角 遼太郎2020年入社
小さい頃、群馬の山奥にある祖父母の家によく遊びに行きました。豊かな自然に触れて育つうちに、日本の自然環境を守る仕事がしたいと思うようになり、大学は園芸学部に進学。その後の就職活動では「自然に携われること」を軸に就職先を探していました。住友林業の他に迷っていたのは、造園会社と製紙会社。造園会社は都市の緑地開発ができ、製紙会社は大規模な森林を保有しています。どちらにも、その業界だからこその自然への携わり方があり、深く専門性を高めることは魅力的でしたが、私は自然に触れながらのびのび育ったこともあり、幅広く可能性を模索するほうが性に合っているのではないかと考えていました。もっと多様な形で自然環境に貢献できる形はないだろうか。そんなことを考えていたときに出会ったのが住友林業でした。住友林業は、森林の保全や管理、木材建材の流通、木造住宅や中大規模木造建築の普及、海外での不動産開発、地方創生など、多岐にわたり事業を行っています。自分の好きな自然という軸において、こんなにも多様な選択肢がある。会社で取り組めることの幅の広さや、社会に与えられるかもしれない影響の大きさに驚くとともに、ワクワクしました。そして、社員の人柄も自分に合っていると感じました。自分は堅い雰囲気が少し苦手だということもあり、自然体で落ち着いている方が多く、肩肘張らずに話せる住友林業の雰囲気に惹かれました。
私が所属しているチームは、新規事業企画、既存事業のマーケティング、海外子会社の管理などを行っています。私はその中でも、新規事業企画の一つである木材コンビナート建設の推進を担当しています。木材コンビナートとは、国産材の価値を高めるべく、森林から原木を切り出し、各種の製材工場や加工場、電力や熱源を供給する木質バイオマス発電所、出荷・海外輸出のための港湾施設まで、木材産業に必要な機能を1か所に集約した複合施設です。現在は、福島県の木環の杜が建設段階に移行しており、その他地域にも木材コンビナートを増やすべく交渉を進めています。木環の社の製材工場設立の際のことですが、太陽光発電設備を積載する必要があり、太陽光発電に関する知識が求められることがありました。現部署へ異動する前に、国内ビルダー向けの太陽光の提案・販売を担当していたので、そこで培った商品知識を基にしてメーカー側との交渉をスムーズに進めることができました。扱う商材は違いますが積み重ねた努力や時間は無駄にはならないと感じられた瞬間でもありました。このように、これまでに得た知識と経験を総動員しながら木材コンビナート建設に向き合っているのですが、特に重要になるのが建設コストと木材コンビナートで得られる収益の採算性です。伐採の際に生じる端材をバイオマス発電に活用したり、林道を整備し輸送コストを抑えたり、製材の新たな需要を見出したりと、たった一本の丸太からどの程度の利益や価値を生み出せるかに徹底的にこだわりながら、あらゆるシミュレーションを日々行っています。考慮する要素が多いため、決して簡単な仕事ではありません。一方で、一本一本の丸太を最大限活用し収益を上げることで林業の価値向上にもつながるというやりがいに満ちた仕事でもあります。自分の仕事が日本の林業を守ることにつながっているんだという想いで、日々業務に向き合っています。
まだ建設段階のため道半ばではありますが、木材コンビナートの建設を進めることが脱炭素社会の実現につながると考えています。木材コンビナートにより木材製造を効率化し、木材商品の取り扱い量・製造量を増やすことができます。そして、建築分野を中心に、鉄やコンクリートなどの部材を木材へと代替していく。木は、これまでに吸ったCO₂を炭素として内部に固定するため、活用を推進することで社会の脱炭素化を進めることができます。住友林業は「2030年までに年間100万㎥の国産材使用を目指す」という未来を目指していますが、その実現に深く関わる事業だと感じています。そして、そう感じているのは自分だけではありません。住友林業の目指す未来に共感してくれるお客様もいますし、そこに共感して入社する社員も少なくありません。社内外を問わず、住友林業の目指す未来への共感が広まっているのを感じるとともに、着実に目指す未来へ近づいていることを実感できます。この共感を力に変えて、脱炭素社会の実現に向けて木材コンビナートの建設をさらに推進していきたいです。
日本の林業の助けになりたいと強く思っています。そう思うようになったのは、日本の林業の厳しい現状を知ったことと、日本の林業を再生できるだけのポテンシャルを木材コンビナートに感じたことがきっかけです。現状、国産材は安価な外国産材に競争力で劣っていることもあり、苦しい立ち位置にあります。また、林業従事者も減少しており、CO₂を十分に吸収した高齢の木も伐採されないままとなっていることもあります。この状況を変えるには、国産材の競争力を上げると共に、日本の林業の採算性を上げていくことが必要です。私は、木材コンビナート事業にはそれを可能にするだけのポテンシャルがあると信じています。なぜなら、国産材の価値を高めるということに、あらゆる側面からアプローチできるからです。一本の木を余すことなく利用したり、木を製品化するまでのコストを下げたり、こうした包括的なアプローチができる木材コンビナートの価値を広く届けることは、日本林業に直接貢献することでもあります。そして、それこそが自分の使命だと思っています。そのために、ファイナンスや経営戦略を学ぶなど、事業成長に必要なインプットも日々行いながら福島だけでなく、木材コンビナートを日本中に広げたい。その先に待つ日本の林業の明るい未来に向かって、仲間と協力し必ずやり遂げてみせます。
メールチェックとタスク整理。
建設中の工場について、工事状況の共有を行います。
社内決裁のための資料を作成します。ファクトが重要になるため、データ収集に力を入れています。
お弁当を食べることが多いです。
設計の定例会議。柱を立てる場所や入り口の高さ、動線計画など、詳細に話し合います。
社外プレゼン用の資料を作成します。木材コンビナートの利点や住友林業の目指す未来について、スムーズに理解・共感いただけるよう、スライドに載せる内容を吟味します。
素潜りやダイビングが趣味なので、帰宅後は次の長期休暇でどの島に行くか計画を立てています。
林 宏樹2012年入社
松田 未由2020年入社
内田 明日花2019年入社
青木 理名2023年入社
西脇 健太2015年入社
市村 直也2007年入社
佐原 健太2017年入社
松岡 頌子2021年入社
猶原 丈雄2007年入社
伊豆 善崇2017年入社
井原 将吾2020年入社
川田 真里亜2020年入社
角 遼太郎2020年入社
鈴木 洸明2017年入社
白井 さおり2016年入社