CSR情報

住宅居住時の省エネ・温室効果ガス排出削減

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の推進

日本における家庭部門のCO2排出量は増加傾向に歯止めはかかったものの、依然高い水準にあります。政府は、2013年10月に住宅・建築物の省エネルギー基準を改正※1し、2015年4月1日より完全施行しました。また、2020年までに新築住宅・建築物について、段階的に省エネルギー基準への適合が義務化されます。

このような背景を受け、国内で年間約8,000棟の戸建注文住宅を提供している住友林業では、高断熱性能を備え、再生可能な資源である木と先進技術を共存させた「Green Smart(グリーンスマート)」を2014年にリリースし、“暮らしの環境”と“地球環境”を大切にする住まいを提供してきました。

当社は従来より、再生可能な自然資源であり、成長の過程でCO2を吸収・蓄積する木を主要構造材に使用するとともに、風や太陽など自然の恵みを活かす設計手法「涼温房(りょうおんぼう)」を取り入れ、一年を通して快適に暮らせる住まいを提供してきました。「グリーンスマート」は、こうした「木の特性・自然の恵み」を活かすノウハウと、断熱性能の向上など「エネルギー消費を減らす」技術、創エネ・蓄エネ機器やHEMS※2など「エネルギーを賢く活かす」技術を融合しました。家庭内のエネルギー効率を高めることで、居住時のCO2排出量の削減を図っています。

また、2014年の政府によるエネルギー基本計画では、「2020年までに標準的な新築住宅でZEH(ゼロエネルギーハウス)の実現を目指す」という目標を掲げています。当社は2020年度のZEH普及目標を80%※3と掲げ、2016年度には32%※3を達成しました。さらに新築住宅においては2017年4月より、「グリーンスマート」で提唱している木の特性や自然の恵みを活かした家づくりに、建物や開口部のさらなる断熱性能の強化、太陽光発電システムの搭載を基本仕様とし、年間の一次エネルギー消費量を正味でゼロにするZEHの普及を推進しています。

  • ※1 改正によって断熱性や自然エネルギーの利用、省エネ機器の設置など、総合的な省エネ性能が評価されるようになりました
  • ※2 Home Energy Management Systemの略。発電量や電気使用量を“見える化”する家庭用エネルギー管理システム
  • ※3 ともにNearly ZEHを含み、北海道・沖縄を除いた受注ベースの値。北海道の2016年度実績・2020年度目標はそれぞれ0%、51%。なお、ZEHが「太陽光を含む一次エネルギー削減率が100%」であるのに対して、Nearly ZEHは「同75〜100%」と定義している。

ZEH普及目標
(2020年)

80※3

ZEH普及実績
(2016年度)

32※3

Green Smart

「グリーンスマート」の特長

エネルギー消費を減らす
  • 天井、外壁、床下、窓などの断熱性能を向上
  • もっとも熱のロスが大きい窓には、「アルゴンガス入りLow-E複層ガラス」を採用
Low-Eガラスによる断熱イメージ

Low-Eガラスによる断熱イメージ

  • ZEH仕様の住宅に「アルゴンガス入りLow-E複層ガラス」を使用した「高断熱アルミ樹脂複合サッシ」を採用(2017年4月より)
  • (1)構造躯体の断熱強化(床下の断熱強化)
  • (2)開口部の断熱強化(高断熱サッシ)
アルミ樹脂複合サッシ

「高断熱アルミ樹脂複合サッシ」


木の家
  • 材料の加工過程でCO2排出量が少なく、鉄やコンクリートに比べて断熱性能が高い「木」を使用
  • 自然がもたらす心地よさを活かした「涼温房」設計
素材としての熱伝導比率

素材としての熱伝導比率


エネルギーを賢く活かす
  • 太陽光発電システムや家庭用燃料電池(エネファーム)を設置
  • エネルギー使用量を“見える化”するHEMSや、家庭用蓄電池も設置
HEMSの画面イメージ

HEMSの画面イメージ

環境配慮機器の搭載率推移(受注ベース)
  2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
太陽光発電システム 45% 51% 43% 35% 48%
エネファーム※1 41% 53% 51% 43% 34%
エコワン※2 16%
環境配慮機器搭載率※3 62% 72% 66% 58% 68%
  • ※1 家庭用燃料電池
  • ※2 電気・ガスのハイブリッド給湯・暖房システム
  • ※3 2015年度までは太陽光発電システムもしくはエネファームの搭載率。2016年度は左記にエコワンも含む

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開放的な大空間とZEHを実現できる戸建住宅「The Forest BF」を発売開始

住友林業は2017年4月、当社独自のビッグフレーム構法(BF構法)をさらに進化させた「The Forest BF」を全国(沖縄を除く)で発売しました。自由度のある天井高と、特許取得の新技術の梁により、これまで以上に開放的な大空間で快適な居住性を提供します。また、地域の基準値を上回る断熱性能を持たせたほか、太陽光発電システムなどを組み合わせることで年間一次エネルギー消費量をゼロ以下にするZEHも実現できます。さらに、構造材を必要としない可変性のある間仕切り壁を採用することで、お子さまの独立や親御さまの同居などで間取りを変更する際にも廃棄物が少なくなる構造となっています。本商品は年間5,500棟の受注を目指します。

快適な居住性と高い環境性能を合わせもつ「The Forest BF」

快適な居住性と高い環境性能を合わせもつ「The Forest BF」

海外での省エネ住宅開発

オーストラリアのグループ会社のヘンリー社は、2010年4月に同等規模の従来住宅と比較して70%以上の省エネ効果が期待できるゼロ・エミッション・デモンストレーション・ハウスを同国で初めて提供しました。また2012年3月には、地域住民のふれあいの場としての活用に加え、環境住宅のコンセプトを伝えることを目的に、メルボルン南東部の宅地分譲地で地元自治体と協力してゼロ・エミッション・モデルのコミュニティープレイスを建築。この建物は、太陽光を活用した発電設備や温水器、6,000Lの雨水タンク、HEMSの他、二重サッシや断熱性に優れたコンクリートスラブおよび壁構造の採用により、8スターのエナジーレイティングを実現しています。さらに、同年12月には一般顧客向けにエナジーレイティング9スターの住宅を完工しました。

オーストラリアでは、環境意識の高まりとともに省エネへのニーズが高まっており、同社ではその普及促進に取り組んでいます。

ゼロ・エミッション・モデルのコミュニティープレイス

ゼロ・エミッション・モデルの
コミュニティープレイス

  • ※ オーストラリアにおいて建物内の冷暖房に対するエネルギー負荷を評価するもので、断熱材や窓、建物の種類や大きさ、向き、立地する気候帯が評価要因となります。最高評価の10スターは、室内の快適な生活環境の維持に、全く冷暖房を必要としないレベルを、5スターは、建物が高い断熱性能を有していることを示すものの、最低限の冷暖房エネルギーは必要であることを意味します

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省エネリフォームの提案

住友林業ホームテック株式会社では、省エネリフォームを推進しています。耐震・断熱など住まいの基本性能の向上と合わせて、省エネ効率の高い設備機器の設置を提案し、環境負荷低減を実現します。特に断熱改修を行うことで、ヒートショックによる健康面でのリスクを低減させるだけでなく、光熱費も抑えることができます。

断熱性能を高め、省エネ機器を使うことにより、暮らしの中で消費するエネルギーを減らし生涯光熱費を減らす新しい暮らし方を提案しています。

省エネリフォームの件数推移
省エネリフォームの件数推移
  • ※ 受注金額800万円以上のリフォーム案件

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「LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅」の研究開発

住友林業は、太陽光発電システムなど環境配慮機器の利用によって、資材調達から建設、居住、改修、解体、廃棄まで住宅のライフサイクル全体で排出されるCO2がマイナスとなる「LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅」の開発に取り組んでいます。

2016年度からは、新たな取り組みとしてエネルギーの効率的な利用に関する研究に着手しました。太陽光発電システムにおいては、固定価格買い取り期間の終了や出力抑制などにより、これまでの売電ではなく自らの住戸内で有効的に活用する技術が求められてくることから、自家消費の高度化を目指した実験検証を行うため、研究所内の実験棟の改修をはじめ様々な家族や生活形態を想定したエネルギー消費モデルの作成などの準備を進めてきました。今後は実際の建物を用いた実験を進め、エネルギーの効率的な利用技術の開発を行っていきます。

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「プロジェクトEARTH」によるCO2のオフセット

「住友林業の家」の主要構造材に使用する木の伐採から加工、輸送、建築施工までの工程で排出されるCO2は、1棟あたり約6トンです。住友林業では、このCO2を植林活動によってオフセット(相殺)する取り組み「プロジェクトEARTH」を実施しています。この取り組みでは2009年度から2016年度までに販売する全ての注文住宅・分譲住宅を対象としており、のべ2,400ヘクタールの土地に約480万本を植林し、植栽後10年間にわたって育林管理を行う計画です。また、植林の形態は、荒廃した土地の生態系回復を目的とした「環境植林」と、持続的な森づくりと地域貢献を一体として行う地域協働型の「産業植林」の2つを組み合わせることとしています。

インドネシア東ジャワ州での活動の様子
インドネシア東ジャワ州での活動の様子
インドネシア東ジャワ州での活動の様子

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インドネシアの国立公園内での環境植林

インドネシアの東ジャワ州に位置するブロモ・トゥングル・スメル国立公園内において、2009年度から荒廃地への環境植林を実施しています。これまで、植林地内において、幅6メートル、総延長12キロメートルにおよぶ防火帯や消火設備の整備、パトロールなどを行ってきましたが、2014年10月~11月にかけて植林地外で火災が発生し、延焼によりそれまでに植林した約400ヘクタールが被害を受け、約半数の植林木が枯死する事態に至りました。

2016年には枯死した植林木については全て再植林を行い、この教訓を活かして現在は火災対策にも注力しています。

ブロモ・トゥングル・スメル国立公園内の環境植林地消火訓練

ブロモ・トゥングル・スメル国立公園内の環境植林地消火訓練

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インドネシア東ジャワ州での産業植林

東ジャワ州スメル山麓にあるルマジャン県とプロボリンゴ県を中心に、地域協働型の産業植林を2010年度から実施しています。ここでは成長した木を伐採して得られる収益の一部を地域住民の生活向上のために分配し、残りを再植林や育林などの費用に充てる持続可能な森づくりを推進しており、2016年度までの累計植林面積は約1,908ヘクタールとなりました。プロジェクト開始当初に植林した木の一部はすでに伐期を迎えており、伐採と再植林を進めています。また、当プロジェクトが支援するKBM-KTI植林協同組合の所有する山林206ヘクタールが、2017年1月4日にFSC-FM(森林管理協議会認定の森林)を取得しました。

スピットウラン村の伐採収穫の様子
スピットウラン村の伐採収穫の様子
スピットウラン村の伐採収穫の様子

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今後に向けて

新築住宅においては、2020年度のZEH普及率80%達成に向けて、引き続き、地域や住環境にあった断熱や環境機器の性能アップやコストダウンを推進していきます。同様にリフォームにおいても、地球環境とお客様の快適な暮らしのために、省エネと創エネの普及に積極的に取り組んでいきます。また「LCCM住宅」の研究開発においては、これまで住宅での活用が進んでいない再生可能エネルギーの利用に関する取り組みとして、木質バイオマスエネルギーであるペレットなどの活用についても検討します。海外植林においては、2017年以降は環境植林地の維持管理を継続するとともに、地域協働型の産業植林を地域住民主体で運営するため、プロジェクトEARTH用の苗畑の整備に注力する予定です。

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企業・IR・CSR情報