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歴史から見る、住友林業

At First | History of Sumitomo Forestry

333
住友林業の歴史

創業以来333年の間、時代のニーズに合わせながら事業領域を拡大し、現在のグローバルな事業体制を構築してきました。これからも経営理念を根底に据えながら、「木」の可能性を引き出すことで、多様化する価値観や社会の変化に応えるとともに、持続的な成長を目指していきます。

1691
(元禄4年)


住友家が別子銅山(愛媛県新居浜市)を開坑。銅の精錬に欠かせない薪炭用の木材や、坑道の坑木、さらにはここで暮らし、 採掘・精錬に従事していた人々の住む家の建築用木材などを調達する「銅山備林」経営が、住友林業グループの原点です。

1894
(明治27年)



19世紀後半、別子銅山では長期間に及ぶ過度な伐採と煙害によって、周辺の森林が荒廃の危機を迎えていました。当時の別子支配人、伊庭貞剛は「国土報恩」という考えのもと、1894年、失われた森を再生させる「大造林計画」を樹立。保続林業という理念を掲げ、多い時には年間250万本を超える大規模な植林を実施した結果、山々は豊かな緑を取り戻すことができました。また、大造林計画が一段落し、その維持・育成や伐採・製材にも力点を置くことで、持続可能(サステナブル)な経営である保続林業を確立させていきました。

1917

山林事業は全国へ展開、
そして世界へ
紋別にある国有林を購入したことにより北海道での山林経営をスタート。翌1918年には宮崎県から依頼を受け、宮崎を中心とした九州での造林事業も確立させていく。1940年にはインドネシアのゴム園経営の依頼を受け、引き受けたことで国際化を進めていくことになった。
1948
(昭和23年)

財閥解体により、住友の林業部門は6社に分割。その後、2度の合併を経て四国林業と東邦林業の2社となった後、1955年、四国林業と東邦林業が合併し、住友林業となる。

1956

木材の輸入業務を開始
設立時の取り扱いは国内材が中心でしたが、1950年の貿易自由化を機に、南洋材の取り扱いを開始。1955年のフィリピン材の取り扱いを皮切りに、マレーシア、インドネシアと事業展開を図り、1958年には、米材やニュージーランド材の取り扱いも開始しました。

1970

海外での製造事業を開始
1970年9月に、日本向け原木の安定仕入れのためにPT.Kutai Timber Indonesia (KTI)社 を設立。加工工場も建設し、合板の製造を開始しました。当社の海外製造事業出発点でもあります。
1975
(昭和50年)

設立以降、木材・建材を中心に商社事業を展開してきましたが、安心・安全な木造住宅を社会に提供したいという想いから、1964年に分譲住宅事業に進出。1975年には、東京と大阪を拠点に、営業から設計・工事・アフターサービスまで一貫して行える体制を整え 、本格的に木造注文住宅事業に乗り出しました。

1990
(平成2年)



1991

茨城県つくば市に
「筑波研究所」を設立
木材・建材、住宅、資源分野の研究を一元化し、「木」の可能性を最大限追求することが可能になりました。さらに、研究学園都市という好立地を活かし、共同研究や技術交流を通じ、技術力や研究開発効率の向上を実現しました。

1991

インドネシアにて、
「熱帯林再生プロジェクト」
を開始
当社と長年にわたり関わりの深かったインドネシア東カリマンタン州スブル地区において、山火事や違法伐採で荒廃した熱帯林を、もとの生態系に戻すプロジェクトを開始。2004年までの13年間で累計73.8万本(面積503ha)の植林を実施した結果、森林を再生し、果樹類が実を結び、オランウータンなどの動物も戻り、生態系の改善に貢献することができました。
2000
(平成12年)



2003

アメリカのシアトルで
建築・不動産事業を開始
木材・建材の流通拠点だったワシントン州シアトルで分譲住宅の販売を開始。
当社の建築・不動産事業の出発点です。

2005

国内初、木質梁勝ち
ラーメン構法
(ビッグフレーム構法)
の住宅を開発・発売
ビッグフレーム構法は、純粋な木造フレームのみによる木質ラーメン構造では国内で初めて、国土交通大臣の認定を取得しました。20~25年で建替えられてきた従来の住宅と異なり、ビッグフレーム構法は設計の自由度、大空間、大開口を実現するとともに、2~3世代にわたり住み継げる、資産としての住まいを実現しました。

2007

介護事業に進出
超高齢化社会の到来により、長年、住宅事業を通じて培った快適な住空間を創造するノウハウを活かし、高齢者に向けた安心・安全な住環境を提供するために、介護事業へ参入しました。

2008

オーストラリアで
住宅事業に進出
人口増による安定的な成長が見込める豪州の住宅市場において、大手住宅メーカーであるHenley Properties Groupと合弁会社を設立。当時、日本の住宅メーカーでは初の豪州戸建住宅事業への進出となりました。
2010
(平成22年)


ESG

2011

木質バイオマス発電
事業を開始
2011年2月に、建築廃材等を主燃料とした都市型の川崎バイオマス発電所を稼働させ、環境エネルギー事業へと参入。建築廃材や未利用材を活用し、再生可能でクリーンなエネルギー開発に取り組み、温暖化抑制に貢献しています。

2011

非住宅分野における、
木造化・木質化事業を開始
2010年の「公共建築物等木材利用促進法」施行により低層の建築物については原則、全て木造化を図ることが決定されました。住友林業は森づくりと知見と、住宅事業で培った技術や設計力を活かして、非住宅分野(店舗、病院、カフェ)における木造化・木質化を開始しました。

2012

国産材の輸出を開始
2009年、農林水産省の「森林・林業再生プラン」の発表により木材自給率をアップさせる目標が掲げられました。国産材の利用拡大に向けて、国産材の調達をグループ会社である住友林業フォレストサービスに、営業・販売は住友林業(大連)商貿、住友林業ベトナムと協力し中国、韓国、台湾、ベトナム向けに輸出を開始しました。

2016

ニュージーランドにて
山林取得
ネルソン市にて、ラジアータ・パインの植林地である山林を取得。この木材は成長が早いうえ、加工性、塗装性に優れており、住設機器や家具、建材などに最適な材料です。当社の製造拠点と港に近接しているという立地上の優位性があるため、製造事業及び流通事業とのシナジー効果を生み出し、長期にわたり安定した収益を見込んでいます。

2018

環境木化都市の実現を目指し
『W350計画』を発表
1691年の創業から350周年を迎える2041年を目標に、高さ350mの木造超高層建築物を実現する研究技術開発構想W350計画を発表。高層建築物の木造化・木質化と街を森にかえる環境木化都市の実現を目指すことで木材使用量・CO2の固定量を拡大し、地球環境負荷の低減にも繋げます。

2022

長期ビジョン
「Mission TREEING 2030」を策定
脱炭素社会の実現に向けて、SDGsの目標年でもある2030年を見据え、住友林業グループとしてのあるべき姿を長期的な事業構想に落とし込んだ長期ビジョン「Mission TREEING 2030」と中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase 1」(2022年~2024年)を策定しました。これまでも強みとしてきた「森」と「木」の価値を活かし、深め、新たな未来の力へ変えていきます。

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