ニュースリリース
(2016年)

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2016年04月28日

関西盲導犬協会 新犬舎(訓練棟)が完成
~盲導犬を広く自由な環境で育成する木造の訓練棟が誕生~

  住友林業株式会社(社長:市川 晃 本社:東京都千代田区)が設計・施工を担当し、昨年10月より工事を進めておりました関西盲導犬協会(所在地:京都府亀岡市)の新犬舎が完成し、4月24日に竣工式典が開催されましたのでお知らせいたします。本施設は、当社グループが推進する木化事業(非住宅分野での木造化・木質化)の一環として建築された建物です。住宅事業で培った木の良さ・魅力を活かす提案を通じ、非住宅分野においても木造建築物の供給拡大に注力してまいります。


<訓練棟外観>

  現在、全国にある盲導犬の訓練施設は、そのほとんどがRC造や鉄骨造で建てられています。盲導犬は生後2ヶ月から1歳になるまでの間、パピーウォーカーと呼ばれるボランティアの家庭で育てられ、1歳を迎えると同時に施設で盲導犬となるための訓練を受けます。訓練が終わると、盲導犬として一般家庭の中でユーザーとの生活が始まります。急な環境変化の中でもスムーズに訓練を進めていけるよう、またより良い盲導犬の育成につなげていけるよう、施設内を少しでも順応しやすい環境にしたいとの職員の方々からの要望を受け、木造建築(木造平屋 一部を2階建)による本施設の実現に至りました。

  竣工式典には京都府亀岡市長をはじめ多くの関係者が出席し、日本でも珍しい木造の盲導犬訓練棟として、また盲導犬のより良い育成環境の実現に繋がるとして、本施設への期待が語られました。


<訓練棟室内>

  本施設は、光と風をコンセプトとし、1階は平屋ながらも天井を高く設け、自然光を多く取り入れることで、開放感溢れる大空間を実現しました。またその空間をカウンター越しに見ることができるスペースを設置することで、一般の方々が訓練の様子を見学できるようにしています。亀岡市の自然豊かな環境にあった木の良さを活かしたデザインを提案し、内装においても大屋根を支える柱には檜集成材、腰パネルには国産杉を用いました。また、一部床には杉角材を敷くなど木質化にこだわり、木の優しさや温かさが伝わる空間としています。通常訓練犬は、訓練以外は個々の柵内で管理されていますが、本施設ではこの大空間で管理することで、自由に過ごし、生活の場に慣れることができるようにしています。

  今後も当社グループは、「木」の良さや特徴を活かし、当社ならではの魅力的な建築物の設計・施工を通じ、快適な室内空間の提供に尽力して参ります。

【物件概要】

運営主体 公益財団法人 関西盲導犬協会
所在地 京都府亀岡市曽我部町犬飼未ケ谷18-2
用途 犬舎
延床面積 549.79㎡
設計・施工 住友林業株式会社
構造 木造 平屋/一部2階建
本体着工 2015年10月13日
完成日 2016年4月20日

*関西盲導犬協会
関西盲導犬協会は1980年に発足し、1988年に京都府亀岡市に訓練センターを設けて、年間10~15頭の盲導犬を育成しています。主に関西圏で、積極的な社会参加を望まれる視覚障がい者の方に、盲導犬の無償貸与を行っています。盲導犬の育成には、4~5名の訓練士が、人の指示を聞くための基本訓練や安全に歩行するための誘導訓練などを繰り返し行い、約1年間の訓練期間を必要とします。また、視覚障がい者の方が訓練センターに来られて、宿泊をともなった訓練犬との共同訓練も行います。

  関西盲導犬協会では、この新犬舎を訓練棟"木香テラス"と名づけ、地域や盲導犬に関心をお持ちの方々に見学頂ける一般公開日(オープンデー)を、「国際盲導犬の日」*1にちなみ、4月29日(金・祝日)に開催する予定です。
http://www.kansai-guidedog.jp/ : 関西盲導犬協会について

*1)毎年4月最終週の水曜日は「国際盲導犬の日」です。

以上

《リリースに関するお問い合わせ先》
住友林業株式会社
コーポレート・コミュニケーション室 橋本・佐藤
TEL:03-3214-2270

《木化事業に関するお問い合わせ》
木化営業部
TEL:03-3214-2535