CSR情報

住宅の安全・品質管理・ユニバーサルデザイン

住宅事業における製品安全・品質管理に関する基本方針

住友林業では、「社会的資産」となる長寿命で高品質な住宅を普及させることが、豊かな社会づくりのために重要な役割であると考えています。こうした考えのもと、住宅事業においては「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が2009年6月に施行されたことを機に、2009年度に製品安全・品質管理に関する基本方針を策定しました。

住宅事業の製品安全・品質管理に関する基本方針

  1. ● 安心して住むことができる建物の基本性能の向上
  2. ● ライフスタイルの変化に応じて住まいを楽しむことができる空間の可変性の向上
  3. ● 長期にわたる維持管理をサポートするメンテナンスプログラムの充実
  4. ● 現場不具合情報の把握と迅速な対処方法の情報共有

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住宅事業における製品安全・品質管理体制

住友林業では、「住友林業の家」の標準仕様として、「長期優良住宅※1」の認定条件※2をすべて最高等級(「住宅性能表示制度※3」の評価を適用)でクリアすることを設定しています。商品開発から施工、アフターサポートに至る製品安全・品質管理体制を確立することで、高品質でトータルバランスに優れた住まいを提供しています。また、お客様の安心・安全、そして資産価値向上につなげるために、住宅性能表示制度の利用を積極的に推進しています。 2016年度における住宅性能表示制度の実施率※4は、設計性能評価で98.8%(前年度98.6%)、建設性能評価で97.8%(前年度97.3%)となり、長期優良住宅の認定取得率は93.3%(前年度92.7%)となりました。

  • ※1 長期優良住宅:ストック型社会の実現に貢献する住宅の普及を目的にした国土交通省が定める長寿命住宅の認定制度
  • ※2 戸建住宅では住宅性能表示制度に基づき、耐久性、耐震性、メンテナンス性、省エネルギー性などを評価
  • ※3 住宅性能表示制度:お客様が客観的に住宅の品質・性能を判断できるよう、第三者機関が設計時の「設計性能評価」と建設完了時の「建設性能評価」を提供するしくみ。評価項目は「構造の安定」「火災時の安全」「劣化の軽減」「温熱環境」など10分野
  • ※4 住宅事業本部における増改築を含む戸建住宅の全着工棟数に対する申請数比率(2016年4月1日~2017年3月31日の設計・建設性能評価申請が対象)
住宅性能表示制度の実施率
  2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
設計性能評価 98.9% 100.6% 97.7% 98.6% 98.8%
建設性能評価 91.0% 95.4% 94.9% 97.3% 97.8%
  • ※ 設計性能評価について、2014年度までは、期中の「着工棟数」に対する期中の「設計性能評価取得数(期中に着工しなかった物件を含む)」の割合としていましたが、2015年度以降は、期中の「着工棟数」に対する「着工した物件における設計性能評価取得数」の割合としました
長期優良住宅認定取得率
  2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
長期優良住宅認定取得率 88.4% 90.7% 91.2% 92.7% 93.3%
長期優良住宅の基準と「住友林業の家」の標準性能
認定の種別 認定の条件 住友林業の家の標準性能
耐久性 長持ちする
家であること
劣化対策等級 3
定期的な点検を可能とする措置
最高等級3に対応
耐震性 地震に強い
家であること
耐震等級 2以上 最高等級3に対応
メンテナンス性 メンテナンス
しやすい家であること
維持管理対策等級 3 最高等級3に対応
省エネルギー性 省エネ
な家であること
断熱等性能等級 4 最高等級4に対応
  • ※ 等級の数字が大きくなるほど評価は高くなる

製品安全・品質管理のしくみ

商品開発
  • 消費者ニーズやオーナーアンケートをもとに、新たな技術や部材、住宅商品、ライフスタイル提案などを開発する
  • 住宅事業本部と筑波研究所が共同で実証棟実験や試作品検証を行い、保証内容に至るまでお客様の声を活かした商品づくりを推進
設計
  • 契約時と実施設計段階において、独自システムを使用して意匠・構造をチェック
設計

専属の設計士が担当

資材調達
  • すべての資材について毎月1回実施する「部材採用会議」でデザインレビューを実施。筑波研究所と部材採用会議が定めた採用基準・品質基準をクリアしていることを部材ごとに確認
  • 2カ月に1回開催する「品質向上委員会」において、新規採用部材に関する情報を共有するとともに、既存採用部材の改善策を討議。2016年度は1件のテーマについて、進捗状況を報告・討議
施工管理
  • 独自の現場管理システムによって、各建物の施工情報、工程管理、品質管理、安全管理の最新情報を一元的に管理・共有
  • 基礎・構造・木工事完了・竣工など各現場作業者、協力施工業者管理者、工事監理者が、工事現場においてチェックポイントを検査し、施工管理記録書によって検査管理を実施。さらに、検査・管理状況を本部検査部門がチェック
施工管理

施工管理

アフターサポート
  • 住宅のお引渡し後20年間にわたって定期点検を実施。20年目以降は10年ごとに有料点検を、30年保証システム適用のお客様で20年目に保証を延長した場合は25年目に無料点検を実施
  • リフォームを含むメンテナンス提案、メンテナンス履歴管理などを通じてお客様をサポートする「ロングサポートシステム」を構築
定期点検

定期点検


リフォーム
  • 「性能評価カルテ」に基づき、既存建物と計画建物における耐震・断熱・バリアフリーの性能等級を数値化し、どのように性能等級がアップしたかをお客様に提示
  • 耐震補強などに使用するオリジナル部材は筑波研究所で性能や信頼性を検証
性能評価カルテ

性能評価カルテ

リノベーション
  • マンションの耐震性や劣化状況を診断するため、建設当時の設計図書を確認し、構造審査や鉄筋確認、コンクリート強度測定などの検査を第三者調査機関と連携して実施。検査結果に基づき、適切な大規模修繕工事を行うことで建物の長寿命化を図るとともに、販売時に検査結果・工事内容をすべて開示
  • 独自の保証書発行、「あんしん既存住宅売買瑕疵保険」の付保、お引渡し後1年目の定期巡回など、サポート体制を整備
リノベーション前

リノベーション前

リノベーション後

リノベーション後

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住宅事業における安全性・快適性の向上

住友林業は、耐震・耐火・断熱性能、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、経年劣化対策やユニバーサルデザインなど、さまざまな面から住宅の性能を高めることで、お客様が永く安心・快適に暮らせる住まいを提供しています。

安全性・快適性の向上 住宅に対するニーズ

耐震性・耐久性の向上

  • 新築住宅では、住宅性能表示制度の「構造の安定(地震などに対する強さ)」において、最高等級の「耐震等級3」を標準仕様に
  • リフォームでは、耐震診断を行い耐震評点1.0以上の耐震補強計画を行った上で、「制震ダンパーS型」を設置する「耐震・制震ダブル工法」を提案

防犯性の向上

  • 住宅性能表示制度の「防犯」に基づき、敷地調査・設計段階から防犯対策を提案

火災時の安全性確保

  • 木の良さを活かしながら、防耐火性能を確保
  • 「省令準耐火構造※1」を標準仕様とした商品を拡充し、適合数を拡大

劣化軽減、設備の維持管理への対応

  • 住宅性能表示制度の「劣化軽減」「維持管理」において、それぞれの最高等級を標準仕様に

ユニバーサルデザイン

  • 「3次元動作解析装置」「視線追尾解析装置」などを活用し、人間生活工学に基づいた研究を推進。ユニバーサルデザインに配慮した住宅を提案

空気環境の保全

  • シックハウス症候群の原因と指摘されているVOC(揮発性有機化合物)について、厚生労働省のガイドラインを下回ることと定め、禁止化学物質についても別途規定
  • 木材、建材、断熱材、接着剤などについてはホルムアルデヒドの放散量がもっとも少ない「F☆☆☆☆」の製品を採用。家具、照明、カーテンなどのインテリア提案においても「F☆☆☆☆」の製品を推奨
  • ※1 独立行政法人住宅金融支援機構が定めたもので、建築基準法が定める準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造

既存のモルタル外壁を利用した耐震補強工法を開発

リフォームにおいて、建物の内部を解体せずに、既存住宅のモルタル外壁を利用して、オリジナル耐震補強技術「既存外壁モルタル耐力壁工法(ReFo.Mo.Wall工法)」を開発。本工法は、一般財団法人日本建築防災協会の技術評価を取得しています。

既存外壁モルタル耐力壁工法(ReFo.Mo.Wall工法)

既存外壁モルタル耐力壁工法(ReFo.Mo.Wall工法)

モルタル外壁耐震補強ベースシートの施工後

モルタル外壁耐震補強ベースシートの施工後

進化するビッグフレーム構法

住友林業では、2005年2月に3階建て商品として「ビッグフレーム構法」の販売を開始し、2009年10月には2階建商品に展開しています。その後、お客様の災害などに対する意識向上から、高い耐震性を強みとしてきたBF構法が顧客ニーズとマッチし、今では当社の主力商品となっています。

2017年4月に発売された「The Forest BF」では、天井の高さが選べることに加え、特許を取得した新技術の梁により、これまで以上に開口幅を広げることが可能となり開放的な大空間を実現しています。

天井の高さの設定について、落ち着きのある空間を提案する2.25m、2.4m、伸びやかで開放的な2.6m、2.8mのラインアップで構成し、さらに梁現しの折上天井や床下げで3.52mもの高い天井も可能としています。

さらに、大開口大空間を実現する高強度鋼棒と木製集成梁のハイブリッド構造「プレ ストレスト ティンバー」の開発により、上からの荷重への対応力を強化し、最大開口幅が7.1mまで可能となりました。車2台が余裕で駐車できるスペースを確保し、上階に居住空間をつくることもできます。 また、店舗などの大開口への応用も可能となります。

伸びやかな高い天井と大開口により、かつてない大空間を実現

伸びやかな高い天井と大開口により、かつてない大空間を実現

「プレ ストレスト ティンバー」による2台分のビルトインガレージ

「プレ ストレスト ティンバー」による2台分のビルトインガレージ

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社会的ニーズへの対応

高齢化社会を踏まえた住まい設計など社会的ニーズに合致・対応した事業を推進することも、自社の重要な社会的役割であると考えています。

そのために、ユニバーサルデザイン対応や医療介護施設の新設・運営などを推進しています。

ユニバーサルデザイン対応

住友林業では、住まう方の安全性を高めるための取り組みとして、業界に先駆け引き戸や開き戸といったすべての室内建具にソフトクローザーを設置しています。また、居室やホールまわりの内壁出隅部、腰壁出隅部をR形状の仕様とするとともに、フロアに段差をつくらないオールフラット化を標準仕様にしています。将来的に車いすや介助が必要となる場合を想定し、介助車いすが使用できる780mmの廊下幅を標準仕様とし、玄関へのスロープやホームエレベーターの設置など、自由設計によりお客様の要望に柔軟に対応しています。さらに室内と段差の無いルーフバルコニーや、ヒートショックやハウスダストを軽減し温度差の無い快適な空間を実現する全館空調システム「エアドリームハイブリッド」、住友林業ならではの木質内装と間接照明による眠りに適した室内環境で睡眠改善効果をもたらす快適な寝室空間など、さまざまなお客様のニーズにお応えできるような住まいのデザインに力を入れています。

ICTや最新の研究成果を活用した介護施設の開設・運営

団塊の世代がすべて後期高齢者に到達する2025年以降、要介護高齢者が急増することが予想され、提供される介護サービスの質の向上と、サービスの担い手である介護職員の確保とその労働環境の向上が、社会的課題となっています。また同時に認知症高齢者の急増も懸念されています。

首都圏と阪神圏で介護事業を展開する株式会社フィルケアでは、2016年度に開設した有料老人ホームにICTを活用した入居者見守りシステム「ライフリズムナビ+Dr.」を導入しました。従来は単独センサーからの情報で入居者の状態を判断していましたが、このシステムでは、ベッドセンサー、人感センサー、温湿度センサーなど複数のセンサーからの情報を分析することにより、居室内の入居者の状態を詳細にリアルタイムで把握することができるようになりました。

これらの情報は入居者の転倒や健康管理に役立つほか、ナースコールと組み合わせて機能させることにより、入居者からのSOSの一元管理を可能にします。また携帯端末を利用しこれらの情報を入居者のご家族と共有することも可能になり、さらに職員間の情報共有や連携が強化されることにより職員の負担軽減にもつながるものと期待されています。

この新システムは、2016年11月に開設した有料老人ホーム「グランフォレストときわ台」と2017年2月に開設した「グランフォレスト学芸大学」、同年5月に開設した「グランフォレスト鷺宮」に導入されました。

さらに、住友林業筑波研究所での研究成果を活用した新しい試みを導入しました。まず「快眠システム」では、木質内装と間接照明を組み合わせコントロールしリラックス効果のある寝室環境を提供することにより、入居者の睡眠の質の改善を図りました。夜間の深い快適な睡眠が生活リズムの乱れを調整し、昼間の健康的な活動をもたらすことが期待されています。

また、ADL(日常生活動作)の改善や認知症の予防効果が認められている四季の変化が豊かな庭「花笑みの庭」を設置し、入居者により身近に触れていただけるよう、庭の花を利用したレクリエーションプログラム「木の花レク」も準備しました。

さらに「安全配慮床」は、衝撃吸収材と組み合わせた特殊な床構造を採用することにより、入居者を転倒時の衝撃から守ることを目指します。

これらは「グランフォレスト学芸大学」に導入されています。

グランフォレストときわ台

グランフォレストときわ台

グランフォレスト学芸大学

グランフォレスト学芸大学

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今後に向けて

お客様が安全かつ安心して暮らすことの出来る技術開発や、さまざまなニーズにあった住まい心地の良い住宅の商品開発を行っていきます。

また、耐火・構造を中心として、性能・デザインの価値を高める開発も強化していきます。屋根・外壁の長寿命化、長期優良住宅のリフォーム対応も重要な課題です。さらに、木と緑の心理的・生理的効果の活用を目指した研究にも注力していきます。

フィルケアでは、今後も新しい技術や最新の研究成果を積極的に導入することにより、安心安全な住環境を提供するとともに、入居者にできるだけ長くいきいきとした日常生活を送っていただけるよう「生活の質」の改善に向けたサポートを行っていきたいと考えています。また同時に、それらが介護職員の負担軽減にもつながることを目指しています。

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