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平成29年地価公示価格から見た地価の動向

公示価格とは、国土交通省が毎年1月1日を評価基準日として3月下旬に公示している価格で、都市とその周辺に標準地を選び、1地点につき2人の不動産鑑定士が別々の調査をする方法で評価をした土地の価格です。

最新の取引事情や収益性なども加味されていますので、国内の公的な土地評価の基準と言われ、土地の売買の基準となる重要な価格です。今回のコラムでは、3月21日に国土交通省が発表した平成29年地価公示より地価動向の傾向をみてみます。

発表された平成29年地価公示価格の全国平均の変動率を用途別にみますと、住宅地は0.0%(▲0.2%)、商業地は1.4%(0.9%)、工業地は0.3%(0.0%)でした。

上記( )内の平成28年と比べてみます。住宅地の変動率は、わずかに上昇して下落が止まり、横ばいに転じました。商業地は2年連続で上昇ですが、上昇基調を強めています。三大都市圏は、住宅地、商業地ともに上昇が継続しています。地方圏は住宅地、商業地ともに下落率が縮小しています。

上昇地点数の割合は、三大都市圏は住宅地の45.6%が上昇、商業地の75.7%が上昇です。地方圏は住宅地、商業地ともに上昇地点と横ばい地点は増加していますが、住宅地は59.3%、商業地は57.2%の地点が下落となっています。

この傾向を、半年毎の地価動向を都道府県地価調査(7月1日調査)と同じ調査地点でみてみますと、三大都市圏は前半・後半とも住宅地が0.4%、商業地が2.0%で、同じ上昇幅でした。地方圏の住宅地は、前半が0.4%、後半が0.3%で後半の上昇幅が縮小しました。商業地は、前半が0.4%、後半が0.7%で、後半の上昇幅が拡大しました。住宅地は、全国的な雇用情勢の改善が続く中で、住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支え効果もあって、地価は総じて底堅く推移し、上昇の継続又は下落幅の縮小が見られました。

商業地は、再開発事業による繁華性の向上や、外国人観光客などの来街者の増加などで、主要都市の中心部ではホテル、店舗も進出意欲が旺盛でした。また、オフィスの空室率も低下傾向が継続中で、賃料の改善がみられる地域もあり、商業地としての収益性は高まっています。このような良好な環境下、金融緩和による良好な資金調達環境下での旺盛な不動産投資意欲の後押しもあり、商業地の地価は堅調に推移しました。

それでは、住宅地と商業地の地価動向を地域別に少し詳しくみてみます。

1.住宅地の地域別地価動向

  • 東京圏の平均変動率は4年連続して小幅な上昇でした。
    主要都市はいずれも上昇しており、さいたま市1.1%、千葉市0.4%、東京都区部3.0%、横浜市0.9%、川崎市1.1%、相模原市0.6%でした。
  • 大阪圏の平均変動率は昨年の小幅な上昇から横ばいに移行しました。
    主要都市はいずれも上昇しており、京都市0.8%、大阪市0.5%、堺市0.6%、神戸市0.2%、奈良市が0.5%でした。
  • 名古屋圏の平均変動率は4年連続して小幅な上昇でした。
    主要都市では、名古屋市1.2%、豊田市2.7%、日進市2.6%上昇で、四日市市は▲0.4%下落でした。
  • 地方圏の平均変動率は下落が続いていますが、下落幅は縮小傾向が継続しています。
    主要都市では、札幌市2.0%、仙台市4.0%、広島市1.9%、福岡市3.5%、福島県いわき市4.3%、富山市0.1%、金沢市0.8%、静岡県三島市0.1%、熊本市0.3%、滋賀県草津市1.0%、那覇市3.5%上昇で、秋田市▲1.9%、静岡県焼津市▲2.8%、広島県尾道市▲2.4%の下落でした。

2.商業地の地域別地価動向

  • 東京圏、大阪圏、名古屋圏ともに平均変動率は4年連続で上昇しました。
    東京圏と大阪圏は上昇幅も前年より拡大していますが、名古屋圏は昨年よりも縮小しました。
  • 地方圏は、平均変動率は下落が続いていますが、下落幅は昨年よりも縮小しています。
    その中でも、札幌、仙台、広島、福岡の地方中核都市は、平均変動率が4年連続で上昇、上昇幅も前年より拡大していて三大都市圏の平均を大きく上回っています。

今回のコラムは、最新の地価動向を国土交通省の発表をもとにお伝えしました。
最新の地価公示価格を知りたい場合は、国土交通省のウェブサイト「土地総合情報ライブラリー」の「新着情報 平成29年地価公示(平成29年1月1日時点)の公表」で詳しい資料をみることができます。
マイホームの取得を計画されている皆様は是非確認してみてください。

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