お客様との出会い
営業担当が当社の展示場を訪れたお客様と出会った際、すでにいくつかの住宅メーカーの展示場を見て回っていることをお聞きした。展示場のご案内に加え、住友林業の強みについてご説明したところ、住友林業ならではの木質感に興味を持っていただいた。その後、家づくりに対する想いやこだわりを深く知るため、営業担当と設計担当で詳細なヒアリングを進めていく。
戸建注文住宅担当者
クロストーク
住友林業の住宅事業本部では、営業担当、設計担当、インテリア担当、生産担当(施工管理)が各分野のプロフェッショナルとして連携し、お客様の家づくりの理想を叶えるためにチームで家づくりに取り組んでいる。あるお客様のご夫婦は、「自分たちの生活スタイルに合った家をつくりたい」という強い想いをお持ちだった。ヒアリングを重ね「コーヒーを楽しむ暮らし」というテーマから本プロジェクトは始動した。
当社の展示場を訪れたご夫婦のお客様と出会ったことがきっかけです。お客様は、どの住宅メーカーに依頼するべきか、各社の特徴を比較しながら慎重に検討を進めていらっしゃったため、住友林業の家づくりの特徴について丁寧にご説明していきました。その結果、住友林業ならではの木質感に魅力を感じていただいたようでした。また、お話をしていくうちに当社の設計力やこだわり抜いたデザインにも興味を持っていただけたため、注文住宅ならではのこだわりをお持ちだと感じました。そこで、きめ細かい設計やデザインを得意としている松尾さんに同席してもらい、お客様への詳細なヒアリングを行うことにしたんですよね。
ヒアリングを行う前に、石井さんからお客様の情報を共有してもらいましたよね。その情報が大変助かったことを覚えています。お客様の情報を聞いた結果、今回はつくり込んだ図面やパースを用意して打ち合わせをするよりも、まずは、手書きのラフプランを用意し、それを基にお客様のご要望を伺うことが良いと考えました。お客様とお話ししながら、その場でパースを描き加え、お客様につくる過程も楽しんでもらおうと思いました。
目の前でパース図を描いていく様子を見て、お客様がとても喜んでくださったんですよね。
住友林業の高い設計力をお伝えしたいという想いがあったので、喜んでいただき私も嬉しかったです。要望を細かくヒアリングしていくと、お客様が「自分たちの生活スタイルに合った家をつくりたい」という強い想いを持たれていることがだんだんとわかってきました。お客様の要望を叶えるのは大前提として、お客様の想いに寄り添い、期待を超える住まいをご提案したい。その想いのもと、石井さんと二人三脚でご提案内容を詰めていき、念入りな事前準備をした上でその後の打ち合わせに挑みました。
お客様も気づいていない要望があることも多いですから、会話の中でふと出てきた言葉なども大切にしながら、どのような暮らしをしたいのかしっかりイメージすることが大切ですよね。工事が完成に近づいたころ、お客様が「初回の打ち合わせで松尾さんが『新しい家での、お二人の暮らしのテーマは何ですか?』と聞いてくれたことで、自分たちがこの家でどのような暮らしをしたいのか改めて考えるきっかけになったんです」と仰っていました。ただ間取りを考えるだけでなく、そもそもどのような暮らしを大切にしているかという前提から一緒に考える姿勢を目にして、この人なら任せられると感じたとのことです。同じチームのメンバーとして誇らしかったのを覚えています。
そう言ってもらえてありがたいです。そうした信頼を得られたのは、事前に石井さんが住友林業の設計力の高さをお客様に伝えてくれていたからこそだと思います。暮らしのテーマについて話したことは私もよく覚えています。いろいろ聞いていくうちに、お客様が「実は夫婦二人で毎朝コーヒーを飲む習慣があって……」とお話ししてくださったんですよね。その話をきっかけに、ゆっくりコーヒーを堪能できる屋根付きのテラスをつくる、という家づくりの最初のテーマが決まったのです。
何度か設計の打ち合わせを重ねてからは、インテリア担当として私も同席させていただきました。かなり早いタイミングから参加できたおかげで、いざインテリアについてご提案する際には、すでにお客様の好みがわかっている状態で臨むことができたのが良かったです。その後はお客様と共に住宅展示場を訪れ、実際の広さや寸法、使用されているインテリア、木の質感を体感していただきながら内装のイメージを具体化していきました。ただ机上で打ち合わせをするのではなく、当社のさまざまな展示場を見ていただくことで、お客様にとって新たな発見につながり、より具体的なイメージを共有することができました。実物を見ながら説明できたことで、インテリア担当の私からのご提案も届きやすかったように思います。
設計がある程度固まったタイミングで、私は生産担当として本件に参加しました。ただ、図面を引き継ぐだけでなく、石井さん、松尾さん、竹内さんからお客様はどのような方々で、どのような暮らしを望んでいるかなど、お客様との打ち合わせ内容もしっかり引き継ぎます。図面の先にあるそれぞれの想いをしっかり理解することが何よりも重要だからです。
お客様に最適なご提案をするためには、社内チームの密な連携が重要です。こうした連携において私が大切にしているのは、同じオフィスにいるメンバーと直接顔を合わせて打ち合わせをすることです。もちろん急ぎの連絡はチャットツールやメールを使うこともありますが、特に初回のお客様との打ち合わせ前は膝を突き合わせて社内打ち合わせをします。お客様のことを一番理解しているのは営業担当なので、文面のみで伝えるのではなく、自分の言葉でお客様の情報を伝えたいと思っています。
石井さんが丁寧に情報共有をしてくれるからこそ、お客様にどう向き合い、どのようなご提案を行うべきかの大まかな道筋を描くことができており、とても助かりました。こうして各担当が自分の業務領域を狭めず、フラットにアイデアを出し合うことで、お客様に対して多角的な視点でご提案することが大切だと思います。
そのために何度も話し合いをしましたよね。インテリアを決める際も、設計は設計、インテリアはインテリアと完全に切り離すのではなく、松尾さんと一緒にお客様に向き合い、「壁紙をこの色にするなら照明はこのぐらいの明るさが良いのではないか」など、設計とインテリアの両面からご提案していきました。
施工を行う際も連携していきます。住友林業の家はmm単位で調整できるのですが、逆に言えば突き詰めようとすると無数に検討事項が出てきてしまいます。今回も、収納の納まりをどうするか、テラスとリビングをどのようにつなげるかなど、細かな納まりを検討する必要がありました。中には、図面と異なる納まりのほうがお客様にとって良いのでは、と思う部分もあったのですが、そうした際は松尾さんに設計の意図を確認し、共に相談しながら最適な方法を考えました。お客様はもちろんのこと、松尾さんや職人さんなど全員が納得できる理想の納まりを実現できたときは非常に嬉しかったです。
岡さんからの相談は、「図面にはこう描いてありますが、こういう仕様にしたほうが使いやすいのではないかと思うのですがどうですか?」など、より良い家をつくろうとしているのだと感じる前向きな相談が多かったです。
ありがとうございます。私一人ではなく、皆さん同じ目線で家づくりをしていると感じることができました。困ったときに皆さんがすぐに相談に乗ってくれる体制も心強いです。
わかります。それぞれの担当が自分の役割にこだわりを持ちながらも、最大限の力を発揮できるように協力し合うことで、営業からの情報共有を起点に、設計もインテリアも施工も調和した家づくりができることが住友林業の家の醍醐味ですよね。
無事に竣工を迎えた際、お客様から「皆さん全員が揃っているときに引き渡しをしてもらいたくて…」と言っていただきました。家が完成したから終了ということではなく、引き渡しの瞬間を全員で分かち合いたいと思っていただけたことに、ここまで信頼を得られたのかと感動しましたね。
しかし、家づくりはこれで終了ではありません。ここから新たな暮らしがスタートするので、お引き渡し後もお客様に寄り添っていきます。家づくりを通じて築くことができた信頼関係を、より強固なものにしていきたいですね。
私も、住友林業とお客様という関係性を超えて、共に家づくりをする仲間として受け入れていただけたと感じており、とても光栄に思います。私たちの仕事は、住まいをご提供するだけでなく、家づくりの楽しさをお届けする仕事でもあると改めて思いました。
私もそう思います。実際、工事中に現場をご案内するたびにお客様が嬉しそうにお話ししてくださったのが印象的でした。「最初の打ち合わせのときに、松尾さんが手書きでパース図を書いてくれたんですよ」「クッションは竹内さんこだわりのものを選んでもらうんです」など、契約から工事に至るまでの思い出話もしてくださり、家づくりの各工程を楽しんでいただいていることが伝わってきました。コーヒーが飲めるテラスをつくろうという話になったときのことも、「他の住宅メーカーとは全然違うアプローチで驚いたんです」とお話しされていました。
夫婦二人で毎朝コーヒーを飲む習慣があるという話から家づくりがスタートしたと思うと、感慨深いです。お客様が実際に、新しい家のテラスでコーヒーを飲まれているシーンを見てみたいですね。家をつくることがゴールではなく、そこで実際に楽しく暮らしていただくことが家づくりのゴールですから。
今後の目標としては、住友林業が木造のリーディングカンパニーであり続けながら、脱炭素社会へ貢献していくために自分に何ができるのか追求していきたいです。例えば、お客様の環境意識を変えていくことも営業担当としてできることの一つだと考えています。家づくりを検討している段階では、自分が家を建てることと環境問題が結びついていることに気づいていない方も多くいらっしゃいます。そうした方々に対して、住友林業の家を建てることで多くの炭素を木材に長期間固定し続けることができるため、脱炭素社会の貢献につながると伝えています。そうすることでお客様が地球の未来について考えるきっかけをもたらすことができ、脱炭素社会を本気で考える人を一人、また一人と増やしていくことができるはずです。目の前のお客様に対する、そうした影響力が集積すれば、社会全体に対する大きな影響力になっていくと思います。
同感です。一つひとつの影響力は小さくとも、集まれば大きな力になりますよね。私自身これまで200件以上のお客様を担当してきました。炭素固定の観点では家は炭素の貯蔵庫であり、家を建てることは森をつくることとも言い換えることができるため、言うなれば私は住宅200件分の森をつくったということになります。それだけ環境に貢献できているのだと思うと自分の仕事に誇りを感じますね。また、こうして多くの住友林業の家を建てることは、環境を守るだけでなく木や緑にあふれた美しい街並みをつくることにも貢献していると思います。
たしかに住宅事業部では、住友林業の家を建てることは美しい街並みをつくっていくことでもあるという考え方が代々受け継がれていますよね。木や緑にあふれた魅力的な街をつくる一助になれているのだと思うと感慨深いです。
住友林業の家を建てていると、声をかけられることが多いですよね。今回の工事中も、近隣にお住まいの方から「良い家が建ちましたね。やっぱり木造の家は香りも素敵ですね」とお褒めの言葉をいただくことがありました。
それに、住友林業の家は耐震性や耐火性に優れているため、災害時に人命を守ることにも貢献できる。美しい街並みをつくりつつ、そこで暮らす人々に安心安全をお届けすることができるのです。だからこそ私たちは、これからも住友林業の家を増やし続けていく使命があると思います。
そうですね。日本全体により多くの住友林業の家を増やしていくためにも、私はこうした各担当の知見を継承していける仕組みづくりに注力していきたいです。職種ごとの継承はもちろん、職種を超えたチーム間での継承もできるようになれば、住宅事業本部全体としての価値が上がっていくと思います。些細なことなのですが、現在取り組んでいることとしては、後輩に継承するためにイレギュラー時の対応方法を記録に残すようにしています。こうした小さな取り組み一つひとつを、チーム単位、支店単位で行えるよう広げていきたいです。
インテリア担当としては、家具や照明、カーテンなど、ご新居のインテリアを買い替え前提で選んでいただくのではなく、一生モノとして長く愛着を持っていただけるご提案をしていくことで、結果的に環境負荷が減らせるよう貢献していきたいと考えています。そのためには、より設計担当や生産担当と連携し、住宅の一部ではなく全体のコーディネートを任せていただけるような事例を増やしていくことが必要だと思います。
私は現在本社に異動になったのですが、こうして皆さんの想いを聞いていると、現場の各担当が思い切り自分の力を発揮できるようにさまざまな変革を行っていきたいと強く思います。お客様に家づくりを楽しいと思っていただくとともに、私たちや職人さんも含めて、家づくりに関わる全員が今以上に楽しみながら取り組める環境をつくるために、今後もチャレンジしていきたいです。
住友林業の設計力とは、お客様の想いをくみ取りカタチにして共有する技量です。
お客様との打ち合わせでは、お客様の夢や想いを伺い、設計担当がその場でパースを描きイメージを伝えます。こうして理想の暮らしをカタチにしていきます。
国内外のネットワークをもつ木材建材事業本部とのシナジーにより、内装材として希少価値の高い世界三大銘木(マホガニー・ウォルナット・チーク)を含むさまざまな樹種が提案できます。
これにより当社独自の木質感を演出しています。
木質梁勝ちラーメン構法であるビッグフレーム構法は、耐震性に優れると共に、従来の筋交いを使用しないため、大開口や大空間を実現します。
また、設計自由度が高く、将来のリフォームにも適しています。