ニュースリリース(2013年)

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2013年7月5日

~ ITを活用した地域林業の活性化を目指して ~
北海道下川町にて、民有林と国有林の連携による森林資源量解析システム稼動開始

航空測量による高精度の森林資源情報取得とシステム化により、持続可能な森林管理をサポート

  住友林業株式会社(社長:市川 晃 本社:東京都千代田区大手町)は、北海道上川郡下川町(以下、下川町)が取り組む林業システム革新事業の事業者として選定され、森林資源量解析システムの構築及び運用コンサルタント業務を請け負い、持続可能な森林管理を通じた地域林業の活性化につながる仕組みづくりを進めております。本年7月より本格的に同システムを稼働させることとなりましたのでお知らせいたします。

  本システムは、航空写真とレーザ測量*を組み合わせた先進的な航空測量技術を用いて、精度の高い森林資源情報(樹種、樹高、立木本数、蓄積量等)を取得し、それらのデータを分析・活用することにより、森林の資源量を的確に把握し、適正な森林管理に繋げることを目指しています。またネットワークシステムの導入により対象区域内の民有林、国有林双方の森林資源情報の共有が可能となり、実効性の高い伐採計画や林道開設計画の立案・実施に寄与することが期待されます。

*レーザ測量

航空機に搭載したレーザスキャナから地上にレーザ光を照射し、地上から反射するレーザ光との時間差より得られる地上までの距離と、GPS測量機、IMU(慣性計測装置)から得られる航空機の位置情報より、地上の標高や森林の状況を精密に調べる測量方法。(国土地理院HPより抜粋)

  下川町では町内の民有林と国有林から構成される民国連携を目的とした森林共同施業団地(下川地区の森林共同施業団地を含む約25,000ha)を対象に、2012年4月より航空測量による森林資源情報の把握とシステム開発を行ってきました。
  当社は国内に約43,300haの森林を保有しており、長年の社有林管理によって培ってきたノウハウを今回のシステム構築に活かし提案しています。具体的には当社が独自開発したGIS(地理情報システム)「森林管理データマップシステム」*で培った技術を活かし、この度の森林資源量解析システムを構築しています。本事業においては、当社が実務における課題の抽出・事業計画の立案、データベース並びにシステムの設計を行い、航空測量は北海航測株式会社(北海道札幌市)、データ解析は株式会社フォテク(北海道札幌市)、システム開発は日本電気株式会社(東京都港区)が担当しました。

  当社は今後、下川町での本システムの運用をサポートするとともに、本事業で培った航空測量・データ解析・システム構築から運用まで一貫した技術とノウハウを、持続可能な森林管理と効率的な木材生産の実施により地域林業の活性化を志す全国の地方自治体へ提案することにより、国内林業の振興に寄与することを目指します。

*GIS(地理情報システム)「森林管理データマップシステム」

森林における樹種や林齢、樹高や蓄積量、施業の経歴などの数値情報と地図情報を一元化し、効率的な社有林管理のため当社が独自開発したシステム。

■本システム構築の経緯

樹種、樹高、成長状況などの森林の資源情報は一般的に、民有林においては都道府県が、国有林においては国が整備している森林簿により管理されていますが、その更なる精度の向上は、持続可能な森林管理を行う上では特に重要であり、対象としている森林共同施業団地においても協力して施業を行う際の基礎となる森林資源情報の整備が求められています。
政府が新成長戦略に基づき進める「環境未来都市」および「森林総合特区」に選定されている下川町では、林業・林産業の再生を町づくりの中核に据え、森林総合産業の構築による「森林未来都市」のモデルの実現を目指しています。林業システム革新事業の一環として実施された公募において、当社の提案と技術等が評価され事業者として選定されました。

■本システムの概要・特長

航空写真とレーザ測量を組み合わせた先進的な航空測量技術により得られる森林の現在の状況を、高い精度で把握したデータの活用が可能です。
これまでの森林簿とは別に、新規に区分した林分(樹木の種類、樹齢、生育状況がほぼ一様で隣接する森林と区別できるひとかたまりの森林)ごとのデータベースを構築することにより、詳細な森林情報の把握と活用が可能となります。
樹高・立木本数を把握することで森林の成長シミュレーション、収穫量の予測等の応用プログラムを森林管理実務に活かすことができます。
間伐や植林した結果をリアルタイムで反映させ、最新データとして使用することが可能です。

■システム導入の目的・メリット

森林管理を担当する下川町役場・下川町森林組合、上川北部森林管理署の3者により共通のネットワーク上で森林データベースが活用されることを目的とし、森林の整備計画や林道開設計画の作成などにおいて有効です。
精度の高い森林資源情報を活用することにより、現地調査・現地確認にかかる時間、労力などの軽減が可能となります。
  
<航空レーザ測量手法イメージ>    <航空写真とレーザ測量を組み合わせた対象森林の立体画像>

以上

《本件に関するお問い合わせ》
住友林業株式会社
コーポレート・コミュニケーション室 佐藤・飯塚
TEL 03-3214-2270

《本システムに関するお問い合わせ》 山林・環境部
TEL 03-3214-3251

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