●ステキに子育てLIFE
2017/04/14 公開
今や小学生でも5割以上が所持していると言われるスマートフォンや携帯電話などのモバイル端末(※)。便利なのは確かですが、インターネットに接続できる端末にはSNSやゲーム課金、有害サイトといった不安要素もあります。リスクを減らすため、「わが家のスマホルール」を考えてみませんか。
※出典:内閣府「平成27年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 青少年のスマートフォン・携帯電話の所有・利用状況」(参照2017-04-14)
30~40代の親世代が子どもの頃は、誰も持っていなかったスマートフォンや携帯電話などのモバイル端末。しかし今では小学生でも半数以上が持っている時代です。高校生になるとモバイル端末の所持率は96.7%。そのうち93.6%がスマートフォンユーザーという調査結果があります(※)。ある程度の年齢になるとスマホを持つのは当たり前になり、それは避けられません。
小学生であれば、インターネットが使用できないキッズ用携帯電話や、利用できるアプリが制限されているキッズ用スマホでも納得するかもしれません。しかし、中高生ともなると「友だちとの連絡に欠かせない」「ゲームをしたい」といった理由で、普通のスマホを持ちたがる子どもが増えてくるのです。
ただ、ネットを介して知らない人とも連絡がとれたり、サイトにも自由にアクセスできたりするスマホを子どもに持たせて自由に使わせるのにはリスクがあります。親として、有害サイトの閲覧を制限できる「フィルタリング機能」を設定するという選択肢もありますが、大人以上にすぐスマホになじむデジタル世代のこと、解除できる抜け穴の情報もすぐに入手してしまうかもしれません。子どもとスマホの適切な距離感は、どのようにして考えていったら良いのでしょうか?
※出典:内閣府「平成27年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 青少年のスマートフォン・携帯電話の所有・利用状況」(参照2017-04-14)
子どもがスマホを持つことによるリスクを少しでも減らすためには、ある程度の親の管理は必要になるでしょう。とはいえ、親が一方的にルールを押し付けるだけでは、子どもは納得しないもの。まずは親がスマホのことをよく理解し、持つことによるメリット、楽しさを把握しつつ、それによるリスクやトラブルも知っておきましょう。子どもと同じ目線に立って語り合えば、より子どもに寄り添うことができます。「スマホは1日1時間まで!」と上から目線で制限するよりは、例えば「ネットは誰が見ているかわからないし、一度書いたことは削除してもログ(記録)は簡単には消せないから問題になっちゃうことがあるの。だから、個人情報や写真は載せないって約束してね」「先にお友だちに"○時までしかスマホが使えないから、それ以降の返信は次の日ね"って伝えておくとトラブルにならないよ」などと提案するほうが、子どもも素直に聞くことができるかもしれません。
一部の自治体や学校では「子どものスマホ使用」に関するルール作りを推進しているところも出てきています。たとえば「午後9時以降は保護者がスマホを預かる」(岡山県)、「午後9時以降は送信しない。遅くとも10時までには電源を切る」(広島市)という夜間の使用を制限するルール。そのほか「充電器は親が預かり、充電の際は親の目が届くところで」というルールを定めている学校もあるようです。SNSを介したグループ連絡では一晩に数百通のメッセージがやり取りされることがあり、「スマホ疲れ」している子どももいます。「時間だから切るね」と言い訳できるのは子どもにとってもメリットになるかもしれません。
ほか東京都台東区では「名前やメールアドレス及び個人が特定できる写真を公開しない」「自分が言われて嫌だと思うことは書かない」といったネット利用のルールも提案。愛知県豊田市などでは「ながらスマホ・携帯はしません」 というルールも見られました。自転車や自動車によるスマホの"ながら運転"も問題ですが、これは大人も守るべきことですね。「子どもだけのスマホルール」ではなく、親も子どもと一緒に適切な使い方を考えてみてはいかがでしょうか。
※出典:
岡山県「スマートフォン・ゲーム等の夜間使用制限について」(参照2017-04-14)
広島市「ケータイ・スマホ等の"10オフ運動"」(参照2017-04-14)
東京都台東区「台東区立学校の携帯電話・スマートフォンのルール」(参照2017-04-14)
豊田市「豊田のルール4か条」(PDF)(参照2018-09-04)