基本的な考え方

住友林業グループでは、2019年7月より住友林業グループ人権方針を定めるとともに、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、国際労働機関(ILO)中核的労働基準、国連グローバル・コンパクトの10原則、及び国連のビジネスと人権に関する指導原則を尊重しています。また、これら国際規範をもとに、「住友林業グループ倫理規範」において人間尊重と健全な職場の実現を掲げています。女性、子ども、先住民、マイノリティ、社会的弱者を含む、あらゆる人びとの人権を尊重するとともに人種、民族、国籍、性別、宗教、信条、障がいの有無、性的指向・ジェンダーアイデンティティなどによる差別を一切しない旨を定め、強制労働、児童労働についても一切の容認をしていません。

また、ビジネスパートナーに対しても同内容を含む方針の浸透を図り、適宜調査を実施しています。さらに、人権デューディリジェンスの実施及び人権リスクへの対応を通じ、人権リスクの把握と低減に努めています。

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デューディリジェンスの実施及び重要リスクへの対応

住友林業グループは、人権デューディリジェンスのしくみを通じて、人権への負の影響を特定し、その防止、または軽減を図るよう努めています。

住友林業グループにおけるCSR実態調査

2012年度からグループ各社のCSRの取り組みについてCSR実態調査を毎年実施し、人権についても各社の状況を把握し、改善を行っています。2018年度は、主な国内外グループ会社57社(国内28社、海外29社)の状況について、人権研修の実施や救済窓口の設置状況の調査を行いました。結果として、人権研修の実施が44社、救済窓口の設置が40社、リスク緩和の措置が47社で行われていることを確認しました。また調達先に対しては、アンケートと対面ヒアリングを通じ、人権侵害の未然防止に努めています。

この調査による2018年度の人権に関する違反件数は0件でした。

CSR調達による人権の尊重

住友林業グループは、人権や労働者の基本的権利の擁護や腐敗防止を調達先に求める「住友林業グループ調達方針」に基づき、公正で責任ある調達活動を行っています。とりわけ輸入材の調達については、供給品やその原材料の調達地域に労働者及び地域住民の権利侵害が存在しないかどうか、また存在する場合、労働者及び地域住民の権利に配慮した伐採が行われていることを確認しているかどうかを、2年間に200を超える仕入先へのアンケート調査やリスク区分によりリスク緩和措置が必要と認められる対象サプライヤーに対して現地踏査やヒアリングを実施するなどして確認しています。

重要な人権リスクの特定と対応

住友林業グループ人権方針の制定に伴い、これまでの人権デューディリジェンスの取り組みを強化すべく、2019年に事業本部ごとのバリューチェーン上のステークホルダーにおけるリスクのマッピングを行い、おのおのの重要な人権リスクを洗い出しました。

資源環境事業では「先住民やコミュニティが有する土地の権利侵害及び関連法令への対応」「山林での労働安全衛生管理(危険作業など)」、木材建材事業では「先住民が有する土地の権利侵害」「工場での労働安全衛生管理(火災や粉じん爆発など)」「木材伐採地での児童労働(危険労働含む)」、住宅・建築及び海外住宅・不動産事業では「移民労働者の労働条件(強制労働など)」が各事業の重要リスクとして特定されました。

特定された重要リスクについては、すでにリスク対応を行っているものに加え、さらに予防、回避、軽減、是正するための対応策、実施計画をステークホルダーごとに定め、取り組みを行っていきます。

住友林業グループ 人権インパクト分析マップ

図:住友林業グループ 人権インパクト分析マップ

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海外植林における人権の尊重

インドネシアの西カリマンタン州における植林事業では、2012年に世界銀行のグループ機関であるIFC(International Finance Corporation:国際金融公社)とアドバイザリー契約を締結しました。近年重要視されている「保護価値の高い森林(High Conservation Value Forests: HCVF)」の指標である先住民の権利や文化遺産の保護の考え方に沿って、事業地の土地利用計画が適切に実施されているか、また地域住民の生活への配慮が十分であるかなどについて、IFCと共同で事業地内の調査を実施しました。

2013年には調査の内容と結果を共有するため、そして2015年には植林木の伐採に先立って事業内容、環境への配慮についての理解を深めるために、ステークホルダー(地域住民、周辺の企業、学識者、NGO、政府関係者)を招いて公聴会を開催するなど、人権に配慮した植林事業を進めています。

2018年にはIFCの協力を得て、「苦情処理メカニズム(Grievance mechanism)」をワナ・スブル・レスタリ社(WSL)/マヤンカラ・タナマン・インダストリ社(MTI)にて構築しました。このメカニズムには2通りの苦情処理経路があり、一つはWSL社/MTI社に地域住民が意見を書面で伝える方法、もう一つはWSL社/MTI社が地域住民を非公式に訪問し、意見を収集する方法です。両経路ともWSL社/MTI社経営陣承認のもと、7営業日以内に地域住民に対する回答を行っています。

また、インドネシア大学と共に、事業地及び周辺を対象とした3ヵ年計画の社会調査を開始しました。

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人権研修

住友林業グループでは、国内の新入社員研修で人権に関する講義を行っています。また、住友林業では、新任主管者研修においても人権の講習を取り入れています。さらに一人ひとりが人権を尊重し、差別のない職場づくりに向けて取り組めるよう、社内WEBサイトが利用できるグループ全社員にe-ラーニング「仕事+人権」講座の受講(テスト80点以上で修了)を毎年義務付けています。

2018年度は10,605名(単体5,379名、グループ5,226名)が受講しました。今後も、e-ラーニングを活用して社員の人権意識をより高めていきます。

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ハラスメントの防止

住友林業では、就業規則の中で、役職員が守るべき規則の一項目(服務規律)としてセクシャルハラスメント、パワーハラスメントやマタニティハラスメントを禁止する規程や懲戒基準を定め、会社としての方針を明確にしています。また、「住友林業グループ倫理規範」においても、各種ハラスメント行為を禁止し、社内WEBサイトやリーフレットで周知している他、人権・倫理研修における、事例を交えた情報提供、定期的な啓発通知の実施など社内啓発に努めています。さらに、半年ごとに人事部長名で全社員宛にEメールでハラスメントの撲滅を訴える注意喚起のメールを配信しています。

2000年度から、人事部に設置した「ハラスメント相談窓口」や社内外に設置した相談窓口「コンプライアンス・カウンター」で、相談や苦情に適切に対処できる体制を整えています。また、関係者全員のプライバシーの保護、相談者・協力者への不利益な取り扱いの禁止などを徹底しています。

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企業・IR・CSR情報