ニュースリリース(2012年)

ニュースリリース一覧へ戻る

2012年3月15日

「住友林業グループ 生物多様性宣言」を制定
~ 国際的目標「愛知目標」に準じた「生物多様性長期目標」を同時に策定 ~

住友林業株式会社(社長:市川 晃 本社:東京都千代田区)は、住友林業グループの生物多様性への認識や姿勢を示す「生物多様性宣言」と、今後の取り組みについて社内的な指針を取り決めた「生物多様性行動指針」、具体的な行動目標を定めた「生物多様性長期目標」を制定しましたので、お知らせいたします。長期目標については、他社に先駆けて「生物多様性条約第10回締結国会議(COP10)」で定めた世界共通の目標である「愛知目標※1」に対応する長期目標を事業レベルで具体的に落とし込んだ目標設定となっています。

このように、国際的目標への社会的責任と実行内容を明示することで、地球温暖化対策とともに生物多様性尊重の環境経営の取り組みを一層推進してまいります。

■目的

生物多様性への取り組みは、2010年10月に愛知県名古屋市でCOP10が開催され、新戦略計画「愛知目標」が決議されるなど、地球規模で重要性が高まっています。特に、企業は生物多様性に大きな影響を与えているため、その保全と持続可能な利用に向けた取り組みが強く要請されています。

当社は、日本の国土の約900分の1の社有林を保有し、山林から木材・建材の製造・流通、住宅建設・リフォーム・流通、緑化などに至るまで、木に関わる事業をグローバルに展開しています。木は、生物の営みの中から生み出される生物多様性の恵みそのものであり、当社にとって、生物多様性を保全することは、事業の基盤を守ることにつながります。

生物多様性保全と持続可能な利用等のための指針とすることを目的に、「生物多様性宣言」「生物多様性行動指針」「生物多様性長期目標」を制定しました。再生可能な資源である木に関する事業活動を通じ、生物多様性と深い関わりを持つ企業グループとして、また、国際的目標である「愛知目標」を十分に意識した目標を設定することで、社会的責任を果たしていく姿勢をより鮮明にして、今後、グループ一丸となって生物多様性への取り組みを一層進めてまいります。

※1 愛知目標

正式名称は「生物多様性新戦略計画」。COP10で採択した生物多様性に対する国際的目標。2050年までに「自然と共生する」世界を実現するというビジョン(展望)、2020年までに「生物多様性の損失を止めるために効果的かつ緊急な行動を実施する」というミッション(使命)、及び20の個別目標から構成されている。これらを達成させるため、各国政府は、国家戦略の制改定、法令の制定・改廃などを行うことが求められており、社会全般に今後影響が及んでくることが予想される。

■生物多様性宣言

生物多様性保全のため、以下の宣言に従い事業活動を進めていきます。

【住友林業グループ 生物多様性宣言】
住友林業グループは、創業から3世紀以上にわたり、きれいな水や大気、そして土壌などの生命の源を育む森とともに歩んできました。
私たちは、再生可能な自然素材である木と、豊かな生態系を支える森に関わる事業を通じて、これからも生物多様性を大切にし、持続可能で自然と調和する社会の実現に貢献します。

■生物多様性行動指針

生物多様性への取り組みを積極的に推進していくため、以下の行動指針を定めます。

【住友林業グループ 生物多様性行動指針】
1 生物多様性を環境共生に向けた中心課題と位置づけ、ステークホルダーとともに取り組みます。
2 社員一人ひとりが生物多様性の大切さを理解し、生物多様性に直接・間接に及ぼす影響を考え行動します。
3 全ての事業において、その活動が生物多様性に及ぼす影響を減らします。
4 木や森に関わる事業を通じて、生態系から得ている恵みを社会に提供し人々の生活向上に貢献します。

■生物多様性長期目標

生物多様性への具体的な取り組みを国内から海外までグローバルに展開するため、以下の長期目標を定めます。目標への実効性を高めるため、各々の目標に概略的なタイムスケジュールを設けて今後の取り組みの指針としていきます。

【住友林業グループ 生物多様性長期目標:要約】
グループ共通目標 1 <森林の持続可能性の追求>

木に関わる川上から川下まで全ての事業で、森林の減少防止に努め、森林の持続可能性を追求します。
◎再植林や天然更新など森林の再生や、森林の生長量以下の計画伐採に努めます。
◎森林認証材・植林木・国産材など持続可能な木材の調達や利用を拡大します。
◎木材の有効利用と循環利用を進めます。

2 <森林および木材による二酸化炭素の吸収・固定の拡大>

健全な森林を育成し、木質建材・木造建築物により木材利用を推進することで、木材による二酸化炭素の吸収と固定を大きく拡大し、生物多様性保全と気候変動緩和に貢献します。

個別目標 3 (森 林)   生物多様性を再生・維持・拡大する森林管理を推進します。

・生態系や生物の生息環境を守るゾーニングを進めます。
・国内社有林では環境保全を重視する環境林の面積を20%以上確保します。
・国内社有林は森林認証100%を維持します。
・国内社有林では生物多様性モニタリング結果に基づく絶滅危惧種等に関する目標を2012年以降策定します。
・海外植林では、地域社会・経済・教育への貢献に配慮しながら事業を行います。

4 (商 品)   森林認証や環境評価などの生物多様性に配慮した商品やサービスを提供します。

5 (設 計)   自然環境や街並みに調和した家づくり、まちづくりに努めます。

6 (建 設)   建設・施工では、ゼロエミッション推進により廃棄物の発生を管理・抑制します。

7 (緑 化)   周辺の生態系や植生に配慮し、自生種を積極的に植栽します。

8 (工 場)   汚染物質、廃棄物、騒音を管理・抑制し、生物多様性への影響を減らします。

9 (広 報)   お客様、取引先、地域社会などのステークホルダーに生物多様性の大切さを積極的に伝えます。

10 (研 究)   生物多様性への取り組みのため、最新の情報を収集し保全技術を開発します。

11 (社会貢献) 歴史的・文化的に貴重な樹木やその遺伝子を保護します。

■当社の生物多様性の取り組み

2007年度には、環境方針を改訂する際に生物多様性への配慮を明記するとともに、木材調達理念・方針を定め、木材を調達する際にその保全に努めることを謳っています。国内社有林経営においては、2006年度に生物多様性保全に関する基本方針を設けています。

2009年度には、生物多様性に及ぼす影響を把握するため、特に影響があると思われる事業分野の業務について生物多様性の視点から点検・評価を行いました。この結果をもとに部門ごとの取り組みでは、第三者の視点も取り入れることで客観性を保ち、効果的な活動を推進しています。

2010年は、COP10期間中に併催された屋外展示会「生物多様性交流フェア」に民間企業では最大規模で出展しました。

以上

≪本件に関するお問い合わせ先≫

住友林業株式会社
コーポレート・コミュニケーション室 松家・服部
TEL:03-3214-2270

企業・IR・CSR情報