ニュースリリース(2007年)

ニュースリリース一覧へ戻る

2007年6月27日

「木材調達理念・方針」の公表について
~ 木に関するリーディングカンパニーとして ~

住友林業株式会社(社長:矢野 龍 本社:東京都千代田区丸の内1丁目8番1号)は、国内における木材建材商社および木造戸建注文住宅業界No.1という木に関するリーディングカンパニーとしての社会的使命、また未来に向けて環境・社会・経済への配慮をおこないながら“木”と共に発展し続けるために、持続可能な木材調達に関する理念および方針、行動原則、行動基準、行動計画を定めましたのでご案内します。

■「木材調達理念・方針」策定への背景

現在、“地球温暖化”という、地球規模での環境問題が毎日のように報道され、すべての人々の社会的関心事となっているなか、その抑制策のひとつとしてCO2を吸収固定する森林機能の重要性が高まっています。
しかし、世界の森林動向を見れば減少の一途を辿っており、1990年から2000年のわずか10年間に約9400万ヘクタール(日本の国土面積の約2.5倍)もの森林が減少したという調査結果もあり、過度な商業伐採、開発途上国における貧困や急激な人口増加による開発行為、薪炭材の過剰摂取などの様々な要因により、さらに減少・劣化し続けている状況です。
わが国では、京都議定書発効に伴い、日本のCO2の排出量を2012年までに1990年の水準より6%削減する義務があり、そのうち3.9%は国内森林のCO2の吸収量で達成する計画を立て、農林水産省は「木づかい運動」の実施など国産材の積極活用を国民に呼びかけています。

また、環境省は本年6月に「21世紀環境立国戦略」を発表。森林吸収目標達成に向けた対策の着実な推進が謳われるなど、国内でも森林機能を用いた環境貢献への役割は高まっています。

ただし、国内森林の現状は、国土面積の約70%を占める森林のうち約40%は人工林で、その人工林は輸入材に対する価格競争力の低下、林業を担う人材の高齢化などにより、その森林整備が進まず、水源の涵養、土砂災害の防止、Co2の吸収など、本来の森林の公益機能を果たさないまま、荒廃し続けている状況です。

以上のような背景を鑑み、新たにグローバルスタンダードとなる木材調達理念・方針の策定に着手。社内横断的なメンバーによるチームで十分に審議・検討を重ね、また環境NGOの皆様との意見交換を積極的に実施。多方面からの意見情報を参考とさせて頂きながら1年以上をかけ、この度の発表となります。

当社は創業以来、300年以上におよぶ山林事業の経験をつうじて、木を育て暮らしに活かす知恵と技術を培ってきました。これからも木を植え育て、木の家などの住まいに活用し、また植える、というサステナブル(持続可能)な取り組みを積極的に推進し、社会に貢献できる企業を目指してまいります。

「木材調達理念・方針」
木材調達理念
木材は再生可能な天然資源です。
住友林業は、森林生態系と森林の持つ自然の恵みをかけがえのない貴重な人類共有の財産ととらえ、森林と共存して発展するサステナブルな社会の実現のため、環境と社会に 配慮した木材調達を取引先と協力しておこないます。
木材調達方針
4つの基本方針となります。
 
1.合法で持続的な木材調達のために
関連法令を順守し、合法材であることを確認するシステムの整備を進めます。
持続可能な森林経営からの木材の調達を進めます。
植林木の利用を進めるとともに、森林資源の維持に貢献する植林活動を推進します。
 
2.信頼性の高いサプライチェーン構築のために
取引先と協力してトレーサビリティの信頼性向上に努めます。
保護価値の高い森林が適正に管理されていることを取引先とともに確認します。
調達の透明性を確保するために、適正な情報開示を行います。
人権や労働者の基本的権利の擁護と腐敗防止のために、取引先との対話を続けます。
 
3.ライフサイクルでの環境負荷低減と木材資源の有効利用のために
国土保全や林業の活性化に貢献するために、国産材を積極的に活用します。
間伐材・廃材等の活用、木材のリユース・リサイクル及びそれらの技術開発を進めます。
物流の効率化をはじめ、調達に伴う環境負荷の低減に努めます。
 
4.ステークホルダーとともに
ステークホルダーとともに継続的改善を行います。
生物多様性や、森林と共存する地域の文化、伝統、経済を尊重します。
環境と社会に配慮した木材調達を行う大切さをステークホルダーに伝えます。
行動原則
木材を調達する上での行動原則です。
 
(1)調達理念、方針、行動計画は少なくとも年1回レビューする。
(2) サプライヤーとの直接対話を重視し、社員による伐採現場、加工現場等の現地調査を必要に応じ実施する。
(3) 取引先の環境保全活動等に対する姿勢やその活動について調査を行う。
(4) 合法性及び持続可能な森林経営からの調達であることの確認は、地域ごとに定めた基準と方法により実施し、少なくとも年1回レビューする。
(5) 持続可能な森林経営からの木材や植林木、認証された木材の取り扱いを推進する。
(6) ライフサイクルを考慮した環境負荷の低減を行う。これには、木材資源の有効利用や技術開発、物流の効率化等を含む。
(7) 行政、環境NGO、業界団体、消費者などのステークホルダーと継続的に意見交換を行い、改善に生かす。
(8) 環境・社会報告書によって、必要な情報を開示する。
行動計画
各事業分野における具体的な目標設定となります。
 
 
事業
分野
部 署 行  動 目 標 設 定
年度 具体的目標
共通 サプライチェーンの
調査
2007 全サプライヤーの合法性確認調査を完了
持続可能性の
確認
2008 持続可能な森林の基準策定
合法性確認 2009 合法性を確認した木材・木材製品の
取扱い100%
部門別の行動計画
国内山林
国内流通
山林環境
本部
・山林部
森林認証推進 2007 森林認証材の利用2,000m3/年
(原木換算)
森林認証
(SGEC)推進
継続 全社有林の森林認証の
維持と継続的改善
住友林業
フォレスト
サービス
合法性確認
体制確立
2007 全事業所の団体認証取得
国産材取扱いの
推進
2010 国産材取扱量100万m3/年
建材流通 木材建材
事業本部
・建材部
サプライチェーンの
調査
2008 全サプライヤーの企業活動調査を
完了
輸入無垢建材
合法性確認
2009 合法性を確認した輸入無垢建材の
取扱い100%
国内製造 住友林業
クレスト
国産材の
利用推進
2007 合板用スギ原木使用量
(小松島事業所)8,000m3/月
森林認証推進 2007 CoC認証取得
東洋
プライウッド
国産材の
利用推進
2007 トド松基材の建材を開発、発売
森林認証推進 2007 CoC認証取得検討開始
住宅 住宅事業
本部
森林認証推進 2007 認証材の利用開始
国産材の利用
推進
2008 主要構造材の国産材比率
70%
  ※建材部の一部取扱商品など例外を除く。

以上
<本件に関するお問い合わせは、下記までお願い致します。>
住友林業株式会社
コーポレート・コミュニケーション室 佐野
TEL:03-3214-2270

企業・IR・CSR情報