現地駐在員と連携して情報を把握。
付加価値を提供することがミッション。
住友林業の海外事業は、近年急速に伸長しています。10 年前に全体の5%に満たなかった売上は、約35%を占めるまでに成長。その海外事業の核となるのが、戸建住宅事業。北米およびアジア・オセアニアの現地住宅メーカーとパートナーを組み、積極的な市場開拓を進めています。その中で私は、豪州の住宅メーカー、Henley 社を担当しています。当社とHenley 社は2008 年に合弁会社を設立して戸建住宅の建設・販売を開始、翌2009年にはHenley社の持分を50%取得、その後2013年に持分を追加取得して子会社化しました。現地駐在員と連携しながら、Henley社の情報を本社に報告するのが主な仕事であり、部内では「キャッチャー業務」と呼ばれています。取締役会や経営会議などに向けて資料を作成する定期的な業務に加えて、市場調査や契約書のレビューなども担当しています。ただ淡々とルーティンをこなすだけではメッセンジャーになってしまうので、本社のマネジメント、現地駐在員、Henley 社やその向こうにいるお客様に対して、自分の仕事を通じて何かしらの付加価値を提供することこそが、自分のミッションであると自覚しています。
営業方針の見直し検討に際して取り組んだ、
住宅の新たなトレンドの「見える化」。
豪州ではかつては16mを超えるような大きな間口の住宅が一般的でしたが、近年アフォーダビリティの悪化や都市部の人口増加を背景に、狭小住宅において高いデザイン力を持つ競合他社の台頭が目立っており、Henley社としても狭小地向けのフロアプランの拡充が課題の一つとされていました。入社して3ヶ月、少しずつルーティンに慣れてきたところで、自分の担当する仕事が報告業務に集中し、一方通行になってしまっていることに気付き、私はHenley社が事業を行うエリアの競合他社がオファーしている商品ラインナップを自主的に調査し、Henley 社と比較して相違点が分かるように資料を作成して、『見える化』を図りました。その結果、他社が注力しているボリュームゾーンのトレンドの変化と、Henley社が注力している間口とのギャップが明確になったのです。この調査結果を現地駐在員と共有したところ、現地の経営陣との議論の俎上に乗り、結果、狭小間口住宅の販売強化の一助となることができました。自ら主体的に行動して課題を発見すれば、現地に足を運ばずとも、日本から貢献できる方法があることを実感した取り組みでした。
海外こそが自分のキャリアの基軸。
海外市場拡大の一翼を担いたい。
私が担当するHenley社は、主に豪州のビクトリア州、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州の3エリアで事業を展開しています。クイーンズランドの州都であるブリスベンは、かつて9年暮らしたことのある街。Henley社のクイーンズランドにおける事業は、本社が位置するメルボルンがあるビクトリア州同様、プレゼンスが非常に高く、更なる飛躍が期待されています。クイーンズランドに長年住み、現地を知っている自分だからこそ、同地の事業の発展に主体的に貢献していきたいと思っています。また、Henley 社とともに事業を開始して10年が経ちましたが、当社とHenley社がより一体化することが求められていると感じています。現地駐在員や日本にいる私たちも、事業ノウハウを共有し、関与を深めることで新たな付加価値を創出していく必要がある。そのためにも情報・知識をインプットして、高い視点と広い視野で豪州での事業に関わっていきたいと考えています。今後、短期的には海外関係会社に駐在して、現場のオペレーションに一番近い場所で経験を積みたいと思っています。将来は新たなプロジェクトを立ち上げるなど、海外に関わり続けることで、海外市場拡大の一翼を担いたいですね。
「仕事は常に100 点を取りにいく姿勢で臨め」。これが、私が大切にしている考えです。一般的に80 点は及第点と思われますが、全力で100 点を取りに行くからこそ、80 点の成果が得られると思っています。全力で100 点を取るという思いで考え行動することが、私にとっての「本気」であり、社会人になって約10 年、「100 点を取りに行く」姿勢で仕事に取り組んでいます。