●みんなのいえ かぞくのへや
2017/09/01 公開
体に赤い湿疹を見つけて蚊に刺されたかなと思っていたら、なんだか1週間以上かゆい。もしかしてダニ? なんて経験がある人も多いと思います。ダニは成虫だけでなく、秋に大量発生する糞や死骸もアレルギーなどを引き起こす原因になります。ダニ被害をおさえるために見直したい掃除のポイントをまとめました。
梅雨頃から増え始め、夏にピークを迎えるダニ。9~10月になると、夏に繁殖したダニの糞や死骸が大量に発生します。
これらはほこりとなって空中に浮遊するため、吸い込んだりして体内に侵入するとアレルギーを誘発することがあります。
一般的にダニは室温20℃以上、湿度60%以上の環境で活発化。気密性が高まるなど住環境の変化に伴い、屋内に住むダニが増加しているといわれます。
屋内に多いチリダニ類は人のフケや垢、食べ物のカス、カビなどを餌にして繁殖するため、こまめな掃除と換気・除湿を心がけ、寝具などを清潔に保つことが重要になります。
ふとんやベッドはダニにとって格好のすみか。ふとんのダニ対策の1つとして天日干しが知られていますが、ダニが死滅するには60度以上なので天日干しだけではダニ退治はできません。
ふとんを干したら両面を掃除機がけして、糞や死骸とともにダニを除去しましょう。このときハウスダスト対策に特化したふとん専用のノズルを使うのも◎。
また、ダニはフケなどで汚れがちな枕が大好きです。枕も忘れずに一緒に干して掃除機がけをしましょう。
ベッドの場合は定期的にマットレスを立てて風通しを良くしたり、ひっくり返したりするなどの方法がありますが、これだけでは効果が薄いので布団乾燥機を使用すると良いでしょう(※)。そのあと、マットレスも掃除機がけを忘れずに。
※事前に布団乾燥機の使用が可能なマットレスであることをご確認ください。
シーズンオフでしまいっぱなしのふとんも要注意! 天日干しをするかふとん乾燥機で乾燥させてから表面を掃除機がけします。
保管するときは専用圧縮パックに入れて真空状態にしておくと安心です。
週1回程度を目安に枕カバーやふとんカバー、シーツを洗濯してダニの繁殖を防ぎましょう。
ふとんやシーツの掛け替えが楽な機能性カバーやフラットシーツを使用したり、洗い替えを用意したりすると手間が楽になります。
近くにコインランドリーがあれば、洗濯から乾燥まで全自動で行えるので利用するのも◎。
ダニの糞や死骸をしっかり取り除くには、掃除機をゆっくり動かして隅々まで入念にかけるのがコツ。
カーペットはダニが繁殖しやすいので、心配な場合は裏面にも掃除機をかけたり、ダニ対策用の掻き出しノズルを使ったりしてみるのも一案です。
状況に応じてダニ専用の駆除剤を使ってもいいでしょう。
木造住宅は調湿性が高いため、ダニの繁殖を抑制する作用が期待されています。
ヒノキ、スギなどの国産材、ベイスギなど北米材の木屑の中でダニを飼育すると繁殖が止まるとの実験結果もあり(※)、木の香りにも防ダニ効果があることがわかっています。
古くから木の精油は防菌、防カビ効果が知られており、蚊取り線香や樟脳(しょうのう。特有の芳香を持つ無色透明の結晶)など、害虫の忌避剤としても利用されてきました。
木の住まいはダニなどの不快・有害なものを遠ざけ、快適な暮らしを支えてきたのです。
住友林業では、風の通り道、日差しの入り方、木々の配置を設計することで、1年を通して自然の力を活かした快適な室内環境を保つ木造住宅「涼温房」を提案しています。
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※出典:高岡政敏「住宅と木材Vol.10 No.113」(1987)