ニュースリリース(2017年)

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2017年09月29日

IoTを活用し、データを収集・分析
自然災害時、被災地の早期復旧を支援

 住友林業株式会社(社長:市川 晃  本社:東京都千代田区)はセンシング技術※1を活用して、地震や豪雨など自然災害時、被災後の迅速な復旧支援など安心・安全のサービスの提供に向けた実証実験を開始します。当社住宅展示場に設置したセンサーで地震の揺れや浸水状況などを収集・分析し、サービスの実用化に取り組みます。将来的には当社グループのノウハウやネットワークを活用することで、新築・既築を問わず幅広い普及を目指し、良質な住宅ストックの形成に貢献するべく取り組んでいきます。また、政府機関や地域行政との連携などにより、被災状況の早期把握や被災地の復旧支援などにも役立てたいと考えています。実証実験は、関東圏の住宅展示場など6拠点にセンサーネットワークを構築し、2017年10月上旬から約1年間各種データを収集します。

 

実証実験の狙い

 ①災害時の迅速なお客様対応

災害時の住宅の被災状況は一般的には「応急危険度判定士」をはじめとした、人による目視や計測などで判定していました。センサーで収集したデータを活用することで遠隔でも住宅の被災状況を速やかに把握することができます。被災状況に応じたお客様への適切な支援が可能となります(復旧工事手配、各種手続き案内など)。

 ②地域の復旧・復興をサポート

収集したデータ(被災状況のみで個人情報は含まない)を利用し、政府機関や地域行政などと連携。被災状況の早期把握や災害の復旧に協力します。

 ③新技術・商品開発に活用

1棟あたり複数のセンサーを取り付け、地震から受ける力の大きさや豪雨による被害状況、室内外環境などのデータを収集。これらを耐震性・耐久性の向上に繋がる新たな技術・商品開発やサービスの提供に活用します。


実証実験の概要図

センシング技術の活用による住宅のIoT化

 センサーネットワークには、照度や熱感知、風速センサーなど、さまざまなセンサーを追加・拡張することができます。実証実験では沖電気工業株式会社のセンサーおよび無線技術を利用して信頼性が高く効率的なネットワーク環境を構築しています。


■背景

 住宅の耐震性向上を含め良質な住宅ストックの形成を推進することは人々の暮らしを守る観点で急務です

 国土交通省「平成20年・平成25年住生活総合調査」によると、住宅購入時に関心が高い住宅の性能の中で回答率が高い項目に「地震・台風時の住宅の安全性」があります。同項目の回答率は、2008年調査時の12.12%に対し、2013年調査時には14.50%でした。2011年の東日本大震災以降、それまで以上に災害への安全性に関心が高まっていることがうかがえます。

 熊本地震では、県は当初、被災した建物の安全性評価「応急危険度判定」の対象物件を4万7000棟としていましたが、住民からの要請もあり、1カ月以上を要し5万7570棟について調査しました(当初は10日間を目標としていた)。今後、人口の多い都市部で大地震が発生した場合、復旧・復興がさらに長期化することが想定されます。

 国土交通省2013年(平成25年)推計値によると耐震性が不十分な住宅は約900万戸あるとされ、センサー活用は耐震診断にも役立つと考えます。このような背景を踏まえ、本実証実験の着手に至りました。

 

センサー設置拠点

・東京エリア1拠点

・神奈川エリア1拠点

・千葉エリア3拠点

・茨城エリア1拠点

以上、全6拠点にセンサーを設置

 

主な機能

・各住戸の地震加速度や豪雨・洪水などによる床下浸水を検出

・無線式センサーのため、配線工事の必要なし

・電池式センサーにより停電時も計測可能(データ送信は電源復旧後)

・センサーは5年毎の電池交換。耐用年数は10年以上

・LET、有線回線で地震情報の送信やファームウエア※2のアップデート、センサーの遠隔制御が可能

・住宅IoTとしての拡張性大(照度や熱感知器など、あらゆるセンサーの拡張が可能)

 

今後のスケジュール(予定)

<フェーズ1> 2017年10月~

・実証実験による各デバイス、センサーネットワークの検証

・データ収集、センサーの状態監視

<フェーズ2> 2018年4月~

・床下浸水など、他センサーのデータ収集

・収集データの見える化(スマートフォンなどによるデータの閲覧)

<フェーズ3> 2018年10月~

・実証実験を全国に展開

・センサーを量産化

<フェーズ4> 2019年10月~

・社内でのサービス運用開始

・一般向けサービスを開始予定

 

※1 センシング技術…センサーなどを使用してさまざまな情報を計測・数値化する技術の総称。

※2 ファームウエア…電子機器に組み込まれたコンピューターシステム(ハードウェア)を制御するためのソフトウエア。ソフトウェアをROMなどの集積回路にあらかじめ書き込まれた状態で機器に組み込んだもの。

以上

《お問い合わせ先》

住友林業株式会社

コーポレート・コミュニケーション部  中田・佐藤

TEL 03-3214-2270

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