●みんなのいえ かぞくのへや
2018/08/17 公開
都市部を中心に注目を集めている「コンパクト住宅」。狭小住宅と言われることも多いですが、その名の通り、狭小地に建てられた家のこと。そんな限られた敷地でも、空間を最大限に活用した間取りにすることで、快適な暮らしが叶えられます。コンパクト住宅ならではの採光、開放感、収納スペースの工夫を紹介します。
昭和のアニメやドラマでは、主人公とその家族が客間や床の間のある広い庭付き一戸建てで暮らしている、なんて光景を目にするのは珍しくありませんでした。
しかし時は流れ、いま注目されているのは狭小地に建つコンパクト住宅です。その背景には、少子化により世帯人数の少ない世帯が増えたことや、共働き世帯の増加で利便性の高い都市部を望む人が増えていることなどがあります。また、「ミニマリスト」や「断捨離」などのブームにより、必要最低限のものしか持たないシンプルな暮らし方を好む人が増えたことなどもあるでしょう。
限られた敷地でゆとりのある住まいを叶えるには、光と開放感、そして収納スペースの工夫がポイントです。縦方向に空間をとる吹き抜けは、窓を大きくとることで、より伸びやかな印象になります。南側の隣地に建物が建っていて光が入りづらいという場合は、コーナーサッシ(ガラスとガラスを突き合わせて部屋の角を形成する)を設置するなど、光を最大限採り入れる工夫をすることで、明るくて開放感のある空間を得られるでしょう。
リビングを2Fに配置するなら、段差のないフルフラットバルコニーと直結させるというアイデアもあります。バルコニーにフローリングと同系色のタイルを取り付け、リビングの延長で行き来できるようにデザインすれば、空間に奥行きが出ます。
庭が欲しいけどスペースがとれないという場合は、ルーフトップ(屋上)を検討してみても良いでしょう。屋上菜園や天体観測、オープンエアでピクニック気分のランチなど、さまざまなイベントスペースとして活用できます。
コンパクト住宅というと気になるのが収納。十分な収納スペースを確保するのは難しそうに感じますが、アイデア次第で大きな収納スペースを作ることができます。
たとえば、床下を活用した半地下収納。大人が膝立ちできるくらいの高さで6~8帖ほどの広さがあれば、日用品のストックから季節用品まで無理なく収納できます。地下に収納スペースを作るのが難しい場合は、小屋裏(屋根裏)を活用しましょう。どちらも収納スペースとして活用することを前提に設計すれば、広々とした収納スペースを確保することができます。
ほかにも、玄関横にエントランスクロークやサブクローゼットを設けることで、キャンプ用品やベビーカー、コートやバッグを置ける便利な収納スペースになります。また、階段下の空間を掃除機やスーツケースなどを置く階段下収納として活用するのも手です。わずかな空間も見逃さず収納スペースとして活用することで、コンパクトでもスッキリ片付いた家にすることができます。
天井の高さや廊下幅、窓の位置を少し変えるだけで住まいの印象は大きく変わります。さらに、コンセントやスイッチの位置なども考慮することで、コンパクトでも住み心地の良い暮らしができるでしょう。
住宅密集地には単純にコンパクトなだけではなく、複雑な変形敷地や法規制の厳しい土地も多くあります。そのため、こうした土地を最大限に活かすには、細かい調整に柔軟に対応できる設計力が不可欠です。また、大きな窓のある大空間のリビングにするには、柱が少なくても高い耐震性を保つことができる住宅工法である必要があります。限られた敷地に家を建てることを検討している場合は、それらに対応できる住宅工法を選ぶことが成功への近道となりそうですね。
さらに詳しく知りたい方へ
住友林業のカタログ「PROUDIO」は、限られた空間を最大限に活かす住まいのプランを提案しています。コーナーサッシやフルフラットバルコニー、半地下収納などについて詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
カタログ無料プレゼント♪