HIGHLIGHT03 生物多様性の保全「グループ力を結集した緑化の街並み提案」

私たちの社会は、自然環境からのさまざまな恩恵を受けて成り立っています。しかし、近代化に伴う急速な開発の中で、生物多様性は大きく損なわれてきました。2010年の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された「愛知目標」達成に向けて、企業においても生物多様性に配慮した持続可能なまちづくりが求められています。

住友林業グループでは、「住友林業グループ環境方針」に基づき、生物多様性に配慮した事業活動を実践しており、まちづくり事業および緑化事業を通じて、地域における生物多様性の保全に取り組んでいます。

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SDGsターゲット例:11.3

2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、全ての国々の参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。

ゴール達成に向けた住友林業の貢献

  • 緑化事業を通じた環境都市の推進
  • 「ハーモニックプランツ®」の活用
  • 生物多様性の取り組みの推進

戸建住宅団地で第一号となるABINC認証取得生物多様性に配慮した持続可能なまちづくり
「フォレストガーデン秦野」

住友林業グループが、各事業の知見を結集して実現させた「持続可能なまちづくり」、その代表例が神奈川県秦野市の戸建住宅団地「フォレストガーデン秦野」です。いきもの共生事業所認証(ABINC 認証)※1の戸建住宅団地・街区版部門の第一号として認証されました。

同団地は、地域のシンボルである湧水池を最大限活かしつつ「水・風・光・緑」をまちづくりの開発コンセプトとし、生物多様性に配慮した街並みに設計されています。具体的には、全ての住戸に対して緑化に関する「街並みガイドライン」を配布・遵守してもらい、各戸の緑がつながることで地域として大きな緑地が確保される設計になっています。ガイドラインには、一定量の緑量を確保するための植栽に関する細則を記載し、地域の自生種保全のため樹木を当社独自の「ハーモニックプランツ®※2から選んでもらうようにしています。また、地域内の水循環に配慮するために、敷地には芝生や砂利地といった非舗装部分を積極的に拡大。各戸に雨水タンクやレインガーデン(雨水浸透緑地帯)を設置するなどして、雨水が地域外に流れ出にくい設計にしています(分譲棟販売宅地)。

これらの生物多様性に貢献する環境づくりや水・物質循環への配慮、緑化の管理体制などが高く評価されました。

設計・施工にあたっては、住友林業グループの住宅・建築部門だけでなく、まちづくり推進部や住友林業緑化株式会社などさまざまな部署・関係会社が知恵を出し合いました。まさに、グループの総合力で実現したまちづくり計画です。

一方で、フォレストガーデン秦野の綿密なコンセプトの実現・維持には住民の方々の共感と協力が不可欠で、分譲後も住民の方々とのコミュニケーションが必要となります。そのため、今後3年間のメンテナンス計画の中で、勉強会を開くとともに、同地域に生息する30種以上の生き物に関して生息状況をモニタリングしていく予定です。これらのコミュニティ活動が生物多様性に配慮した持続可能なまちづくりとして、さらなる資産価値向上へとつながっていきます。

※1 企業における生物多様性に配慮した緑地づくりや管理・利用などの取り組みを認証する制度。

※2 生態系や遺伝子系統に対する影響などを踏まえ、植栽計画地に応じて生物多様性に配慮した緑化植物を活用すること。

ロゴ:ABINC認証マーク

ABINC認証マーク

写真:分譲棟の各戸に設置された雨水タンク

分譲棟の各戸に設置された雨水タンク

写真:レインガーデンを組み合わせたバードバス(鳥の水浴び場所)

レインガーデンを組み合わせたバードバス(鳥の水浴び場所)

 

住む人の想いを大切に、持続可能なまちづくりを進めます

フォレストガーデン秦野には、企画の段階からたくさんの「想い」が込められています。例えば、「地域のシンボルである湧水池を大切に活かしたい」という地権者の方々の想いを受けて、「水・風・光・緑」というコンセプトは生まれました。

その中で、まちづくりの外構計画の担当として、統一感のある街並みを創出するため、各戸の緑をいかにつなげて、一つの大きなかたまりにしていくか、各戸の舗装や素材をいかにつなげ、風や水の流れのような伸びやかな街並みが創れるかを繰り返し検討しました。実現に向けて緑化に関する「街並みガイドライン」を設定することで、街がつながり緑豊かな住環境と景観が創出されました。

分譲後、訪れるたび穏やかな風と小川のせせらぎ、野鳥や子どもたちの声が心地良く聞こえてきます。住民の方々の継続的なご協力により、戸建住宅団地初となるABINC認証を取得することができました。今後もコミュニケーションを大切にし、想いを持って、持続可能なまちづくりを進めていきます。

住友林業緑化株式会社 住宅緑化事業部 分譲緑化部 酒井 美紀

住友林業緑化株式会社
住宅緑化事業部 分譲緑化部
酒井 美紀

 

10ヵ所の公園で生態系調査、魅力発信を強化へ
東京都と自然公園事業で協定

住友林業は2018年4月、東京都と「自然公園事業に関する連携協定」を締結し、都内10ヵ所の自然公園で、生態系の調査・保全とその魅力の発信、利活用への提案などの取り組みを実施することになりました。

2020年以降の自然公園が目指す姿を明示した「東京の自然公園ビジョン」に基づき、自然公園が根付き、暮らしに安らぎや潤いが提供された都市生活の実現を目指します。

また、貴重な植物・在来種などを育成し、都市部でも継承していくことで、遺伝資源の保護だけでなく、身近な自然公園への関心喚起にも貢献します。

東京の自然公園ビジョン

協定の概要・期間

  1. 自然環境調査の実施
  2. 自然公園の価値・魅力、保護についての普及啓発
  3. 在来植物の種子等の採取・育成及び利用促進に向けた普及啓発
  4. 木材等林産物の利用促進に向けた普及啓発
  5. 協定期間は1年更新とする

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