●わたしらしさを楽しむ家づくり
2019/03/01 公開
引越しは人生の新たな門出になる大切なイベントです。新しい環境でより良いスタートを切るべく、スムーズに済ませたいもの。そこで気になるのがマナーです。たとえば、ご近所への挨拶回りや引越し業者への心づけは、どのように行うのが一般的なのでしょうか?
引越しマナーでまず大切なのは、近隣住民へのご挨拶。戸建てや集合住宅など住まいのスタイルに限らず、「どの範囲まで挨拶をすればいいの?」と、迷ってしまう人もいるのではないでしょうか?
日本では古くから、親しくしているご近所さんを表す「向こう三軒両隣」の言葉があります。戸建てではそれが引越しの挨拶をする範囲になりますが、具体的には自分の家の向かい側3軒と、左右2軒の隣家の合計5軒となります。引越し先はもちろん、旧居のご近所への挨拶の範囲も同様です。
集合住宅の場合は少し事情が変わります。向こう三軒両隣ではなく、両隣と上下の合計4軒が基本。戸建てよりも狭い範囲となりますが、この4軒は戸建て以上に生活音や足音が伝わります。後々トラブルを招かないためにも、挨拶はとても重要となります。
単身者の場合は一人で挨拶にいくと「一人暮らしであること」を相手に教えることになるため、とくに女性は防犯対策としてあえて挨拶をしない選択も間違いではありません。とはいえ、災害時などで困ったとき、ご近所で誰も知っている人がいないのも不安です。挨拶に行くときは親や兄弟などに同行してもらい、一人暮らしということがわからないようにするのがよいでしょう。
引越しの挨拶のときに迷うのが「手土産」。江戸時代には「おそば(蕎麦)に越してきました。細く長くお付き合いをお願いします」という意味を込め、引越しの挨拶に「そば」を配る習慣がありました(※)。現代では、そばアレルギーの人がいることを考えると、必ずしもこだわることはないでしょう。手土産は奇をてらったものではなく、とにかく"無難"なチョイスが正解。値段も1,000円以下のリーズナブルなもので十分です。日持ちをするお菓子や洗剤などの日用品、どうしても思いつかなければ500円から1,000円程度のプリペイドカードでもよいでしょう。
また引越しの挨拶で困るのは、相手が不在のとき。生活リズムが異なる場合、何度たずねても不在ということもあり得ます。そんなときは挨拶の手紙を郵便ポストや新聞受けに入れておきましょう。手土産は食べ物でなければ、ドアノブにかけておいても構いません。
※出典:日穀製粉株式会社「そば辞典」(参照2019-3-1)
そのほか気になるのは、引越し業者や引越しを手伝ってくれた人に対する「心づけ」や「差し入れ」。がんばってくれた人へ感謝の気持ちを表したい場合、どうするのが正解なのでしょうか?
まず引越し業者に対しての心づけは、必ずしも必要なものではありません。心づけのありなしでサービスが変わるものでもなく、なくても失礼にはならないもの。感謝の気持ちのひとつの形として渡したいのなら、ポチ袋に入れて渡すのがよいでしょう。金額は作業員一人につき1,000円程度が一般的です。もしくは、作業員一人ひとりにペットボトル飲料を手渡すか、つまめるお菓子などを差し入れするなどして感謝を表す方法もあります。
友人や家族などに引越しを手伝ってもらった場合は、引越し後の打ち上げで食事をごちそうする形で感謝の気持ちを伝えるのがおすすめ。打ち上げに参加せずに帰ってしまう人がいたら、交通費を含めた「お車代」を渡すとよいでしょう。
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