STORY -- 4
発電規模300MW体制の構築へ。
事業そのものが、「社会貢献」に直結する。
紋別バイオマス発電所稼働後、2017年4月には苫小牧バイオマス発電所(発電規模6.2MW)が稼働した (※注2)。紋別同様に北海道の林地未利用木材を燃料として利用。2018年4月には八戸バイオマス発電所(発電規模12.4MW)が稼働(※注3)、青森県内の林地未利用木材に加え、製材端材などをチップ化し燃料として利用している。そして現在、建設が進められているのが、福岡県の苅田バイオマス発電所だ(※注4)。発電規模は74.9MWで過去最大規模になる。2021年6月稼働の予定だが、稼働すれば発電規模は合計で約177MWとなり、これは約37万4000世帯分の年間使用電力を供給することになる。住友林業が目指すのは、木質バイオマス発電事業を中心に、発電規模300MW体制を構築することである。木質バイオマス事業以外では、茨城県鹿嶋市に発電規模3.4kWの太陽光発電施設を有しており、ソーラーパネルの架台には国産スギ材などの木製架台を使用し、ここでも森林資源の有効活用に取り組んでいる。今後、木質バイオマス事業を核とした再生可能エネルギーの取り組みは、どのようなビジョンを描いているのか。
住友林業は2020年3月、再生可能エネルギー100%化を目指す国際的イニシアティブ「RE100」に加盟した。2040年までに自社グループの事業活動で使用する電力と電力事業における発電燃料を100%再生可能エネルギーにすることを目指すものだ。その住友林業の取り組み、そして「木質バイオマス発電」事業そのものが、社会貢献に直結している。
※注2…苫小牧発電事業は三井物産(株)、(株)イワクラ、北海道ガス(株)との共同出資。
※注3…八戸バイオマス発電所は住友大阪セメント(株)、東日本旅客鉄道(株)との共同出資。
※注4…苅田バイオマス発電事業は(株)レノバ、九電みらいエナジー(株)、三原グループとの共同出資。