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2017/03/24 公開
新年度は新たな門出を祝うシーズン。学生への「入学祝い」や新社会人への「就職祝い」、さらに引越しに伴う「引越し祝い」など、お祝い事にまつわる基本的なマナーや礼儀はご存じでしょうか? 大人のたしなみを確認してみましょう。
新年度のスタートを控え、新入生や新社会人になる人たちへ向けて、新たな門出をお祝いする機会も多くなる時期です。また引越しが増えるシーズンでもあるので、「新築祝い」や「引越し祝い」を贈る人もいるでしょう。
ところで「入学祝い」や「就職祝い」「新居祝い」「引越し祝い」を贈る際、冠婚葬祭のように気を付けるべきマナーやしきたりがあるのはご存知ですか? 案外知らない人も多いのではないでしょうか。
そもそも、「入学祝い」や「就職祝い」を贈るのは、基本的に親族間の範囲が主流。親族ではない会社の上司や友人のお子さんなどは、贈らなくても失礼ではありません。もちろん「親族ではないけれど、お世話になったのでぜひ贈りたい」といった気持ちがあれば親族以外でも構いませんが、人によっては逆に気を遣わせてしまう可能性もあります。ただし、どんな間柄でも自分の子どもの時にいただいている場合は、こちらも相手のお子さんのお祝い時に贈ったほうがいいでしょう。
そんな「入学祝い」や「就職祝い」のマナーですが、贈る時期は、入学の1~2週間前頃までには贈るのがベストです。入学後に贈っても大きなマナー違反ではありませんが、気が付いたらできるだけ早めに贈るほうがいいでしょう。
なお、「入学祝い」「就職祝い」のお祝い金の相場は、間柄や地域などによってさまざまです。冠婚葬祭のように「偶数の金額はマナー違反」といった決まりもありません。もちろん現金ではなく、新生活に役立つ品物を贈るのもいいですね。贈る際は、どちらの場合でものし袋やのし紙を使用します。
入学や就職の前には「卒園」や「卒業」もあります。「卒園祝い」「卒業祝い」も「入学祝い」や「就職祝い」の前に贈るべきか迷う人もいるかもしれませんが、必ずしも両方贈る必要はありません。その場合は「卒園祝い」「卒業祝い」を省くのがよいでしょう。
ところで、「新築祝い」と「引越し祝い」、贈る際の明確な違いをご存じでしょうか? 「新築祝い」は、新築した家に住む際に該当します。中古住宅の購入の場合は「新築祝い」ではなく「引越し祝い」となるので注意しましょう。なお、賃貸物件に引越した場合、一般的にはお祝いする必要はありません。
のし袋やのし紙の表書きは、新築祝いの際は「祝御新築」、「新築御祝」、「御新築祝」、「御新築御祝」などがよいでしょう。ただし、新築祝いでもマンションなどの集合住宅の場合は「新築」ではなく「御新居祝」となります。一方「引越し祝い」の表書きは「御引越御祝」となります。
お祝いを渡すタイミングとしてベストなのは、新居に招かれた時です。招かれる予定がない場合は、引越しの直前や引越し後でも失礼ではありませんが、引越し後の場合は1ヶ月以内に贈るほうがよいでしょう。
このようにさまざまなマナーが存在する新年度のお祝い事。贈る際にはまず一度確認し、正しいマナーで新たな門出をお祝いしたいものですね。