木材調達に関する基本的な考え方

住友林業グループは、合法かつ持続可能な木材をお届けするため、「住友林業グループ調達方針」に基づき、責任のある木材調達活動を実施しています。当方針は、調達先選定時の公正な機会の提供や調達製品の持続可能性など社会・環境面の配慮をうたっており、2015年に木材以外の金属及び窯業建材、樹脂製品など建材資材を含むあらゆる調達物品に対象範囲を広げ改訂を行いました。

さらに、クリーンウッド法など時代の更なる要請に鑑み、2018年3月、従来の木材調達基準を改定し木材調達管理規程及びデューディリジェンスマニュアルとして整備しました。

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木材調達マネジメントの推進体制

住友林業グループは、住友林業のサステナビリティ推進室長(旧:CSR推進室長)を委員長とし、木材を調達している各調達部門の管理責任者で構成する「木材調達委員会」を設置。木材の調達基準や違法伐採のリスク評価など、グループ全体の木材調達に関する重要な事項を審議しています。

2017年度は、3回の木材調達委員会を開催し、106社の仕入先について合法性の確認とアンケート調査を実施しました。対象仕入先については新規取引先・継続取引先も含め、少なくとも前年度および当年度の2年以内に1度は合法性確認が可能になる様、運営を行っています。

持続可能な木材調達の取り組み

調達方針に基づいた取り組みの推進

調達方針
住友林業グループは「住友林業グループ調達方針」に基づいて木材の合法性確認や人権、労働および生物多様性保全や地域社会への配慮を含む持続可能な木材調達を実践するために、木材の調達に関するデューディリジェンスを行っています。

合法性の確認
デューディリジェンスでは、まず木材を調達している各調達部門において、仕入先が合法的に伐採された木材、または合法的に伐採された木材のみを原料とする木材製品を供給できることを情報で確認します。確認すべき情報としては、仕入先の名称、所在地、許認可等の有無や、調達する商品の名称、数量、含まれる樹種、およびその伐採地、主な販売先などです。

これら情報に、国や地域、樹種や木材の種類ごとに、「木材調達委員会」で定められた調達基準を照らして、違法伐採のリスク評価を行います。そこで「低リスク」と評価された以外の木材および木材製品については、追加的な情報(確証)の確認・取得、当社スタッフによる現地調査、森林認証材の調達などリスク低減のための対策を実施します。

人権、労働および生物多様性保全、地域社会への配慮
調達する商品について、仕入先へのアンケート調査や現地ヒアリングなどで以下の事項を確認しています。

  • 供給品やその原材料の調達地域に労働者および地域住民の権利侵害が存在しないかどうか。またその場合、労働者および地域住民の権利に配慮した伐採が行われていることを確認しているかどうか。
  • 供給品やその原材料の調達地域に保護価値の高い森林が含まれていないかどうか。またその場合、保護価値の高い森林に配慮した伐採が行われていることを確認しているかどうか。

レビュー
各調達部門はこれらの取り組みの進捗状況を「木材調達委員会」に報告し、サプライチェーンにおける継続的改善を促しています。

木材調達における管理システム

木材調達における管理システム

※ 加えてアンケートやヒアリング調査で合法性以外の事項も確認

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ルーマニアでの現地調査

近年ルーマニアの森林管理と木材生産については、複数の環境団体から違法伐採の懸念が指摘されています。今回は2017年4月に現地調査を行いました。まずはルーマニアの環境・水・森林省訪問を始め、在ルーマニア日本大使館およびASFOR(ルーマニア林業協会)などとの面談を通じ、現地の状況に関する情報を収集しました。次にサプライヤーの製材工場と実際にその工場に搬入される丸太の代表的な伐採地を視察しました。製材工場では、原料丸太の工場受け入れ時に輸送許可文書とトレーラーに積まれた丸太を適切にチェックしています。例えば許可量を超えて持ち込まれた丸太は使用せずに分別管理を徹底し、林業当局に報告するなどの措置が取られていることを確認しました。伐採地ではフォレストレンジャーから森林管理の説明を受け、実際にフィールドでハンマー打刻印による伐採木管理とトレーラー積載時のプロセスを確認しました。加えてルーマニア政府が管轄する森林保全エリアを視察し、希少な森林生態系を保護する努力が払われていることを確認しました。

まだ雪が残る伐採地の視察

トレーラー積み込み時のチェック

タブレット端末を活用して工場受入時に適切にチェック

許可書に対して過積載だった丸太の分別管理

 

インドネシア
コンクリート型枠用合板製造工場に対する現地調査

近年、インドネシアで生産される合板について、その原材料である原木の伐採が適切であるか複数の環境保護団体から懸念が指摘されています。インドネシアでは、SVLK(木材合法性保証システム)とよばれる仕組みがあり、木材製品輸出業者は国家認定委員会が承認した独立評価認定機関が発行するSVLK事業者認証を取得し登録する必要があります。その上で、上記の独立評価認定機関が原木の伐採から工場での木材加工、輸出に至るサプライ・チェーンの合法性を確認した旨を明記した木材合法性証明文書(V-Legal Document)を取得します。当社は、調達先であるコンクリート型枠用合板製造工場などを2018年7月に現地調査しました。伐採地近くの土場では、QRコードの付いたタグが丸太に添付されておりインドネシア環境林業省のHP上および文書(V-LEGAL)で伐採地情報が確認できること、さらにそれら丸太が工場に運ばれた後にも、工場土場で同様にタグQRコードからHP上またはV-LEGALで確認し、輸送過程および伐採地まで遡れることが確認できました。

工場土場にて丸太に貼られたタグを確認

中間土場でタグを確認

伐採会社にてタグ情報から伐採地を確認(1)

伐採会社にてタグ情報から伐採地を確認(2)

クリーンウッド法への円滑な対応

日本や原産国の法令に適合して伐採された樹木を材料とする木材の利用を促し、環境破壊につながる違法伐採材が流通しない市場を形成することを狙いとする「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律」(通称クリーンウッド法)が2017年5月に施行されました。住友林業では、輸入販売を行っている木材建材事業本部が、国内第1号として2017年11月22日付で第一種登録木材関連事業者の登録を行いました。続いて住友林業フォレストサービスが、2018年2月20日付で第一種及び第二種登録木材関連事業者(木材の仕入および販売)として登録。また、第二種登録木材関連事業者として住宅・建築事業本部(2018年3月16日付)と住友林業クレスト(2018年5月9日付)が登録しており、グループ全体で合法的な木材の調達に努めています。

登録木材関連事業者 種別 登録年月日 登録番号 登録実施機関
木材建材事業本部 第一種登録木材関連事業者 平成29年11月22日 JIA-CLW-Ⅰ 17001号 (一財)日本ガス機器検査協会
住宅・建築事業本部 資材物流部 第二種登録木材関連事業者 平成30年3月16日 HOWTEC-CLW-Ⅱ 0001号 (公財)日本住宅・木材技術センター
住宅林業フォレストサービス 第ⅠⅡ種登録木材関連事業者 平成30年2月20日 日林協-CLW-Ⅰ Ⅱ-3号 (一社)日本森林技術協会
住友林業クレスト 第二種登録木材関連事業者 平成30年5月9日 JIA-CLW-Ⅱ 18002号 (一財)日本ガス機器検査協会

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木材調達研修の開催

森林減少に関する関心がグローバルに高まっている中、熱帯材の調達に対する企業の取り組みが注視されています。そこで、2018年10月31日、熱帯材およびその他輸入木材を扱う国際流通営業部の責任者・担当者32名が参加し、「インドネシア・マレーシアにおける木材生産と持続的森林管理のための取り組み」と題するセミナーを開催しました。同セミナーでは、両国の木材合法性証明システムの仕組みや認証材の現状、持続可能な森林管理についての最新情報を学びました。
変化する状況に合わせ、人事部が提供する通常の研修とは別に最新の社会・環境的に課題に対応するためのセミナーや研修は毎年提供していきます。

きこりんプライウッド

IGES(公益財団法人地球戦略研究機関)
リサーチマネージャー 鮫島弘光氏による講演

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環境配慮型合板「きこりんプライウッド」の販売促進

住友林業では、2020年までに合板などの木質ボードの輸入商品の調達のうち、植林木・認証材を使用した製品の割合を目標設定し、その拡販に努めています。植林木やFSC認証またはPEFC認証を受けた森林の木材を製品の50%以上使用している合板は、「きこりんプライウッド」として販売し、その売上の一部は、インドネシアで実施している植林事業に投入しています。

きこりんプライウッド

きこりんプライウッド

目標と実績

「きこりんプライウッド」販売実績

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
31,100m³ 31,900m³ 28,100m³ 30,200m³ 46,255m³

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JBIBへの参画

生物多様性の保全を目指して活動する企業団体である一般社団法人企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)に会員企業として参画し、2017年度は原材料調達ワーキンググループにおいて「持続可能な原材料調達の研究」について取り組みました。

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取引先とのコミュニケーション

木材・建材流通事業では、地域産業であるという事業特性を踏まえて、各地域で木材・建材の仕入先・販売先と緊密なコミュニケーションを図っています。

木材建材事業本部の取引先とのおもなコミュニケーション活動

名称・規模 内容
スミリン会
会員数:873社(2017年7月現在)
木材・建材流通事業の取引先とのコミュニケーションの場として、全国各地に設立しています。研修会や情報交換会を各地で年2回~3回実施し、会員相互の親睦を深めるとともに、商品の研究開発と生産流通の発展、業界全体の向上などを目指しています。
「建材マンスリー」の発行
発行部数:毎月約4,200部
半世紀以上の歴史を持つ月刊誌で、木材・建材、住宅業界に関するさまざまな情報やトピックスを、住友林業ならではの視点でタイムリーに発信しています。

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企業・IR・CSR情報