ご家族思いの奥さま。仕事先や学校で頑張って帰ってくるご家族を温かく迎える家にしたいという気持ちをお持ちでした。お好きなダークブラウンを基調に、いかにやすらぎのあるインテリアにするか。色づかいや家具のデザイン、照明計画を一つひとつ練り上げていきました。
好きな色を使うことこそ、やすらぎにつながります。その色をベースに、それに合った“差し色”をワンポイントに使います。色を使いすぎないことは、心地よいインテリアづくりの基本です。
奥さまがお好きな色はダークブラウン。床をその色にして、インテリア全体の基調色としました。キッチンの収納扉に選んだのは、あでやかさと落ち着きを備えた鏡面のワインレッドです。
キッチンの大きな壁面に使う素材と色は、ダイニング・キッチン全体の雰囲気を左右します。ある日奥さまから「素敵な大理石のモザイクタイルを見つけたの、どうかしら?」とのご相談。色合いを伺って「大賛成です!」とお答えしました。
洗面・トイレは、1階のゲスト用、2階の家族用ともタイルや木など、お好みの素材を活かしてデザインしました。ベースのカラーはもちろんダークブラウンです。
物があふれていては、気持ちのやすらぐインテリアにはなりません。収納計画をきちんと立て、すっきりとした空間にすることがポイント。収納家具は、できるだけ空間のイメージに合わせて造り付けにします。
素敵な小物やグラスをたくさんお持ちのKさま。すっきりとしたリビングに、キュリオケースや食器棚は置きたくありません。そこでガラス扉を使った収納をデザインしました。
リビングの大空間を支える柱を利用して扉付の収納棚をつくりました。こちらは床に合わせてダークブラウンに塗装。照明も組み込んでいます。
ゲストルームは、おもてなしの気持ちを豊かな彩りと木の温かな質感で表現しました。造り付けの収納家具には、暖炉も組み込んでいます。
照明器具をあまり空間に露出させないことが、インテリアを美しくまとめるポイントです。その中で、ダイニングテーブルの上のペンダントは、逆に照明の“見せ場”となるところ。輝きのあるものを使えば、ラグジュアリーな雰囲気が生まれます。
ご家族が一番よく集まるのがダイニング。照明はクリスタルでという奥さまのリクエストに答えて4灯のペンダントライトを選びました。落ちついたなかにも華やぎのあるラグジュアリーなダイニングです。
光源を見せず、天井面全体を光らせる間接照明を使えば、空間はすっきりしたまま明るさが手に入ります。照明で浮かび上がるラインもきれいです。
ダイニングのダークブラウンの床に、ベージュのカーペットと焦げ茶のソファを合わせました。落ち着きのあるリビングです。
子ども室はドーム型天井の、のびのびとした空間です。全体を明るい色でまとめ、それぞれの好きな色をベッドカバーに使いました。
キッチンの収納扉のワインレッドを、ダークブラウンが基調となった空間の差し色にしました。大理石のモザイクタイルとクリスタルの照明がラグジュアリーな雰囲気を演出します。
ご夫婦の寝室は落ち着いたカーペット仕上げにしました。空間全体を穏やかな色で統一。
ゆったりとした広がりのある玄関ホール。上がり框のカーブと手すりのやさしい装飾、奥さまが欠かさず用意している花が温かな雰囲気をつくります。
玄関前の空間には少し赤みのある天然石を使い、玄関ドアにはインテリアの基調色でもあるダークブラウンを使いました。