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2017/01/06 公開
住宅ローンは返済期間が20~30年と長いため、住居費が負担になりすぎないよう検討しなければなりません。そこで今回は「住宅ローンの返済額はどの程度が適当か」など、資金計画で知っておきたい知識を〇×形式で解説します。
問1:住宅を購入する際には土地・建物の費用だけを考えておけばよい
答え:×
土地や建物以外にもお金がかかります。頭金とあわせて準備を
住宅を購入するときは、土地と建物の費用以外にも、印紙税・登録免許税(登記費用に含まれる)・不動産取得税・固定資産税といった税金関連、火災保険料や団体信用生命保険料、地震保険料などの保険関連、ローンの手数料や保証料といった住宅ローン関連の費用がかかってきます。そのほか引越し代や家具の購入費などを考えると、諸経費は住宅購入価格の1割程度が目安に。頭金は購入価格の2割が一般的なので、諸費用をプラスすると、当座は購入価格の3割程度が必要になると考えておいた方がいいでしょう。
問2:住宅ローンは月払いの方がボーナス払いよりも得になる
答え:〇
数万円程度だが、ボーナス払いをしない方が総返済額は低くなる
ボーナス払いは利息が6ヶ月分すえ置かれるため、住宅ローンを毎月返済していくスタイルに比べると総返済額は若干高くなります。2000万円・35年ローン・金利3%の場合、その差額は約5万7000円(※)。少額の差ではありますが、そもそもボーナス額は世の中の景気や勤務先の業績によって変わるもの。住宅ローンの返済が苦しくなるのはボーナス払いからだと言われています。ボーナス払いの割合は少なめにしたほうがベターでしょう。 ※借入金2000万円のうちボーナス払い1000万円、返済期間35年、元利均等返済、全期間固定型、金利3%とした場合。
問3:住宅ローンの年間返済額は年収の3割程度が目安
答え:×
「いくら借りられるか」ではなく「いくら返せるか」で試算しよう
住宅ローンを借りるときに大切なのは「いくらなら無理なく返せるか」。たとえ年収は同じでも、家族構成やライフプランによって返済できる金額は変わってきます。3つの視点をもとに試算してみましょう。
① 現在の年間の家賃をチェック。住宅ローンの返済額が「現在の家賃+現在行っている自己資金のための積立額」に近ければ無理がないといえます。社宅や実家暮らしの人は、月々に支払える金額を目安にしましょう。
② これまでの年間の貯蓄額をチェックして、ローンを返しながら貯金も続けられるかを確認します。
③ 生命保険のプランなどを見直すほか、戸建てを建てた場合に不要になる駐車場代など、家計で節約できる費目がないかを考えてみましょう。
問4:金融機関によって借りられる金額は違う
答え:〇
一般的に銀行ローンは年収の25~40%が目安となります
住宅ローンの上限額は、年収と返済額の割合を基準に決められています。住宅金融支援機構の「フラット35」なら、年収400万円未満の場合は年収の30%、年収400万円以上なら年収の35%まで。銀行ローンは個々の審査によって年収の25~40%まで借りられます。ただ、余裕をもったローン返済は、一般的に年収の20%が目安と言われています。たとえば、年収500万円で借入金利1.2%の35年ローンを35歳で組む場合は、毎月8.3万円が返済限度額。借入可能額は2856万円になります(※元利均等返済方式、ボーナス払いなしで計算)。
問5:マイホーム購入後はリフォーム費用を貯めておいたほうがいい
答え:〇
価格だけではなく、維持費を抑えた住宅に注目を
給湯器や浴室、キッチンやトイレなど、家の設備はある程度の年数が経つとリフォームが必要になるため、その都度まとまった金額が必要となります。急な出費として考えると高額なので、あらかじめ費用を積み立てておくことが大切です。最近では、こういった維持費を抑えるため、高品質でアフターサービスが充実した住宅に注目が集まっています。
その他、金利によるローンの差額や繰り上げ返済の効果など、住宅のマネーに関する情報は住友林業の資金計画のページで掲載中です。マネープラン作りに役立ててみてください。