コラム2

自然を求めて。北欧の週末菜園。

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「自然に癒されたい」

忙しい日々のなかで、そのように感じることがありますよね。
北欧の人々は、時間ができると積極的に森や湖に出かけ、自宅で菜園やガーデンを楽しみ、当たり前のように生活に自然を取り入れています。

自然と共に生きる北欧の暮らしから、日々の生活を豊かにするヒントを見つけましょう。

第1章 
自然と生きる北欧の暮らし

北欧とは、ヨーロッパ北部の地域のことで、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランドの5カ国を指すのが一般的です。
緯度が高い位置にあるので、厳しい冬が長く続き、夏の期間はとても短いです。そのため、夏を楽しもうとできるだけ多くの時間を外で過ごし、自然を生活に取り入れるための工夫をしています。

サマーハウス

北欧では多くの人が、住居とは別に緑に囲まれた静かな場所に家を持ち、夏の長い休暇や週末に、家族や友人とリラックスするために訪れます。

日本の「別荘」のようなイメージとは少し違うかもしれません。
最近では新しくお洒落な「サマーハウス」を建てる人もいますが、多くは親族から代々受け継がれた古い家で、修繕をしながら大切に使っています。

電波が届かないような場所に家を持つことが多く、トイレも汲み取り式だったり、電気が通っていなかったり、不便なことさえも面白がる。

忙しい日常や情報から離れ、何をすることもなくただ自然の中に身を置くことは、心の豊かさを取り戻す大切な時間です。

コロニへーヴ

「コロニへーヴ」とは、デンマークの庭文化のこと。
都市部に住んでいて庭を持っていない人が、自宅から近い場所にプライベートガーデンを借りて、週末にリラックスするために訪れます。

200年以上の歴史があり、市が農地を持つことができない貧しい人々のために土地を貸していたのが始まり。
5区画以上の庭が集まっており、近所のお庭の利用者ともコミュニケーションを楽しむなど、人々の憩いの場所としても欠かせない場所です。

このように北欧では、自然と触れ合う豊かな週末が人々に浸透しているのです。

庭を楽しむ

北欧の貴重な夏の期間。
束の間の晴れ間など、少しの時間でも人々は積極的に外に出ます。そのため、北欧では自宅の庭も緑豊かで居心地の良い空間です。

果実やハーブ、野菜などを栽培し、家族や友人と食事やお茶をしたり、お昼寝をしたり、本を読んだり、長い時間を過ごします。

北欧ガーデンは、イングリッシュガーデンのように典型的なスタイルがあるわけではありません。まるで野山のような作りこまれていないナチュラルな庭が多く、自然と調和しています。

北欧の人々にとって、庭は気軽に自然を楽しむことができる大切な場所です。

第2章 
北欧の庭から学ぶ、暮らしに自然を取り入れる方法

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「森や山に行くのは難しい…」「花や野菜を育てるのも大変そう…」そう感じた方もいますよね。
そんな方に、自宅で気軽に自然を楽しめるおすすめの方法があります。北欧の庭づくりをヒントに、自然のある暮らしを実現させましょう。

シンボルツリー

シンボルツリーとは、庭の中心となる背の高い樹木のことです。家の象徴となり、景観を美しく見せる効果も。新築などお祝いの記念に植えられ、北欧では、りんごなどの果樹や、ベリー類を栽培している人が多いです。

育てた実は、そのまま食べたりジャムを作ったりして楽しみます。日本ではオリーブ、ブルーベリー、ジューンベリーなどの果樹が人気です。

おすすめはジューンベリー

手軽にナチュラルガーデンを演出できる「ジューンベリー」。
整った樹形というよりは、野山にあるような自然な姿の樹で、自然に樹形が整うため剪定があまり必要なく、病気や虫にも強いので、初心者でも育てやすいでしょう。
開花は4月から5月で、桜に似た白い花が可愛いです。
花が咲いた後は新緑が美しく、6月には宝石のような赤い実がつき、庭に彩りを与えてくれます。

甘酸っぱい食味は生食でもおいしく、ジャムやコンポートにするのもおすすめです。

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植栽は棟により異なります。写真はすべて参考写真です。

キッチンガーデン

キッチンガーデンは庭やベランダ、キッチンの片隅など、少しのスペースではじめられ、収穫が目的なだけでなく、観賞も楽しめます。

北欧では自宅のキッチンガーデンやバルコニーでハーブを育てるのが一般的です。

おすすめは、料理に使いやすいミント、バジル、コリアンダー、ローズマリー。
慣れてきたら、レタスやトマトなど野菜にもチャレンジしてみましょう。

キッチンガーデンを楽しむコツ

「レイズドベッド」という、地面よりも高い位置に花壇を作る本格的な方法もありますが、まずはお気に入りのプランターからはじめてみましょう。

日当たり、風通しの良い場所を選び、キッチンの横や、玄関の近くなど、必要なときに気軽に収穫できる場所が便利です。

配置をデザインして見た目も美しく演出しましょう。同じ野菜をランダムに植えたり、カラフルな色を揃えたり、花を楽しめる植物にすると観賞する楽しみが増えます。

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まとめ

自分たちで育てた木の実やハーブを食べる喜びは格別なはず。

自然を生活に取り入れるための工夫をしている北欧の人々は、幸福度が高いといわれています。
自然と共に暮らす「フォレストガーデン呼続公園」で、心を満たす暮らしを始めませんか?