ニュースリリース
(2021年)

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2021年10月20日

日本初、森林総合教育の出前プロジェクト「morino de van」 始動
~岐阜県立森林文化アカデミーと森林教育で連携~

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)は岐阜県立森林文化アカデミー(学長:涌井 史郎 岐阜県美濃市)と連携して日本初の森林総合教育の出前プロジェクト「morino de van(森の出番)」を開始します。morinos(モリノス)1がヴァルトカー2に森林教育プログラムの教材を積み込み、岐阜県美濃市を中心に幼稚園や小中学校等へ指導員がヴァルトカーで出向きます。遊び、アート、チームビルディング、自然観察、火起こし体験、焚き火料理、触れる森の博物館など、多岐にわたり森を総合的にとらえたプログラム体験を出前する試みは日本でも初めてです。出前授業による自然体験プログラムで全ての人と森がつながり、「共生」する社会の実現を目指 します。


 


 morinosは指導者の提供・育成や教育プログラム機材の手配・運用を担い、住友林業はヴァルトカーや社有林材を用いた木箱や製材後に発生する端材の寄贈のほか、教育プログラムの共同開発に当たりました。2022年は50回程度の出前授業を予定しています。


 日本は国土面積の約3分の2を森林が占める森林大国です。森林は木材生産、生物多様性の保全、水源涵養といった機能に加え、レクリエーションの機能も備えており、幼少期の自然体験は自尊感情や外向性などに好影響があるとされています3。一方で昆虫採集などの自然体験では減少傾向がみられ、家庭環境により子どもの自然体験の格差が拡大していると言われています4。森林体験プログラムをヴァルトカーにパッケージ化し、直接小中学校等へ赴くことで身体機能の維持・向上、脳の活性化、コミュニケーション促進に加え、子供の体験格差の是正も目指します。


 住友林業は静岡県富士宮市で実施している社会貢献活動・富士山「まなびの森」プロジェクトの一環として、2006年度からNPO法人ホールアース研究所と連携し地元小中学生を対象に環境学習支援を行っています。これまで招待した児童・生徒数の累計は11,000名を超えています。今後はこれら活動に加え、morino de vanで開発した教育プログラムをもとに、より多くの子どもたちに森林総合教育を実施していく予定です。住友林業ではこのような取り組みを通じて森林の価値を伝えていきます。


■ 提供するプログラム(一例)



1 morinos
岐阜県立森林文化アカデミーの中にある森林総合教育センターの愛称。すべての人と森をつなぎ森と暮らす楽しさと森林文化の豊かさを次の世代に伝えていくことを目的としている。

2 ヴァルトカー 「森の車」の意味。ヴァルト(WALD)はドイツ語で森。

3 出典:文部科学省「令和2年度青少年の体験活動に関する調査研究結果報告」

4 出典:国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する意識調査(令和元年度調査)」

以上

≪ 本件に関するお問い合わせ先 ≫

住友林業株式会社

コーポレート・コミュニケーション部 渥美

TEL:03-3214-2270