ゼロエミッションの考え方

住友林業グループは、各事業所から発生する全ての産業廃棄物について、単純焼却・埋立処分を行わない、「リサイクル率98%以上」をゼロエミッション達成と定義しています。この定義に従い、国内製造工場では2009年度に、新築現場でも2012年度に首都圏エリアにおけるゼロエミッションを達成しました。また、海外製造工場では、2020年度にゼロエミッションを達成しました。

2019年度から新たに2021年度を目標年度とした中期経営計画サステナビリティ編において、さらなる事業活動における環境負荷低減の推進に向け、住友林業グループ全体の最終処分量を2017年度比15%削減する目標を加え、ゼロエミッションに取り組んでいます。また、中期経営計画サステナビリティ編では、事業活動状況や発生する廃棄物状況などを考慮し、「新築現場」「国内製造工場」「発電事業」「リフォーム事業」「生活サービス事業など」「海外製造工場」「解体工事現場」の7区分に分けて、今までのCSR経営中期計画より細かい管理を通じ、ゼロエミッションの達成を目指しています。

※「新築現場」「国内製造工場」「発電事業所」「生活サービス事業など」「海外製造工場」「解体工事現場」を指す

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製造事業での取り組み

国内製造工場での取り組み

住友林業グループでは、各製造工場で産業廃棄物の分別を強化して、単純焼却を行うことなく、資源としての有効利用(熱利用)や有価売却するなど、継続して廃棄物排出量の削減に取り組んだ結果、2020年度のリサイクル率は、99.3%の計画に対して99.1%となり、住友林業クレスト、住友林業緑化 農産事業本部でゼロエミッション(リサイクル率98%以上)を達成しました。

※ 集計期間:2020年1月〜12月

海外製造工場での取り組み

海外主要製造会社5社に加えて2019年度からは、新たに、インドネシアのシナール・リンバ・パシフィック社(SRP)とアメリカのキャニオン・クリーク社(CCC)を対象に含めてゼロエミッションを推進しています。例えば、インドネシアのクタイ・ティンバー・インドネシア社では合板・建材の製造過程で発生する木くずを、パーティクルボードの原料やボイラー燃料などとして再利用、製材過程で出た端材はノベルティグッズに活用するなど、ゼロエミッション活動を推進しています。

2020年度のリサイクル率は、98.2%の計画に対して、98.4%となり、ゼロエミッションを達成しました。

※ インドネシア:クタイ・ティンバー・インドネシア、リンバ・パーティクル・インドネシア、アスト・インドネシア
ニュージーランド:ネルソン・パイン・インダストリーズ
ベトナム:ヴィナ・エコ・ボード

写真:ゴミ分別による再資源化

ゴミ分別による再資源化

写真:製造時に発生する端材をノベルティ原材料に再利用

製造時に発生する端材をノベルティ原材料に再利用

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住宅・建築事業での取り組み

新築現場での取り組み

新築現場における廃棄物削減への取り組み

新築現場から発生する産業廃棄物の削減

住友林業グループ中期経営計画サステナビリティ編では、2021年度までに新築現場から発生する1棟あたりの産業廃棄物の量を2017年度比18%削減することを目標に掲げています。2020年度は、新築住宅1棟あたりの産業廃棄物排出量が2017年度比で10%削減と停滞しましたが、2020年度から運用を開始した、きずれパネル、屋根スレートのプレカット化が順調に進んでおり、2021年度はプレカット化した構造材を使用した建物が順次完成を迎え、産業廃棄物排出量の削減効果が表れてくる予定です。

新築現場から発生する産業廃棄物の削減(1棟あたり)

総排出量(kg) 削減率
2017年度
(基準年度)
3,325 -
2018年度実績 3,274 ▲2%
2019年度実績 3,002 ▲10%
2020年度実績 2,977 ▲10%
2021年度目標 2,730 ▲18%

※ 集計期間:2020年1月~12月

2020年度産業廃棄物削減の取り組み

住友林業は2014年7月、新築現場の廃棄物削減のため、商品開発、資材調達、生産管理、環境部門の担当者による「廃棄物削減ワーキング」を発足させ、多くの施策を立案し、実行に移してきました。

2012年から運用を開始した広域認定産廃管理システムから得られた廃棄物発生状況に関する詳細データから、「木くず」「石膏ボード」「ダンボール類」の3品目が、全体の2/3を占めることが明らかになり、この3品目の削減に重点的に取り組んでいます。

2020年度は、現場で採寸加工していた、屋根スレート材、サイディング材、きずれパネルのプレカット化の取り組みを進め、段階的に実運用を開始してきました。2021年度には全国の支店へエリアを拡大し、本格的に運用を開始します。これらのプレカット化による産業廃棄物の削減重量は大きく、屋根スレートは170㎏/棟、サイディングは550kg/棟、きずれパネルは80kg/棟と排出量削減を期待しています。

また、2021年度は建築する場所や地域、仕様等により産業廃棄物の排出量の差が生じるため、支店毎に適正な産業廃棄物排出量を算出し、支店毎の適正産業廃棄物排出量の目標を作成しました。この産業廃棄物の適正排出量を目標にすることで、建築現場の意識改革、啓発活動に取り組み、産業廃棄物の排出量の分析、及び改善対策を計画、実行し、排出量削減に取り組んでいきます。

新築現場における廃棄物のリサイクルへの取り組み

住友林業は、新築現場より発生する廃棄物の分別を徹底しています。当社が定めた11分類に分別しやすくするため、具体的な廃棄物を記載したポスターを掲示するなど啓発を図っています。また、プレカット構造材等資材の運搬の際に使用されたリンギやパッキン材を現場で使い捨てせず再利用する取り組みも行ってきました。

住友林業グループ中期経営計画サステナビリティ編では、2021年度までに新築現場における廃棄物のリサイクル率を98.0%にすることを目標に掲げています。2020年度は、95.2%と一部の地域で中間処理場からのリサイクルが進まず停滞しましたが、2021年度は、リサイクル可能な処理場の新規採用を検討してリサイクル率の向上に取り組みます。

新築現場における廃棄物のリサイクル率

リサイクル率
2017年度(基準年度) 92.5%
2018年度実績 94.2%
2019年度実績 94.3%
2020年度実績 95.2%
2021年度目標 98.0%

※ 集計期間:2020年1月~12月

産業廃棄物分別ポスター

産業廃棄物分別ポスター

環境省広域認定制度の認定取得

住友林業は2010年12月、環境省より広域認定制度の認定を取得しました。この認定によって産業廃棄物の運搬が産廃業者以外でも可能となり、当社独自の産廃回収システムを構築することができました。

当社の新築工事の産廃管理システムは、資材の現場搬入車両の帰り便等を廃棄物の回収に利用し、運送を合理化しただけでなく、廃棄物にバーコードを取り付け管理することでトレーサビリティの確保、正確な重量等発生状況データの収集を行っています。

首都圏資源化センターの稼働

住友林業は、広域認定制度の認定取得を機に、高度な分別とデータ収集のため「首都圏資源化センター」を埼玉県加須市に設立しました。

首都圏資源化センターは、2012年度より運用を開始し、関東地方一都五県(東京都、神奈川県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県)の新築現場から発生する廃棄物を集積し処理を行っています。

首都圏資源化センターの設置によって、仕様、施工店、地域ごとに詳細な廃棄物発生状況、傾向のデータが収集できるようになり、データを商品開発、資材調達、生産管理部門へフィードバックし、廃棄物削減の取り組みに活かしています。

また、首都圏以外の地域でも広域認定制度の運用を拡大しました。現在、全国63支社・支店のうち、62支社・支店にて運用を開始しています。首都圏資源化センターと同様、全国の廃棄物発生状況データを収集することが可能になり、地域ごとに、建物の仕様や建築条件で排出量や排出品目の傾向があるため、それぞれ分析を行うことで、廃棄物削減につなげます。

首都圏資源化センター

首都圏資源化センター

広域認定を利用した産業廃棄物回収フロー

広域認定を利用した産業廃棄物回収フロー

解体現場での取り組み

住友林業は、2002年の建設リサイクル法の施行以前から、住宅の新築に伴う解体に際して、分別解体の徹底や廃棄物の分別排出による資源リサイクルを推進しています。2002年の施行以降は、同法で義務付けられた品目(木くず、コンクリートなど)について、発生現場で分別した上で、リサイクルを実施しています。近年は、石綿含有建材を使用した住宅の解体工事が増加しており、2020年には石綿関連の改正法案が施行されています。これを踏まえ、住友林業では、特に石綿含有建材の除去方法や処理の指導や管理の徹底に努めています。

解体工事における廃棄物管理

携帯電話やスマートフォンを使って解体工事現場から搬出する廃棄物の品目、数量、荷姿を確認できるシステムを構築し、協力解体工事店へ導入し、管理を強化しています。

産業廃棄物事務センター開設

2021年度より、産業廃棄物事務センターを全国3拠点に開設しました。産業廃棄物の管理業務に特化した担当者が、精度の高い管理に統一することで全国の産廃リスクの撲滅に取り組みます。

全国で排出される産業廃棄物の電子マニフェスト登録を行い、排出事業者の責務である最終処分終了までの適正処理の確認や期限管理を始め、電子マニフェストの登録内容と委託契約書の記載内容の照合、及び委託契約書内容の更新管理等の法令を厳守した管理を行います。

リフォーム事業での取り組み

リフォーム現場では、養生材を繰り返し使用できるリユース養生材にすることで、発生量の削減に取り組んでいます。

首都圏エリアの木くずについては、2014年度よりパーティクルボードの原料とするマテリアルリサイクルルートを運用するなど、資源の有効活用にも努めています。

排出量の多い3大都市圏では、エリア全体を統括する工事部を設置し、産業廃棄物の管理全般、リサイクル率の向上の指導・教育を行っています。2020年1月~12月のリサイクル率は72.3%となりました。今後も現場での分別の徹底を図るとともに、「ガラス・陶磁器くず」のリサイクル能力の高い処理委託先への持ち込みをさらに増やす計画です。

施工業者と共に

住友林業では、安全や環境についての情報やトピックスを掲載した「安全・環境・検査室情報」を毎月発行し、支店や施工業者に対して繰り返し周知することにより、産業廃棄物関連のリスク回避ができるようにしています。

新築施工店及び解体業者への教育

新築施工店に対して、産廃教育と確認テストを実施しています。解体業者は産業廃棄物について、解体着工前から解体完了まで、マニュアルに沿って施工管理記録書を各支社、支店に報告しています。また、各支社、支店ではその施工管理記録書のチェックを行い、不備があれば是正するように指導をしています。

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バイオマス発電事業での取り組み

焼却灰を利用したロバンダー、北海道認定リサイクル製品に認定

紋別バイオマス発電株式会社では、バイオマスボイラーから排出されるばいじん(焼却灰)を利用し、林道用の路盤材(商品名「ロバンダー」)を製造しています。これにより廃棄物の発生を抑制、環境負荷低減へ配慮するとともに、山林資源を活用した発電で発生した副産物を山林の整備に利用するという、循環型事業の構築を目指しています。

また、「ロバンダー」は環境安全性の基準を満たしていることが認められ、北海道認定リサイクル製品としての認定を受けました。

写真:原木置き場のロバンダー材敷設した道路

原木置き場のロバンダー材敷設した道路

北海道認定リサイクル製品マーク

北海道認定リサイクル製品マーク

ジャパンバイオエナジー株式会社が優良産廃処理業者に認定

木質燃料チップの製造・販売を行うジャパンバイオエナジー株式会社が、2016年5月に川崎市の優良産廃処理業者に認定されました。

優良産廃処理業者認定制度は、都道府県や政令市が優良な産廃処理業者を審査して認定する制度です。認定を受けるためには、遵法性、事業の透明性、環境配慮の取り組み、財務体質の健全性などの基準に全て適合していることが必要となります。本制度の認定を受けることにより、産廃処理業許可の有効期限が5年から7年に延長となりました。

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企業・IR・CSR情報