CSR情報

苗木から始まる地方創生

官民一体で苗木づくりから林業再生を

地方創生施策の一環として、有効活用しきれていない森林資源の整備や林業再生に取り組む自治体が増えています。また、戦後植林されたスギ、ヒノキは収穫期を迎え、今後皆伐面積の増加が見込まれます。皆伐後の再造林面積の増加に伴い、苗木の安定供給が望まれますが、生産者の減少などにより今後、不足することが予想されています。

住友林業では、いち早く苗木生産の近代化に着手。独自に研究開発したコンテナ苗の生産技術を活用し、適切に環境管理された施設栽培型の生産施設の建設等を通じて、森林資源の持続性と積極的な資源生産に寄与していきます。

具体的には、2012年に宮崎県日向市に環境制御型苗木生産施設を開設したのを皮切りに、北海道紋別市でも生産用のハウスを整備。温度や湿度を制御することで、通年での生産が可能となり、従来の露地育苗に比べて単位面積当たりの生産量を飛躍的に増やしています。2016年度は新たに岐阜県下呂市、2017年5月には高知県本山町に生産施設を開設し、全国で年間130万本の苗木を生産できる体制を整えました。

また、生産施設の整備以外に、苗木生産にかかる人材の雇用や新たな技術の開発・普及などの分野でも地域の自治体と連携し、地方の活性化に寄与していきます。

全国の苗木の生産量の推移
山行苗木の生産量の推移
  • ※出典:平成28年度 森林・林業白書
全国に広がる住友林業の苗木づくり
全国に広がる苗木づくり

森林情報の活用促進へ情報を標準化

国内林業活性化のためには、地方自治体や林業事業体、森林所有者、木材需要者等が、森林の資源量や所有者、地形、路網、施業の履歴といったさまざまな森林情報を共有し、有効かつ高度に利活用する必要があります。林野庁では、その課題解決のために、森林情報に関するデータやシステムの標準化を行う「森林情報高度利活用技術開発事業」のうち「森林クラウドシステム標準化事業」を推進。住友林業は、2013年度より同事業の補助事業者として一般財団法人日本情報経済社会推進協会とともに、「森林クラウドシステム標準仕様」の作成並びに修正を行い、最新のバージョン3.1を2016年8月に公開しました。標準仕様は2017年3月末時点で、2つの都道府県、15の市町村で採用されています。

今後とも地方自治体や林業事業体、木材需要者等がこの標準仕様を採用し、森林管理の効率化・高度化を実現することで、地域の森林整備や林業振興が推進されることを期待しています。

福岡県糸島市における「森林・林業マスタープラン」の作成

住友林業は、永きに渡る社有林経営で培った森林管理に関する豊富な知見を活かし、地方自治体などが行う森林整備や林業振興の計画作成にかかるコンサルティングを行っています。その一環として、2016年1月より、地域の森林資源活用に取り組む福岡県糸島市における「森林・林業マスタープラン」の作成支援を行いました。

同プランは、糸島市における適正な森林整備と市産材の有効活用に関する施策の根幹となるものであり、同市が推進する「ICTを活用した木材の市内活用型サプライチェーンの構築事業」の基本計画として位置づけられています。

マスタープランの作成方法としては、まず航空レーザ測量により市域の森林資源量を把握した後、森林が有する成長力や利便性、環境保全機能等に着目したゾーニングを実施。ゾーニング毎に森林の取扱い方針を定め、伐採計画や産出された木材を運び出すための最適な路網計画を策定しました。さらにマスタープランに沿った施策を実行するための体制づくりを併せて検討しました。

今後糸島市が今回作成した「森林・林業マスタープラン」を基に、森林を活かした地域再生を実現することを期待しています。

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