●ステキに子育てLIFE
2017/01/27 公開
節分が近づくと、スーパーやコンビニでは鬼のお面が付いた豆や恵方巻を目にする機会が多くなります。最近では節分をホームパーティーのように楽しむおうちも増えているようです。みなさんはどんな風に過ごしますか? 伝統的なスタイルと新しい節分スタイルをご紹介します。
現在では2月3日が節分ですが、もともと立春(太陽暦の2月4日ごろ)の前日に行われていました。新しい1年がはじまる前に邪気を払って、福を呼び込むというわけです。鬼は災厄のシンボルで、豆を当てることで追い払います。柊の枝に焼いたイワシの頭を刺した「やいかがし」(柊鰯(ひいらぎいわし)とも)を軒先に飾る習慣もありますが、これはイワシの臭い、柊のトゲを嫌った鬼が逃げていくとされているため。初めて見るとちょっぴり驚いてしまいますが、魔よけの一種なのです。
地域などによっても異なりますが、一般的に伝統的な豆まきでは、煎り豆を神棚にお供えして、鬼がやってくるとされる夜に豆をまきます。豆をまくのは一家の主人か、その年の干支に生まれた「年男」。玄関や窓を開けて「鬼は外!」と言って豆をまいたら、鬼が入ってこないように急いで閉めて「福は内!」といいながら家じゅうに豆をまきます。まき終わったら、年齢より1つ多い数の豆を食べて無病息災を祈ります。ただ現代の住宅環境では、近所迷惑になってしまう場合もあるので、実際に外にまくかはケースバイケース。おうちの中で豆まきを済ませても問題ありません。
鬼が出てきたり豆を投げたり、節分は子どもにとっては楽しいイベントのひとつ。お友達同士で集まって「節分パーティー」を行うといっそう盛り上がるでしょう。軒先には「やいかがし」のかわりに柊のリースを飾るとおしゃれ。料理は、子どもが食べやすい一口サイズの「てまり寿司」や断面にかわいい図柄のある「飾り巻き寿司」を用意すると華やかです。
パーティーのメインになる「豆まき」の豆は、煎り豆ではなく殻付きの落花生を使えば掃除が楽にすみます。よりパーティー感を楽しみたいのなら、包みに入ったお菓子をまいてもいいでしょう。大人が鬼役になることが多いと思いますが、子どもが鬼のお面を怖がるようならお面は頭のほうにずらしてママやパパの顔を見せればあまり嫌がられません。小学生になったら、あえて煎り豆で豆まきをして、最後に親ともどもお箸を使って「豆つかみ競争」をしながら片づけても楽しそうです。
節分の行事の一つとして恵方巻は全国に広がりましたが、地域によって行事食はさまざま。節分は立春の前日であり、旧暦でいえば大晦日にあたるため、年越しそばならぬ「節分そば」を食べる地域もあります。関東地方では冬の行事食であるけんちん汁を、四国地方では健康にいいとされるコンニャク料理を食べる風習が残っているところも。このほか、鬼が嫌がるイワシ料理、昆布や梅を入れた「福茶」も各地で親しまれています。
意外と奥の深い節分。行事食などの風習を取り入れると、いっそう家族の時間が楽しくなりそうですね。