の手で。

太陽の下で約6ヶ月間、じっくりと天然乾燥させたナラ材は、熟練の職人たちの手によってさらに磨きあげられる。
触れたときに心地よく、やさしさやぬくもりが感じられる床材をめざして。その手と目でわずかな凹凸を見抜き、削っていく。機械だけでは答えが出せない、まさに、研ぎ澄まされた感覚がモノを言う作業だ。どこまでもひたむきに、どこまでも手間を惜しまずに。そこには、木と向き合ってきた者としての誇りがあふれていた。

仕上げの段階に入っても、この想いは変わらない。木目を最も美しく見せる削り方、やさしい肌ざわりを生み出す溝の角度。そして、ナラのぬくもりや弾力を活かす自然由来のオイル。最後の最後まで住む人のためにこだわり抜く。住友林業が試行錯誤の末にたどりついた妙技が、そこにある。

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