CSR情報

木のぬくもりが育くみ、守る社会

人にやさしい素材「木」が生み出す効果に注目が集まり、教育や医療、介護など幅広い分野で木造建造物へのニーズが高まっています。
住友林業グループは、創業以来、木の可能性を引き出し、その生み出す価値を発見しながら、人や社会に貢献してきました。利用者が安らぎや心地よさを感じながら、健康的な生活を送ることができる木造・木質化の空間を提案する木化事業は、住友林業だからこそ生まれた事業です。
当社では2016年度までに高齢者福祉施設・教育関連施設、商業施設など計36件(引渡しベース)の大小様々な事業の実績があります。2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催地である新国立競技場をはじめ、国産材を活用した都市部の木造化が広がっており、環境配慮の面でも加速が見込まれます。現状、年間40億円の受注高を2018年度には100億円に拡大することを目指しています。

木化☓未来
MOCCA

受注高推移(2012~2016年度実績および2017年度見込み)

受注高推移(2012~2016年度実績および2017/18年度見込み)

子どもたちを見守り・豊かに育む木造校舎 ~宮城県東松島市立宮野森小学校~

東日本大震災で発生した津波により甚大な被害を受けた宮城県東松島市。震災以降、同市野蒜地区の小学生たちは5年以上の時間を被災した野蒜小学校に代わりプレハブの仮設校舎で学んできました。市は新たな生活の拠点となる移転地として高台に街区を造成し、里山と隣接する敷地に小学校の建設を計画しました。

コンセプトは「森の学校」。ナチュラリストのC.W.ニコル氏らの支援のもと、市民の皆さんと意見交換を行いながら、恵まれた自然環境のなかで心身ともに豊かな子供たちを育む学び舎の建設を進めてきました。

2016年12月、同市の復興のシンボルとして、また震災後、宮城県初となる校舎・屋内運動場ともに木造建築で構成された宮城県東松島市立宮野森小学校は竣工されたのです。これは当社にとって初めて手掛けた小学校校舎でしたが、建設業界をはじめとした地元事業者の皆様の協力を受けることで予定工期どおり完成、お引渡しすることができました。

同校舎は木の香りに包まれ木の美しさが際立つ学び舎であり、構造材には東北の杉を中心に地産の無垢材を約5,000本用いることで地域林業の活性化にも貢献しています。内装にも木をふんだんに用いたデザインにしたので、直接手で触れ、床に座ることで、木の暖かさ・優しさを感じることができます。また年月を経るごとに味わいを増すことから、児童たちの校舎への愛着、ひいては地域への愛着がもちやすくなることも期待されています。

さらには「木が持つ効能」として、吸湿作用や高い断熱性があり、湿度や室温を均一にすることができるといわれています。そのため、木造建築物ではインフルエンザのまん延が抑制されるという調査結果も出ています※1。また、木造建築物の中で過ごすことで、集中力の向上や精神の安定が見込まれます※2

同市では、このすばらしい小学校から世界で活躍する人材を一人でも多く輩出したい。そしてまた東松島市に戻ってきてもらい、地域振興の場でも活躍して欲しい、と願っています。

  • ※1 文部科学省「木の学校づくり-木造3階建て校舎の手引き」参照
  • ※2 住友林業ニュースリリース「第5回キッズデザイン賞受賞 フューチャーアクション部門で『木目の空間はリラックス&集中できる!を実証』」(2011.7.15)参照
宮城県東松島市立宮野森小学校の校舎
宮城県東松島市立宮野森小学校の校舎
宮城県東松島市立宮野森小学校の校舎
高齢者に寄り添い、健康を支える ~グランフォレスト学芸大学~

鉄筋コンクリート造で建てられることが多かった高齢者施設でも、健康の側面からの効能が認められ、木造建築が増えています。例えば、「フィトンチッド」と呼ばれる木の香りの成分には、血圧を下げる、脈拍を落ち着かせる、精神を安定させる、ストレスを解消させるなど、高齢者施設に適した効果があります。

その中で、当社グループ会社である株式会社フィルケアは、2017年2月に介護付きホーム「グランフォレスト学芸大学」(東京都目黒区)を開設しました。本施設では、入居者の心身の健康を向上させるため、当社筑波研究所の研究成果である「睡眠の質を向上する室内空間」と「認知機能改善を意識した庭」を取り入れています。

室内空間では、「木の内装と間接照明の組み合わせが副交感神経の働きを高めてリラックス状態を導き、睡眠の質の改善や疲労の軽減につながる効果がある」という研究成果を全室に反映。壁をはじめ、内装に木質部材を有効に配置すると共に、室内の照明の明るさや色、点灯・消灯の時間などの調整を行うことで、入居者がリラックスし、入眠できる環境を整えています。

また、庭については、木や緑に触れることで過去の記憶や出来事を思い出したり、植物に触れながら手先を動かすなどの刺激を受けることで認知機能を改善し、認知症の進行を遅らせる効果が期待できるという研究内容を導入。いきいきと笑顔で毎日を過ごせるよう「花笑み(はなえみ)の庭」と題し、外に出やすい動線の工夫や、植栽の種類や配置を考慮した外構計画としています。

グランフォレスト学芸大学
グランフォレスト学芸大学
グランフォレスト学芸大学

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