●暮らしのおかたづけ
2015/10/02 公開
新米の季節がやってきました。鮮度のいいお米はもちろん、家に残っている古いお米もちょっと珍しい炊き込みご飯にして食べてみませんか?さらに新米の味を長く楽しむための保存方法&精米のテクニックもご紹介します。
農家の人たちが「まず炊きたてを塩むすびで食べてみてください」という秋の新米。新鮮で粘りがあり味も香りもいい新米はそれだけでごちそうですが、栗や松茸など、旬の食材と組み合わせて「炊き込みご飯」にすると、味も見た目も季節感たっぷりのメニューになります。具材や出汁とあわせてお米の味を引き立てるこの「炊き込みご飯」、最近では日本全国の名産品が混ぜて炊くだけの「素」になって、ネット通販でお取り寄せもできます。
「深川めし」といわれる東京のアサリご飯、京都のちりめんじゃこやゆば、淡路島のタコ、青森のホタテ、そして北の海のウニや沖縄のジュ―シーまで全国さまざまな名産品のほか、フグ、ノドグロ、カニなど、手に入りにくい食材や自分で料理するのは難しい食材をお手軽に味わうことができる炊き込みご飯。新米はもちろん、少し古くなったお米も、出汁の味と香りで風味がよくなりおいしく食べられます。
店頭で「新米」と表示されるのは「その年の秋に収穫され年末までに精白・包装された精米」(JAS法による)のみ。「新米」と表示されているのは「収穫したて、精米したてのお米」であり、鮮度が良いことの証明でもあるのですね。実はお米のおいしさを決めるのはこの鮮度。お米はいったん精米すると時間がたつにつれて酸化や乾燥がすすみ、風味も落ちていきます。白米を家庭で保存し鮮度を保つのは難しいですが、保存方法を工夫し、新米の味をできるだけ長く楽しみましょう。
家庭での保存は、湿度・温度の影響を受けない冷蔵庫が最適です。でも20キロの白米を袋ごと冷蔵庫に入れるとそれだけで家庭用の冷蔵庫はいっぱいです。すぐに食べるお米は常温で、保存するならペットボトルに小分けにして冷蔵庫へ。低温で乾燥した冷蔵庫はカビや虫の心配もありません。それでも長期間の保存で風味が落ちてしまったお米は、よく研ぎ水に浸す時間を長くする、炊飯時に酒や油を加えるなどの方法で風味を引き出す事ができます。また精白済みのお米でも、もう一度精米機にかけて表面を削ると、古米特有の匂いも消えて食べやすくなります。
お米をおいしく食べるもうひとつの方法は玄米で保存し、食べる前に精米すること。玄米の表面を削って白米に仕上げるのが精米機。お米屋さんやスーパーにはコイン式精米機が置かれ1~2キロから精米できるので、家族の消費量に合わせて精米します。お米はもみ殻を落とした玄米、玄米から糠(ぬか)を落とした白米にすることで、より白く食べやすくなります。
精米機にはいろいろなコースがありますが、玄米の栄養を残して食べる「玄米コース」ならば「1分~8分づき」(1分はほぼ玄米、数字が上がるごとに白米に近づきます)、白米コースなら「上白米」「無洗米」とコースを選び、好みの白さ・硬さに仕上げます。糠で覆われていた玄米は、精米すると水分が抜け酸化しやすい状態になるので、精米後はなるべく早く炊いて食べましょう。
「お米は玄米で保存」、「精米直後においしく食べたい」という人も増えて、最近では家庭用の精米機や、米びつと一体型の「米びつ精米機」も販売されています。マシンでコーヒー豆を挽いてオリジナルブレンドを味わうように、自宅でお米を精米して味わう。毎日の食事でそんな贅沢をするのもステキですね。子どもたちが成長するにつれ、お米の消費量はどんどん増えます。余裕をもってお米をストックしておける「家族の米びつ」はキッチンに欠かせないもの。
毎日使う食材をおいしく保存できるキッチンのパントリー、床下収納は食卓を豊かにしてくれるでしょう。たっぷり収納できて使いやすいキッチンをとお考えの方は住友林業のカタログ「seilist」をご覧ください。皆さんの収納の悩みにお答えするさまざまな収納のアイデアをご紹介しています。