木の家LAB木はリラックス素材

木の空間が導いてくれるのは、深い眠りです。内装と照明が異なる3つの部屋を用意。実際に一晩泊まってもらい、睡眠の質に違いがあるか比較しました。

熟睡度が高かったのは、気を使った部屋でした。アンケートの結果、「木素材+間接照明」の部屋が、熟睡感が一番高いという結果が出ました。

熟睡感「昨夜はどのくらい眠れましたか?」

【参加者・人数】成人男性11名(20代~60代)

その理由は、夜のホルモン分泌。
光が大きく関係しています。

人の眠気を誘うのは、メラトニンというホルモン。このホルモンの分泌は、青色の光に大きく影響されます。 いわゆるブルーライトを見るとメラトニンの分泌が抑えられ、目が冴えてきます。スマホなどの画面を寝る前に長時間見ないほうが良いと言われるのはこのためです。

木は照明に含まれる青色の反射が
少なく、眠りへ誘います。

木は青色の光を吸収するため、
メラトニンが分泌されやすくなります。
眠る前に、ほどよい明かりの木の空間にいると、眠くなりやすい状態に。

ブルーライトの平均反射率
(波長成分440~490㎜)

心地よい眠りのために、リビングや寝室をおしゃれな
間接照明の木の空間にすることがおすすめです。

木のボールプールに入ったときが一番リラックス。「ヒノキ」「プラスチック」「ゴルフボール」でつくったボールプールを用意。小学1年生から3年生までの男女19名に参加してもらいました。

ゴルフボール、プラスチック、木製
リラックス状態を表す数値の上昇がはっきり確認できました。ヒノキのプールに入った後は、副交感神経系活動を表すHF(High Frequency)が高くなりました。これはリラックス状態にあることを意味します。

HF(副交感神経活動)の測定結果

参加者/人数・・・小学1年生~3年生までの男女19名
共同研究:国立研究開発法人森林総合研究所

木を触ったり、木の香りを感じると、
心は自然と落ち着くようです。

木に触ったときに感じる心地よさは、データでもはっきりと確認できました。また、木の香りの調査でも副交感神経を優位にし、人をリラックスさせることがわかりました。木は天然素材であり、人工的に加工されたものでないことを人は皮膚感覚や嗅覚で感じ取っているのかもしれません。

木の空間で落ち着くのは、木目のおかげです。木目の独特なゆらぎ模様には、「1/fゆらぎ」というリズムが含まれています。このリズムは、ひとの心を落ち着かせる効果があると言われています。

心なごませるもの。それは、自然の中にあります。海辺で聞こえてくる波の音、森で聞く小鳥のさえずり、暖炉や焚き火で見る炎のゆらめきなど、これらにはすべて1/fゆらぎが含まれています。視覚や聴覚で感じるこのゆらぎに人は癒されます。

やっぱり本物の木に人は心地よさを感じているようです。杉無垢床材(木材下地)と杉柄シート床材(コンクリート下地)の上で、約1時間ほど22組の親子に遊んでもらいました。

杉無垢床、杉柄シート床
本物の木は人をリラックスさせることがわかりました。母親のストレスを調べた結果、杉無垢床のほうはストレス度がシート床より下がっていました。つまり、より
リラックスできているということです。

実験前後の母親のストレスチェック

自然素材は、自然と人
をリラックスさせます。

母親も子どもも、杉無垢床では立っている回数や時間が少なく、座っている時間が多く、落ち着きが見られました。
座ると脚が直に床に触れることになります。人は、どこかで本物と偽物を感じ取っているのかもしれません。

子の主要姿勢の平均時間