WALNUT TREE
ウォルナットは、温帯地域に幅広く分布。深い溝のある灰色の樹皮が特徴で、豊かに枝を伸ばします。その樹形は厳かな雰囲気を漂わせ、木肌の色あいが美しい樹です。
ウォルナットはクルミ科クルミ属の樹。クルミ科には9属約60種があり、ヨーロッパ南東部から東南アジアおよび日本、南北アメリカにかけて幅広く分布しています。樹種によっては樹高が40m以上にもなり、枝を豊かに広げ、その姿は厳かな雰囲気につつまれます。樹皮にはうろこのような深い溝があり、灰色がかっているのが特徴。葉は、長さ20~90cmほどの葉軸に複数の小葉をつけます。北半球に生育するウォルナットは、5~6月頃にかけて開花し、秋になるとおいしいクルミの実がなります。ウォルナットの中でも銘木として有名なのがブラックウォルナットです。大きな樹になると根元から最初の枝まで10mほどあります。北アメリカ東部に生育し、北米産広葉樹の中でも最高級の木材になる樹として世界的な名声を得ています。
参考文献:「木のこころ」ジョージ・ナカシマ著 神代雄一郎、佐藤由巳子共訳(鹿島出版会)