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2025/06/26 公開

部屋が暑い原因は? すぐできる暑さ対策と家づくりをするときの暑さ対策をご紹介

部屋が暑い原因は? すぐできる暑さ対策と家づくりをするときの暑さ対策をご紹介

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昨今、年平均気温の上昇や、夏場の厳しい暑さが話題になることが多くなっています。ここでは、健康で快適な暮らしのための、住まいの暑さ対策を解説します。夏の暑さだけでなく冬の寒さの軽減にも活かすことができる対策や、光熱費の節約効果もあるのでぜひ参考にしてください。

部屋が暑い原因

外は涼しいのに、室内に入ると暑い、そんなふうに感じることもあるかもしれません。部屋が暑い原因が分かると効果的な対策が取りやすくなります。


●外からの熱の侵入

室温の上昇につながる大きな要因が、窓から入る強い日差しです。遮光や換気が十分でないと日光の熱が室内に蓄積し、温室のようになってしまいます。

また、建物の屋根や壁が温められることで、室内の熱気が逃げにくくなり、夜間に外気温が下がっても、室温が下がらないことがあります。熱しやすく冷めにくいコンクリート造のマンションの最上階の部屋や、戸建てでも屋根裏と接する2階の部屋、南や西向きの窓がある部屋などは、室内が暑くなりがちかもしれません。


●室内での発熱

室内で発生する熱も、室温の上昇に影響します。テレビ、パソコン、照明などは使用時に機器の温度が高くなるだけでなく、待機時にも熱を発していることがあります。ずっと電源を入れたままの冷蔵庫や、保温状態の炊飯器や湯沸かしポットなどの家電製品は、熱を長時間放出し続けます。また、人の体温も一定の影響を与えますので、人が大勢集まるほど熱はこもりやすくなります。


●換気の不足

部屋に蓄積した熱を効率的に外へ出すことができないと、どんどん室温が高くなってしまいます。窓が少なく換気扇を回さないと空気の入れ替えができない場合などは、暑さを感じやすいかもしれません。室外の空気を取り込む入口と、室内の空気の出口が十分に確保されていないと、昼間に蓄積した熱をすぐに取り除くことが難しくなり、結果的にエアコンの冷房の効きが悪いように感じられることもあるでしょう。


●部屋の湿度が高い

部屋の温度がそれほど高くなくても、湿度が高いと暑く感じられます。これは湿度が高いことで体から出る汗が蒸発しにくくなり、気化熱により体温が下がるのを妨げるためです。高温多湿な日本の夏場は、窓を閉め切った部屋の中の方が、外より湿度が高くなることがあり、外出から帰宅した際に暑さを感じる要因になるようです。エアコンの除湿機能や除湿機を活用し、適切な湿度を保てるよう気を付けるようにしましょう。


●エアコンなど家電機器の不足や不具合

冷房用のエアコン、扇風機やサーキュレーターがあっても、部屋の広さに合った性能で、正しい使い方ができていないと、暑さを感じることがあります。室温の高低のムラが生じないよう、効果的な空気の流れをつくり循環させることも大切です。エアコンは設定温度になるべく早く到達して、その後は温度を維持することで、快適性と省エネを両立することができます。エアコンのフィルターが汚れていると冷房効率が低下するので注意しましょう。

※出典:熱中症ゼロへHP「湿度が高い梅雨の時期、熱中症の注意点は?」より

部屋が暑いときにすぐできる対策

ここでは比較的簡単にできる暑さをやわらげる方法や、便利なアイテムを使った対処法を紹介します。賃貸住宅の場合は原状回復義務があり、大掛かりなリフォームなどは難しいので可能なことから検討してみましょう。


●カーテンを閉める

南向きや西向きの窓がある部屋は、直射日光を遮るカーテンやブラインド、ロールスクリーンで日射熱が入るのを防ぐようにしましょう。改善効果を高めたい場合は、特殊な繊維で織られた遮熱タイプのカーテンやロールスクリーン、断面が蜂の巣のような六角形の空気層で断熱性を発揮するハニカムスクリーンなどを選ぶと良いでしょう。一度室内に入った熱は、なかなか外に出ていかないため、外出時はカーテンを閉めるなどして日射熱の侵入を防ぐことが大切です。


●換気をする

部屋が暑いからとエアコンの電源を入れる前に、室内にこもった熱気を換気して外に出すと、エアコンで効率よく部屋を冷やすことができます。室外の空気の入口と室内の空気の出口ができるよう、部屋の反対側や対角線上にある2つの窓を開けるなどして、空間全体の空気が入れ替わる流れをつくることがポイントです。風向きを確かめて、空気が入ってきていると感じる窓は小さめに開け、出口の方を大きめに開けるとスムーズに換気ができます。換気は、外の気温が低い、朝晩の比較的涼しい時間帯に行うのが効果的です。


●エアコンやサーキュレーターを使う

部屋の広さに合った冷房能力のあるエアコンなら涼しく過ごせますが、必要以上に設定温度を下げると電気代がかさんでしまいます。冷房の設定温度を1℃上げると消費電力量は約13%減るといわれており、環境省は省エネのため夏季は室温を28℃にすることを推奨しています(設定温度ではありません)。エアコンの設定温度と実際の室温が同じになるとは限りませんので、温度計を設置してチェックしながら調整できると良いかもしれません。冷気は下に溜まりやすいので、上に向かってサーキュレーターで風を送り、部屋全体が涼しくなるよう空調効率を高めましょう。

※出典:環境省HP「エアコンの使い方について | 家庭部門のCO2排出実態統計調査」より


●打ち水をする

打ち水とは、玄関先や庭の地面などに水を撒き、水が蒸発する際に熱を奪う気化熱を利用することで涼を得るものです。伝統的な日本の暮らしの知恵で、近年その効果が見直されています。太陽に照らされ熱を蓄積した1階のテラスや2階のベランダを打ち水で冷やせば、涼やかな気持ちになれそうです。日差しが強く気温が高い昼間は、撒いた水がすぐに蒸発してしまいますので効果を得にくいかもしれません。比較的日差しの弱い朝や夕方など、少し気温が下がった時間帯に打ち水をするのがおすすめです。


●観葉植物・グリーンカーテン、すだれやよしずを取り入れる

植物には葉から水分を蒸発させる蒸散作用があり、気化熱の働きで周囲の空気を冷やしています。観葉植物のベンジャミンやインドゴムノキなどはその働きに優れるといわれ、室内に置くと効果を感じられるかもしれません。また、窓の外をゴーヤやアサガオなどのつる性植物のグリーンカーテンで覆えば、葉が直射日光を遮ることで室内への熱の侵入も減らすことができます。葉の隙間から見える光が、見た目にも涼しげなのも魅力です。窓の前にすだれやよしずを掛けたり、日よけ用のオーニングを使ったりしても、同じような効果を得られるでしょう。

暑い部屋にならない、家づくりのときの対策

中庭のある家のLDK

駒沢第一展示場(東京都世田谷区深沢4-6 駒沢公園ハウジングギャラリー ステージ2)

夏の暑さも冬の寒さも気にせず暮らせる、快適性と省エネを両立する家を建てたい。そんな場合は、高性能な断熱材や複層ガラス窓などを採用するだけでなく、自然の恵みを上手に活かす設計プランを取り入れましょう。


●通風や採光の計画を工夫する

窓を設置する方角や、大きさによって、住まいの採光と通風は大きく変わってきます。特に採光は、季節や時間帯、方角により日差しの入り方が異なるため、窓の数や大きさを十分検討した方が良いでしょう。一般的に南方向からは明るい光を取り入れることができますが、時間帯によって光量が大きく変化します。程よい光量を長時間安定して得られる北方向の窓をバランス良く設けるのもポイントのひとつです。

住まいのあるエリア、隣家や道路との距離や位置関係にもよりますが、日本の夏は南から北へと風が吹くことが多いため、南北にそれぞれ窓を設けることで室内の熱気がスムーズに換気され、室温を下げやすくなります。暖かい空気は上に溜まるので、開閉できる天窓や高窓を設けたり、天井にファンを付けたりして、こもった熱を上手に逃がすのも効果的です。

米子(木の家Lab.)展示場(鳥取県米子市両三柳2360-7 自社(単独:山陰営業所))


●深い軒や庇で直射日光を避ける

軒(のき)とは、屋根がそのまま外壁の外側に伸びて出っ張っている部分のことで、庇(ひさし)とは、窓や玄関などの開口部のすぐ上にある外壁から突き出た部分のことです。どちらも室内に雨や日光が直接入らないようにする役割がありますが、屋根と一体の構造体である軒の方が、庇よりも大きく設けることができます。この軒や庇の大きさを調整することで、季節によって室内に入る日差しや熱の量をコントロールできます。

太陽の高さは季節や時間帯によって変化しますが、四季を通じて最も高くなるのが夏至の頃で、低くなるのが冬至の頃です。夏と冬の太陽の位置の変化を考慮して軒や庇を長めに設計することで、太陽が高くなる夏の強い日差しはカットしながら、太陽が低くなる冬に陽だまりを取り込むことも可能です。「南方向に大きな窓を設けて室内を明るくしたいけど、夏の暑さが気になる......」という場合も、深い軒と窓を一体で考慮し設計することで快適に暮らせます。


●外構計画で植栽の配置を工夫する

建物の設計だけでなく、植栽や塀などの外構とあわせて住まいづくりのプランニングができれば、さらに快適性を高められるでしょう。例えば、南側に面した窓の前に落葉樹を植えれば、夏は葉が茂って強い日差しを遮り、冬は葉が散ることで室内が明るくなります。また、北側には針葉樹を植えて、夏は木陰の冷気から涼しさを取り入れ、冬は冷たい北風に建物がさらされるのを防ぐこともできます。

なお、植栽や塀などの外構を活かす場合は、近隣の住まいへの影響も考慮する必要がありますので、土地の状況を踏まえて施工前に十分検討するようにしましょう。


●全館空調を導入する

全館空調とは、家全体の温度管理をまとめて行うシステムのことです。各部屋にエアコンを設置する場合、廊下やトイレ、洗面室といったエアコンのない空間は、夏は暑く冬は寒くなります。全館空調なら、そういった家の中での暑さや寒さのムラが解消されます。家中どこにいても1年中快適に過ごせて、ヒートショックなどの対策にもなります。

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部屋の暑さ対策をして快適に過ごそう

米子(木の家Lab.)展示場(鳥取県米子市両三柳2360-7 自社(単独:山陰営業所))

暑さ対策には賃貸住宅でもすぐできるものと、家を建てたりリフォームしたりしないと実現できないものがあります。家づくりを検討中なら、四季を通じて快適に暮らせる設計の工夫を取り入れることをおすすめします。

長い年月を過ごすことになる家づくりでは、夏の暑さ対策はもちろん、年間を通して快適性を保てることが重要です。そのためには、お伝えしたように窓の設計や、間取り、外構などのトータルプランニングが欠かせません。住友林業では、夏は涼しく、冬は暖かく過ごす、「涼温房(りょうおんぼう)」という考え方を取り入れた住まいの設計を提案しています。土地ごとの特性を考慮し、風の流れや、太陽の日差し、緑の心地よさなど自然の恵みを活かすことで、冷暖房に頼り過ぎない健康的で環境にやさしい暮らしを実現しています。興味のある方は、Webサイトカタログをチェックしたり、住宅展示場のモデルハウスを訪ねたりしてみてはいかがでしょうか。


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