●暮らしのおかたづけ
2016/02/26 公開
美しいビジュアルの本が並ぶ部屋はとても贅沢な空間です。本好きにとって天井まで広がる「壁一面の本棚」は夢のインテリア。しかし、十分な空間が確保しづらい日本の住宅事情では、本の収納にも一工夫が必要です。本の見せ方、そしてスマートな収納方法をご紹介します。
電子書籍の普及が進み、書籍をデータで読むスタイルも広がってきましたが、モノとしての所有感を満足させてくれるのが「本」です。街なかではコーヒーを飲みながら好きな本を読み、そして購入もできるブックカフェ、今まで手にしたことのないジャンルの本に出会えるよう工夫された図書館も増えてきました。読んだ本をただ並べるのではなく、本をインテリアの一つとして活用する動きも見られます。
そこで紹介したいのが、「まるで本の森に迷い込んだよう」「日本一美しい本棚」と、本好きの注目を集める東洋文庫ミュージアム(東京都文京区駒込)の「モリソン書庫」です。フロア2階分、三面の壁いっぱいに2万4千冊の本が収められた光景を目にすると、その荘厳な美しさに圧倒されます。「モリソン書庫」の蔵書は約100年前、三菱財閥の岩崎久彌氏がG.E.モリソン博士から購入したもの。浮世絵や絵画も含め、国宝や重要文化財に指定されている希少本も収蔵されています。このコレクションはあくまでミュージアムの「展示品」。図書館の本のように閲覧はできず、その美しい装丁や背表紙を鑑賞できるよう、美しく展示されているのです。数万冊の古書が醸し出す空間の美しさはここでしか見ることができません。
※東洋文庫のなかには閲覧のできる「ライブラリ」もあります。
「モリソン書庫」のように壁一面を本棚に設計するのは、本好きのロマンです。新築を考えているのであれば、造り付けの本棚をプランの一つとして考えてみるのもいいでしょう。壁一面の本棚なら、棚板を可動式にしておくとレコードなど書籍以外のアイテムも合わせてディスプレイできます。
理想の部屋ができたら、本棚の前に専用のチェアとライトを置いてみるのもおすすめ。これで、お気に入りの蔵書を飾る「見せるブックコーナー」ができます。読んで、そして眺める――ブックカフェのように、本を多彩なアプローチで楽しめる空間が作れるはずです。
また、書籍、雑誌の収納は、キッチンにレシピ本、ダイニングに食の本、庭に面した窓辺にはガーデニングの本など、場所ごとにテーマを決め、表紙を見せるとインテリアとしても活躍してくれます。最近は、市販の本棚もバリエーションが豊富で、雑誌や写真集など大型の本でも、表紙を見せるようディスプレイできる「面出し」タイプ、棚板をタテ・ヨコで自在に変更できるタイプなど、様々なタイプが登場しています。
腰の高さ程度のロング本棚で部屋を仕切ったり、高さの違う本棚、マガジンラックを組み合わせてコーナーを作ったりと、間仕切り家具として本棚を活用すると部屋の中に落ち着ける空間ができます。書斎、子ども部屋を別に確保できない場合など、背の高い本棚でスペースを区切れば、パーソナルスペースも自在に作ることができます。部屋のセンターを仕切る家具「ルームディバイダー」として本棚を考えてみてもいいでしょう。本だけではなく、写真や思い出の品、コレクションなどの収納にも有効です。
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