4LDKの平屋は、LDKに加えて寝室や子ども部屋など4つの個室を確保した間取りです。部屋が4つもあれば、ワークスペースや趣味空間としても活用できるなど暮らしの幅が広がります。2階建てと変わらない部屋数を確保しながら、ワンフロアの効率的な動線や、家族のコミュニケーションのとりやすさといった、平屋ならではの魅力も享受できます。今回は具体的な6つの間取りプランをもとに、その魅力を解説します。
それぞれ特徴の異なる6つの間取り図をもとに、4LDKの平屋の魅力を解説します。ゆったりとしたリビングや、家事の時短を叶える効率的な水回り動線、スッキリした居住空間をキープできる収納計画など、多彩なアイデアをぜひチェックしてください。
延床面積:89.43㎡(27.05坪)
大開口のLDK(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
平屋人気の理由|GRAND LIFE|木造注文住宅・戸建の住友林業
南向きのLDKには大開口があり、光と風をたっぷり取り込めるくつろぎの空間になっています。南側に庭も確保すれば、ガーデニングや家庭菜園、プール遊びなども楽しめます。また、ウッドデッキを設ければ、青空の下でランチやコーヒータイムを楽しんだり、のんびりと読書をしたりと、暮らしの幅が広がるでしょう。
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北側玄関で来客者から南側の様子が見えづらいのも、家でゆったりくつろぐためには大切なポイントになっています。
リビングとつながる和室は、来客スペースやテレワークスペース、子どもの遊び場など、マルチな使い方ができます。リビングに散らかりがちな子どものおもちゃや小物を和室に置けば、リビングをいつもキレイな状態に保つことができそうです。玄関横にある大容量のウォークインクローゼットもこの間取りの魅力のひとつです。玄関と寝室のどちらからも出入りができるため、帰宅後、上着やカバンを置くことはもちろん、忙しい朝の身支度もスムーズにできます。
リビング横にあるおしゃれな和室(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
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そのほか、各部屋が西側を向いていないため、とくに夏場は西日に悩まされることも少なくなるでしょう。西側にはキッチンを中心に水回りを1か所にまとめ、さらに、浴室、洗面脱衣室、ランドリースペースを縦に並べることで、家事動線がスムーズになるように工夫されています。
延床面積:97.71㎡(29.55坪)
正方形に近い平屋の間取りです。LDKから各部屋へ行き来しやすいレイアウトと、直線的に水回りを行き来できる家事動線など、家の中の行き来がコンパクトに動けるよう工夫されています。
また、収納が充実しているのもこのプランの特徴です。キッチンには家電を置ける壁面収納や、食料品のストックに便利なパントリーも備えています。寝室には大型のウォークインクローゼットがあり、LDKからもアクセスできます。そのため、帰宅したらジャケットなどはウォークインクローゼットにかけ、シャツや靴下はランドリーボックスや洗濯機に入れるといった、生活動線もスムーズです。
寝室のクローゼット(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
そのほか、建物の真ん中には多目的に使える和室があるのも特徴的です。和室は、引き戸をオープンにすることで、リビングとの一体感が生まれます。ゴロンと寝転がれるくつろぎ空間としてはもちろん、キッチンやリビングから見守れるキッズスペース、洗濯物を整理する家事スペースとしても重宝します。扉を閉めれば個室となり、ゲストルームとしても使えます。さらに、寝室とLDKとの間に和室があることで、寝室のプライバシーを確保できるなど、緩衝帯としての役割を併せ持っているのです。
延床面積:105.99㎡(32.06坪)
このプランも、収納が充実しています。
玄関には、ベビーカーやガーデニング用品など、屋外で使う物をすぐにしまえるエントランスクロークがあります。玄関の正面にも大きな納戸があり、季節物の家電やキャンプ用品もたっぷりしまえます。
収納も充実した玄関(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
LDKの隣には収納を備えた和室を設けています。リビングで使う日用品はもちろん、和室をキッズスペースとして使う場合はおもちゃを片づけることができるため、居住空間をスッキリ保つことができるでしょう。
そのほか、寝室のウォークインクローゼットや洋室のクローゼットなどの収納が各所にあるため、使いやすく快適に過ごせる間取りと言えるでしょう。
延床面積:112.62㎡(34.06坪)
23帖を超える、ゆったりとしたL字型のLDKが特徴的なプランです。
LDKをL字型にすることで、同じ空間にあるリビングとダイニング・キッチンを、ゆるやかに分けています。ダイニングでくつろぐ人、ソファでくつろぐ人など、家族の程よい距離感をつくり出し、それぞれが思い思いに過ごすことができます。また、ダイニングは南からの光や風だけでなく、東からの光や風もたっぷり取り込めます。
ゆとりのある広さを生かして、ダイニングとキッチンを横並びで配置しています。食事の準備や後片づけがスムーズになるのはもちろん、ダイニングテーブルで宿題する子どもをサポートしながら料理をすることもできます。
ダイニングテーブルとキッチンを横並びに配置した空間(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
福井ハウジングパーク展示場(福井県福井市大和田町21-12 福井ハウジングパークセンター内)
間取り図左下のダイニングの奥には、セミクローズドタイプのワークスペースを設けています。LDKで過ごす家族の気配を感じながら、集中してテレワークや勉強に取り組むことができます。
セミクローズドのテレワークスペース(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
ワークスペース | New everyday 木と暮らす、新しい日常
延床面積:118㎡(35.69坪)
大開口のLDK(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
平屋人気の理由|GRAND LIFE|木造注文住宅・戸建の住友林業
大きな窓のある開放的なLDK、家事動線がスムーズなオープンキッチン、各所に確保した収納など、35坪という広さを生かしたプランです。
南向きでワイドに広がる窓を設けたリビングは、どこにいても外の景色を楽しめます。ダイニングテーブルで食事をするときも、その景色を見ながらゆったりとした時間を過ごすことができるでしょう。また、リビングや窓に映る庭の景色まで一望できるオープンキッチンでは、気持ちよく料理を楽しめそうです。
寝室のウォークインクローゼットや壁一面に設けたクローゼット、玄関収納、押入れ、リビング収納など、適材適所の収納も大きな魅力です。特に、玄関収納はゆったりしているため、キャンプ用品やベビーカーなど屋外で使う物はもちろん、折り畳み自転車などを保管することができます。
玄関付近には、洗面室とは別に手洗いスペースが設けられているため、帰宅後の手洗いやうがいはもちろん、玄関で自転車やキャンプ用品のメンテナンスをした際も、すぐに手洗いができて便利です。
玄関近くの手洗いスペース(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
そのほかにも、家族それぞれのプライバシーを大切にできるように、玄関から入って右側を家族が一緒に過ごすパブリックスペース、左側をそれぞれの個室があるプライベートスペースとして、分けている点もポイントです。
延床面積:127.52㎡(38.57坪)
延床面積40坪弱の広さに理想が詰まった、コの字型の平屋間取りです。
中庭に面したリビングは隣家や通りから見えづらいため、カーテンや窓を気軽に開けて通風・採光を確保することができます。また、三方を住まいに囲まれた中庭なら、庭で過ごす時間も人目があまり気にならないため、ゆったりとくつろげるでしょう。
人目を気にせずくつろげる中庭(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
LDKの北側には、クローズドタイプのコンパクトな書斎が設けられています。扉があるため、テレワークでオンライン会議をする際や作業に集中したいときなどに最適です。
また、ゆったりした面積を活かした豊富な収納もこのプランの魅力です。エントランスクローク、ウォークインクローゼット、押入れ、納戸など、暮らしに合わせて必要な場所にたっぷりと収納が設けられています。特にキッチンの後ろには、大容量のパントリーがあり、日用品からストック品、災害用の備蓄品までたっぷりと収納できるため、散らかりやすいキッチンを、スッキリとした状態に保つことができます。
洗面室は比較的広さがあるため、部屋干しユニットを設けてランドリールームとしても使うのもおすすめです。水回りがまとまっているため家事動線も短く、効率的に家事を行うことができます。
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直線的な動線で作業がしやすいランドリールーム(この写真は参考イメージであり、上の間取りプランのものではありません)
平屋人気の理由|GRAND LIFE|木造注文住宅・戸建の住友林業
平屋人気の理由|GRAND LIFE|木造注文住宅・戸建の住友林業
上で20坪台~30坪台の4LDKの平屋の間取りをいくつかご紹介しましたが、4LDKの平屋を建てるために、どれくらいの広さの土地が必要でしょうか。
土地を検討する場合に注意したいのが、敷地面積に対してどのくらいまで建物を建ててもいいのかを示す「建ぺい率」です。建築面積が30坪の場合、仮に第一種低層住居専用地域で建ぺい率が60%と設定されていれば、「30坪÷60%」で50坪以上の土地が必要になるのです。さらに、ゆったりくつろげる庭や駐車スペースの面積を考慮することで、必要な土地の広さの目安がわかります。
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ある程度広さのある4LDKの平屋ならではの、工夫すべきポイントがあります。さらに、将来のライフスタイルの変化を見据えて、それぞれの部屋の用途を明確にすることも重要になります。
ワンフロアに4LDKを構成する間取りは、レイアウトによって歩く距離が長くなる場合もあります。例えば、玄関からキッチンまでが遠いと、重い食品を運ぶだけでもストレスです。そこで、暮らしの中心となるLDKを平屋の真ん中に配置して、そこから玄関や水回り、寝室などすべての部屋にアクセスしやすい動線にすると、移動がスムーズになります。
また、玄関をリビングと水回りに直接つなげる、水回りスペースをコンパクトにまとめる、廊下をなくすなどの方法があります。毎日の暮らしを考え、家事動線や生活動線はできるだけ短くなるようにしましょう。
そのほか、廊下にギャラリースペースを設けるなど、移動のための空間を有効活用するアイデアもあります。
家族の人数が多くなれば、料理や洗濯などのやるべき家事も増えます。上下階の移動がなく動きやすい平屋とはいえ、効率化をはかる必要があります。
例えば、1のように動線をコンパクトにすることも家事の効率化につながりますが、ランドリールームを設けていつでも部屋干しができるようにしたり、キッチンとダイニングテーブルを横並びや一体型にして、配膳や片づけをしやすくしたりと、その方法はさまざまです。
鹿児島展示場(鹿児島県鹿児島市与次郎2-4-43 KTS住宅フェア総合展示場)
鶴ヶ島展示場(埼玉県鶴ヶ島市脚折1513-7 鶴ヶ島住宅公園内)
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一緒に暮らす家族の人数分、収納スペースの確保が必要になります。ただし、収納面積を大きくすればいいというわけではありません。しまう物の量や大きさ、使う頻度、使う場所などを、動線とあわせて適材適所に計画することが必要です。
家族の洋服をしまうウォークインクローゼットやファミリークローゼット、掃除機や季節の家電をしまう納戸、キャンプ道具やベビーカーをしまう玄関収納など、ライフスタイルに応じて、どこにどんな収納が必要かは異なります。
また、平屋の天井高をいかし小屋裏収納を設けたり、床下収納を設けたりと、空いたスペースを活用することでプラスαの収納を確保することができます。
繰り返しになりますが、部屋数の多い4LDKの間取りは、中心部に風や光が届きにくくなる場合があります。そのため、部屋や窓の配置に工夫が必要です。
例えば、間取りをL字型やコの字型にすることで採光面を増やし、光を取り込むのもひとつの方法です。また、勾配天井にして高窓や天窓(トップライト)を設ければ、プライバシーを守りながらも採光を確保することができます。
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ワンフロアで家族のコミュニケーションがとりやすい平屋だからこそ、お互いのプライバシーを確保することも重要です。
広々としたリビングに隣接して和室を設けたり、リビングからすぐ出られるウッドデッキを設けたりするなど、近い空間で過ごしながらも一人ひとりの時間を尊重できる間取りにするのもおすすめです。
平屋人気の理由|GRAND LIFE|木造注文住宅・戸建の住友林業
また、ワンフロアで暮らす家族が多いと、テレビや掃除機の音など、ちょっとした生活音がストレスにつながる場合もあります。リビングと個室の間に廊下を設ける、個室と個室の間に収納を配置することで、生活音を聞こえにくくし、プライバシーを確保することができます。
4人から5人家族での暮らしを想定した4LDKの平屋の場合、トイレの数を増やすことも検討してもいいでしょう。2階建ての住まいでは、上下階それぞれにトイレを設けることが多くなっています。同じように平屋でも個室エリアとリビングエリアそれぞれにトイレを設けることで、家族が使う時間が重ならないのはもちろん、来客用に分けることもできます。
もちろん、トイレを増やす分の広さが必要になり、掃除の手間や費用が加算されるといった、デメリットもあるので十分に考慮することが大切です。ひとつにする場合は、どの部屋からもなるべく短い動線で行ける場所に設置するといいでしょう。
子育ての期間はおおよそ数十年です。子どもが巣立った後、使わなくなった子ども部屋をどうするのかといった、ライフスタイルの変化を想定しておくことも大切です。
例えば、平屋全体の面積を広げずにコンパクトな4LDKを建て、夫婦2人暮らしになった際に2LDKや3LDKの間取りにリフォームするのもひとつの方法です。また、親世帯と子世帯で暮らす場合、平屋のメリットを生かして誰もがくらしやすいバリアフリー住宅にしておくことをおすすめします。
自分たちは、これからどのような暮らしがしたいのか、そして、どのような暮らしをする可能性があるのかを踏まえて、可変性のある間取りプランを検討しておくことが大切です。
今回紹介した間取りはまだまだほんの一部です。多彩なプランニングが可能な注文住宅だからこそ、多くの間取りを見てアイデアを貯めていくことが重要です。
廊下をなくすことで、その分各部屋の広さを確保でき、外からの光も届きやすくなります。一方で、廊下がないと家族の距離感がつねに近くなり、プライバシーを保つことが難しくなる場合もあるでしょう。同じ4LDKの間取りであっても、その形は家族が求める暮らしによって異なります。
住友林業の『間取りシミュレーション』なら、「延床面積」「建物横幅」「玄関方向」はもちろん、ライフスタイルの「こだわり」などを選択して理想の間取りを見つけることができます。お気に入り登録もでき、さらに、気になった間取りについてメールやテレビ電話だけでなく、実際に展示場で問い合わせることも可能です。プロのアドバイスも参考にしながら、家族みんなの暮らしに合う平屋の間取りを見つけてください。
間取りシミュレーション|Forest Selection BF|住友林業の家
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