職種を知る

業務企画職
(山林管理)

ベテランの職人さんと大げんか。コミュニケーションの大切さを実感

山林管理を担当されているYさんは、別の側面での苦労を語ってくれました。

「作業をお願いするのは業者さんなのですが、最終的な山づくりの品質に責任を持つのは私たちの仕事です。

ある時、出来上がりの成果が思っていたものと違うということがありました。間伐する木の選び方が良くなかったり、木を切り倒すときに、残った木に傷がついてしまっていたのです。作業を担当したのは、山のことをよく知っている業者さんでした。そのときの私は入社してから数年の、ほとんど新人だったのですが『これはひどい。注意しなければ』と強い決意をしたのです」。

ベテランの職人さんに意見を言うのは大変だと思いますが、どのように伝えたのでしょうか。

「『こんな若造が口出ししてもいいものか』。不安がなかったと言えば嘘になります。ただ、自分が妥協してしまえば、品質に責任を持つ人間は他にはいなくなってしまうのです。私と業者さんとで立場や言い分が違うのは当たり前。その時は業者の社長さんと大げんかのようになってしまいましたが(笑)、最後には分かっていただきました。もちろん、向こうの言い分にしっかりと耳を傾けるようことも大切ですが、言うべきことはきちんと言うことも重要なんです。このことがいかに大事かを学ぶことができました」

自然相手の現場は大変

「私たちの仕事現場は自然ですから、時にはびっくりしてしまうようなハプニングが起こります。住友林業というと大きな会社ですから、ちょっと想像がつかないかもしれませんが(笑)。」

業務企画職として山林管理を担当されているYさんは、自然相手の仕事の厳しさについて以下のように語ってくれました。

「現場では安全が第一。危険がないように慎重に段取りを組むのですが、やはりそこは自然相手。大小さまざまな不測の事態が起こることもあります。例えば、あるとき林道に車がはまり、どう頑張ってもタイヤが抜けません。仕方なく、車から降りて延々と助けを求めて山道を歩いたことがありました(笑)。

また、傾斜30度以上の斜面で作業することもあります。傾斜30度というと、実際に立ってみると本当に怖いです。他にも怖い思いはたくさんしていますよ。林からマムシが出現した、というハプニングもありました。」

それでも、この仕事は現場が第一です、とYさんは言います。

「人工衛星からの画像を解析するシステムを活用し、山に入らなくても樹種などが正確に判別できる、という試みが導入され始めています。また、森林管理データマップシステムといって、GIS(Geographic Information System:地理情報システム)を用いて、地形図などの地図情報と樹種や林齢、施業履歴などの森林情報を一元化して管理するシステムも導入され始めました。社有林は広いですから、調査と言ってもその現場に行くまでが一苦労。システムが入ったことで、仕事は効率化しましたね。

それでも、実際の現場を見ることで初めて分かることはたくさんあるんです。現場に立ってみると、この山は自分が守っているんだな、という実感が湧きます。いつの時代でも、山林管理は現場が命、という大原則は変わりませんね」

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