●みんなのいえ かぞくのへや
2015/08/21 公開
台風や豪雨のほか、予測のできない災害に対しての備え、していますか? 夏休みは家族それぞれが別の場所にいることも多くなります。いざという時の連絡方法、行動を話し合い、防災グッズの見なおしも行っておきましょう。
家族のコミュニケーションツールでもあるメールや携帯電話での通話。グループ機能でそれぞれの情報をシェアすることも多いですが、こうしたツールにもっとも機能してほしいのは、「非常事態」の時。いざ、というときに居場所と安否確認ができる携帯電話の機能は、災害のたびにその役割が注目されてきました。携帯電話各社、警備会社は緊急時だけでなく日常の子どもの安全に配慮したサービスにも力を入れていて、GPS機能による居場所通知、学校や塾の登下校時間を知らせるアプリなども増えています。腕時計のようなウェアラブル端末も登場し、これからは体の一部のように使える端末が、子どもや高齢者に広く行きわたるかもしれません。モバイル端末がひとり一台になった今、問題はその使い方。想定外の災害が起きたときに、携帯電話をどう使うか?災害の規模によっては通話ができないケースもあるため、災害掲示板へのアクセス方法や使い方を家族で事前に確認するなど、様々なケースをシミュレーションした上で、緊急時の連絡方法を決めておきましょう。
家族それぞれが外出先で災害にあった場合は、遠方に住むおじいちゃんおばあちゃんや親戚などの中継地点になってくれる連絡先を用意しておきます。もし自分が災害にあった場合でも、遠方の親戚までは被害が及ばず、落ち着いて情報収集ができ、わかりやすく伝達してもらえる可能性も。同じように共働きで家を空けることが多いなら、近所のお店やママ友など近隣の方の連絡先などを聞いておき、お互いに伝言をしてもらえるようなネットワークを作っておきたいものです。災害用伝言ダイヤル171やメールの災害用伝言版の使い方も、子どもといっしょに確認。「子どもに携帯を持たせたくない」という人や小さいお子さんの場合は、持ち物のなかに緊急連絡先の番号やメールアドレスを書いた紙を入れて持たせ、駅や交番で連絡をとってもらうようにするなど、親も子どもも安心できる方法で対策をしておきましょう。 もうひとつ家族で共有しておきたいのが、住んでいる地域の「緊急避難場所」と行き方です。近所の学校や公民館が多く、被害状況や安否情報の発信場所になる可能性もあるので、安全を確保しながら状況を把握するためにも、近くの避難場所について調べましょう。またいざという時に慌てないために、避難場所までの経路地図を作り、さらに家族全員で実際に経路を歩いてみることも重要です。
都内の小学校では9月1日の「防災の日」に子どもを学校に迎えに行く「引き取り訓練」が実施されます。災害時に学校側で、児童だけの下校は不可能と判断した場合に、父兄に引き取りに来てもらう際の訓練です。逆に、児童を全員学校で待機させる場合や学校を避難場所とする場合もあります。『平成25年版 防災白書』(内閣府)によると、全国3万2333の公立学校が「緊急避難場所」に指定されており、このうち約4割の学校には防災倉庫が設置されていて、食糧のほか、自家発電装置やブランケットなどが備えられています。ほかにも災害時に保護者へ一斉送信される緊急メールシステムなどが導入され、学校にいる間は子どもの安全を守る対策がとられていると言えますが、いつ、どこでおこるか予測できないのが自然災害。家で子どもがお留守番のときに地震が来たら?そのときの行動は話すだけでなく練習して覚え、懐中電灯の使い方、備蓄の水や食料の置き場所も全員で確認しておきましょう。使う機会がないのでは?と思う防災グッズや非常用備蓄食糧ですが、災害時はそれまで当たり前と思っていた電気・ガス・水道も自由にならないということを、私たちは東日本大震災で学びました。家族が一日過ごせるくらいの水と食料、防災グッズは暮らしの必要品と考えて家に置き、1~2年にいちど中身の点検や入れ替えをしておきましょう。
「毎日の暮らしに必要」「使う機会は少ないけど必要」な物の見極めは難しいですね。防災グッズのほかにも耐火金庫など重要な品をどこに収納するか?家の構造、収納スペースを考える時「いざ」という時の動線とともに考えておきましょう。
災害に強い家を考えることも大事です。日本に多い木の家ですが、木は鉄やコンクリートより軽く、揺れに強いため、地震にも強いのです。ほかにも熱や火にたいする耐性も高いといった特徴があります。日本で長く木の家が愛されてきたのはこんな理由があるからなのです。
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