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2025/05/29 公開

注文住宅とは?建てるときの流れやメリット・デメリット

注文住宅とは?建てるときの流れやメリット・デメリット

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自分の好みやこだわりを大切にした家づくりができるのが注文住宅の魅力です。一方で、土地探しや、建築会社選び、間取りや設備のプランニング、外観デザインの決定、費用の見積もりなど、すべて行うのは大変という人もいるでしょう。昨今は、重視するポイントを絞ることで負担感を抑えながら、理想のマイホームを建てる方法にも注目が集まっています。ここでは注文住宅にどんな種類があるのか、併せてメリット・デメリットも解説します。

1. 注文住宅とは? 注文住宅の種類

神宮東第一展示場(愛知県名古屋市熱田区六野二丁目1番3号 神宮東中日ハウジングセンター会場内)

注文住宅というと、間取りや内装材を決めるなど1から家づくりを行うイメージがあるかもしれませんが、決める範囲によって以下の3パターンに分けることができます。自分たちの優先順位や条件に合わせて選択できると良いでしょう。


注文住宅とは

注文住宅とは、新規に取得した土地や、すでに所有または借りている土地に、家族構成やライフスタイルに合わせた住まいを"注文"して建築することを意味しています。ただし、顧客が家づくりの1から10までをすべて自由に決められるわけではなく、選んだ会社や商品によっては建築工法や設備などの基本的な仕様が変えられないこともあります。設計と施工の自由度の範囲に応じて、次のように区別されるのが一般的です。

箕面第二展示場(大阪府箕面市今宮1-1-1 ABCハウジング【ウェルビーみのお】)


●注文住宅の種類


フルオーダー住宅

SPACE IDEAS|MyForest BF(マイフォレストBF)|木造注文住宅・戸建の住友林業

間取りはもちろん、内装や外壁の建材や色、設備、外観デザインなどについての制限があまりなく、自由度の高い家づくりができるのが「フルオーダー住宅」です。注文住宅と聞いてイメージされることが多いのは、このフルオーダー住宅でしょう。広い範囲にわたって妥協せず、細部までこだわることができるので、打ち合わせを始めてから完成までの期間が長くなる傾向にあります。家づくりの費用も注文住宅の中では比較的高くなることが多いようです。


セミオーダー住宅

間取りシミュレーション Forest Selection BF|木造注文住宅・戸建の住友林業(ハウスメーカー)

ハウスメーカーや工務店の用意したモデルプランから自分たちに合ったものを選び、部分的に間取りや設備などを変更するのが「セミオーダー住宅」です。フルオーダー住宅と比較すると選択肢は限定されますが、そのぶん家づくりにかかる時間を節約できます。ただし、カスタマイズする部分が増えるほど打ち合わせの回数が増え、引き渡しまでのスケジュールに影響することもあります。自分たちが重視する優先順位の項目を整理して検討することが大切です。


規格住宅

Premal(プレマール)|木造注文住宅・戸建の住友林業(ハウスメーカー)

セミオーダー住宅より変更できる部分が少なく、用意されたモデルプランから自身の暮らしに合ったタイプを選んで、ほぼそのままの状態で建てるのが「規格住宅」です。ハウスメーカーなどが手掛ける規格住宅は、技術力が活かされた建物性能の高さ、設計ノウハウが反映された生活しやすい間取りや動線などが魅力です。調整可能な範囲を狭くすることで、より工期を短く、費用も低く抑え、それでいて安心感のある家づくりを可能にしています。

<セミオーダー住宅の例>

<規格住宅の例>

注文住宅と建売住宅の違い

神宮東第一展示場(愛知県名古屋市熱田区六野二丁目1番3号 神宮東中日ハウジングセンター会場内)

新築の一戸建てを検討している人は、注文住宅と建売住宅のどちらを選ぶかで迷うこともあるかもしれません。注文住宅と建売住宅で、自由度、費用、工期といった点にどんな違いがあるのか比較してみましょう。


注文住宅と建売住宅の違い
※フルオーダーの注文住宅を想定

注文住宅では、ハウスメーカーや工務店との間で建築工事請負契約を交わし、自分の土地に希望するプランで住まいを建ててもらいます。一方、建売住宅では、売主(一般的に不動産会社)から土地と建物をセットで購入します。建物が完成している場合もあれば、工事中または計画中の場合もありますが、通常は建物設計や設備仕様の大きな変更はできないと考えた方が良いでしょう。以下の表に、それぞれの特徴をまとめてみました。


注文住宅(フルオーダー) 建売住宅
建築方法 自由に設計・建築する メーカーが設計・建築した住宅を購入する
自由度 高い(間取り、デザイン、設備など) 低い(プランの選択肢は限定的)
費用 一般的に高い(設計費、建築費などが変動しやすい) 一般的に安い(仕様統一によるコスト削減)
建物引き渡しまでの時間 長い(打ち合わせ期間、設計期間、建築期間が必要) 短い(すでに完成しているか、建築中)

注文住宅を建てるときの流れ・スケジュール

PLANNING STORY |インテリアコーディネーター|木造注文住宅・戸建の住友林業

土地を購入してフルオーダー住宅を建てるケースを例に、家づくりの流れとスケジュールのイメージをまとめました。ここでは、情報収集や展示場来場、土地探し、地盤・敷地調査などを経て、ハウスメーカーを選定するところから流れを解説します。一般的に、ハウスメーカーの選定から引き渡しまで約1年かかります。


1. ハウスメーカーの選定(1カ月)

WebサイトやSNS、カタログで興味を持ったハウスメーカーや工務店があれば、住宅展示場にあるモデルハウスを訪ねるのがおすすめです。技術力や提案力、得意分野や品質レベルを実物で比較でき、担当者の対応の違いなども知ることができます。土地が決まった段階で候補を数社に絞り込み、予算や間取りなどの条件を伝えてプランを提案してもらい、信頼できると思う依頼先を選定します。

購入する土地、依頼するハウスメーカーを決めたら、金融機関に住宅ローンの事前審査を申し込みます。審査が通ったら、土地の売主とは売買契約を、依頼先のハウスメーカーとは建築工事請負契約を結びます。その際は、契約書にある、費用支払いの期日などの内容をすべて確認しましょう。なお、土地と建物の融資の受け方には複数のパターンがあり、住宅ローンの本審査で承認されてから実行までのスケジュールも異なるため注意が必要です。


2. 詳細打ち合わせ(4カ月)

ハウスメーカーの選定・契約を終えたら、提案されたプランをベースに打ち合わせを重ねて、間取り、収納、内装、設備、外観デザインなどの仕様を細かく決めていきます。床材や壁材の色、キッチンなどの設備で、仕上がりや使い勝手が想像しにくい部分があれば、ショールームで実物を見たり、担当者のアドバイスを参考にしたりして選びます。設計図面や設備仕様をもとに作成された見積書を受け取り、着工前の最終的な検討を行います。総費用の最終確認が済んだら、住宅ローンを正式に申し込みます。


3. 工事期間(4カ月~6カ月)

家の土台をつくる『基礎工事』、骨組みなどつくる『木工事』、浴室なキッチンなどの設備を取り付ける『仕上げ工事』と、3段階で進んでいきます。

工事の着工前に安全祈願をする地鎮祭を行うこともあります。工事が始まると、建築会社の現場監督が、施工図面と照らし合わせながらスケジュール通りに工事が進んでいるかをチェックします。工事完了時には、建築会社の担当者と施主が立ち会い、予定通りに仕上がっているかを確認する竣工検査を実施します。

ここまでを経て、引き渡し・入居となります。竣工検査で問題がなければ建物の引き渡しが行われます。鍵や保証書などを受け取り、設備や器具の使い方、保証やアフターサービス、メンテナンスについての説明を受けます。新居への引っ越しまでに、電気・ガス・水道・電話・インターネットなどの使用開始手続きを行い、入居したらすぐに自治体へ転入の届け出をします。建物の表示登記や所有権保存登記、住宅ローンの借り入れをしている場合は抵当権設定登記も行います。

<こちらの動画もチェック>
家が建つまでどれくらいかかるの?

注文住宅の費用相場

神宮東第一展示場(愛知県名古屋市熱田区六野二丁目1番3号 神宮東中日ハウジングセンター会場内)


●家づくりにかかる費用

自分たちが住みたい場所を選んで、好みやこだわりを反映したマイホームを建てられるのが注文住宅の魅力ですが、予算に収まるよう優先順位を決めて条件を取捨選択することが大切です。家づくりにかかる費用は、土地購入費、建築費(本体工事費・付帯工事費)、諸費用などがあります。それぞれ解説します。


土地購入費

土地購入費とは土地を購入する際にかかる費用です。都市部の駅近くなど、利便性が高いエリアほど土地の価格が高くなる傾向があります。一般的には土地の価格以外に諸費用(仲介手数料や印紙代など)がかかりますが、諸費用はのちほど解説します。


建築費

・本体工事費

本体工事費とは建物本体をつくるのにかかるお金です。基礎工事はもちろん、家の骨組み、内装や外装、屋根などの工事にかかる費用のことです。土地購入費を除く、家づくりにかかる費用の約7割が本体工事費です。


・付帯工事費

付帯工事費とは、電気・ガス・水道の引き込み工事、駐車場をつくる工事、塀やウッドデッキを設置するなどの外構工事等にかかる費用のことです。この付帯工事費と次に解説する諸費用を合わせて、家づくりの約3割を占めます。


諸費用

諸費用には、登記手数料、住宅ローン保証料・手数料、仲介手数料(土地購入の場合)、印紙税、消費税、登録免許税、固定資産税、不動産取得税、火災保険料・地震保険料などがあります。申請にともなう費用や税金などは住宅ローンに含めることができず、現金の支払いになる場合もあるため、どのタイミングでいくらかかるのか把握しておきましょう。


●家づくりにかかる費用の相場

国土交通省が発表している「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によれば、注文住宅の建築資金(土地購入費は含まず)は2021年度から右肩上がりに推移しています(※1)。理由としては建設業界の人手不足に起因する人件費高騰や、建設資材の高騰が考えられます(※2)。

一方で、延べ床面積(全国平均)については、2022年度126㎡でしたが2023年度は121㎡で減少傾向です。住宅価格の高騰や、少子高齢化による世帯人員の減少によるコンパクト化が考えられます。

※1 国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」
※2 国土交通省「建設業を巡る現状と課題」

<新築の注文住宅の住宅建築資金の推移>

単位:万円

※国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」より
※土地購入費は含まず

<こちらの動画もチェック>
家づくりでかかるお金って?

注文住宅のメリット・デメリット

Premal(プレマール)|木造注文住宅・戸建の住友林業(ハウスメーカー)

注文住宅の家づくりは自由度が高いのが魅力ですが、それがストレスや負担を感じる原因になってしまうこともあるようです。フルオーダー住宅のケースを想定して、注文住宅のメリット・デメリットを解説します。


●注文住宅のメリット

高知展示場(高知県高知市高須1丁目15番21号 高新住宅総合展示場Lim(ライム)内)


家づくりの自由度が高い

マイホームを建てるにあたり、実現したいことは人それぞれ異なります。家族構成、自宅での過ごし方、趣味やライフスタイルに合わせて、自分の理想を具現化できるのが注文住宅の大きなメリットでしょう。

庭とつながるテラスウッドデッキのある家中庭のある家、家族が憩う吹き抜けリビングのある家、家事に便利なアイランドキッチンを暮らしの中心に据えた家、アウトドアグッズをしまえる土間収納のある家、大好きなインテリアスタイルで統一した家など、ライフスタイルに合わせてさまざまなプランを自由に叶えられます。

土地選びから始める場合は、土地にもこだわることができます。予算に合わせて優先順位を決め、住みたいエリアや理想の広さなどを検討します。狭小地や、一般的な正方形や長方形とは違う不整形地(旗竿地や傾斜地など)でも、形状に合わせた施工ができます。天窓や中庭を設けて通風・採光を確保するなどはもちろん、都市型の3階建て住宅にして必要な居住空間を確保するなど、アイデアは多彩です。


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建築過程の確認ができる

建売住宅と違って、注文住宅は契約してから建築工事が始まるため、作られていく過程を最初から自分で確認することができます。そのため、基礎、屋根裏、床下など、完成してしまうと見ることができない部分もチェックできる安心感があります。気になることや疑問があれば、すぐに現場監督や営業担当者に質問して解決することも可能です。建築会社とのコミュニケーションを重ねて完成したマイホームなら、愛着がより深まりそうです。


●注文住宅のデメリット

伊丹・昆陽の里展示場(兵庫県伊丹市奥畑4-33 ABCハウジング伊丹・昆陽の里住宅公園)


費用が高くなる

一般的に、建売住宅より注文住宅の方が、建築費用が高くなる傾向があります。建売住宅では、建材や標準仕様の設備をまとめて調達したり、同じ設計で複数棟を同時に施工したりすることで、コストダウンが可能です。注文住宅では、そのような費用の節約が難しいだけでなく、要望の変更などで予定より床面積が広くなったり、建材のグレードが上がったりして、金額が増えることもあります。自由度が高いメリットがある半面、費用がかさみがちです。


工期が長い

注文住宅でマイホームを実現するには、要望を反映した設計にもとづいて建築工事を行うなどのステップを踏む必要があります。建売住宅よりも入居までの期間が長くなるのが一般的です。各ステップで必要な手続きを終えないと次に進めないため、入居時期が確定しにくい場合もあります。まずはゴールとなる完成予定日を仮定し、そこから各ステップの日程を逆算して、ある程度の余裕を持ってスケジュールを立てると良いでしょう。


時間がかかる

工期が長いだけでなく、好みや希望を具体化するための建築会社との打ち合わせでは、自分たちの時間もたくさん使わねばなりません。建築会社との打ち合わせは、要望が多いほど打ち合わせの回数や時間も増えます。間取り、壁や床の仕様、外観デザイン、キッチンや浴室の設備など決めることは数多くあります。時間はかかりますが、こういった部分が注文住宅の醍醐味であり、こだわりの家をつくる楽しい時間なので、住まいにも愛着がわいてきます。


完成後のイメージを持ちづらい

注文住宅では建物が完成するまで、最終的な仕上がりを現物で確認できません。設計図や仕様書に加えて、CGで作成されたパース(完成予想図)、床材や壁紙のサンプルなどで確認しながら家づくりを進めます。プランの提案をしてもらうハウスメーカーの設計担当者やインテリア担当者と、イメージをすり合わせることがとても大切です。ハウスメーカーが開催する実例宅の見学会などにも参加して、イメージを具体化していきましょう。

ライフスタイルに合う注文住宅の建て方を選ぼう

石神井展示場(東京都練馬区下石神井1-8-4 石神井住宅公園)

家づくりで重視するポイントは人それぞれ異なります。注文住宅は自由度の高さが特徴ですが、何にこだわりどこに費用をかけるかが重要です。うまくバランスを取ることが理想のマイホーム実現のコツかもしれません。

優先順位や条件に合わせて、自分たちに合った家づくりができるのが注文住宅の魅力です。住友林業にはフルオーダー住宅はもちろん、1500を超える間取りから選ぶセミオーダー住宅「Forest Selection BF」や、高品質な規格住宅「Premal」がそろい、幅広い要望に応えることができます。どの建て方の注文住宅を選ぶのが良いか、Webサイトやカタログに加えて、ぜひ住宅展示場のモデルハウスを訪ねて自分の目で確かめてみてください。


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