小峰 早貴|社員インタビュー|新卒・中途採用情報|住友林業

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Interviews

新たな耐火材料を
生み出すために、
納得できるまで、とことん追求する。

新たな耐火材料を
生み出すために、
納得できるまで、
とことん追求する。

筑波研究所 材料グループ
小峰 早貴 Saki Komine
2018年入社 農学生命科学研究科 生物材料科学専攻修了
Profile
大学院では、木質材料の物性の研究に向き合う一方で、日本の林業問題に関心があり、座学では森林科学や林業経営などの講義を積極的に受けていた。日本の林業に強い危機感を感じ、就活では、林業の活性化に資する研究開発の仕事に就きたいと考えた。住友林業は、川上から川下まで「木」を扱う会社であり、自分のやりたい研究ができる環境であること、また施工事例から「木」を活かしている姿勢に共感して入社を決めた。


私は筑波研究所の材料グループで、事業部支援の検証試験や、研究所発信の開発案件に取り組んでいます。材料グループでは、木質由来の材料開発、チップやファイバーを原料とする多彩な木質ボード、耐火性・耐候性を追求した高付加価値の新部材など、多彩な研究開発が行われていますが、私の入社以来の研究テーマは耐火材料。従来のものより優れた性能、安定した品質の耐火材料の研究を進めています。「木」は基本的に燃えるものです。私たちが目指しているのは、火災などで長時間火にさらされ燃えるものの、一定時間内で燃え止まり、温度が下がる耐火材料。それによって、建物が燃え崩れることを防ぐことを目的としています。これは建築基準法で耐火性能に対する技術基準が定まっており、「1時間耐火」「2時間耐火」「3時間耐火」それぞれの時間、火にさらされても荷重支持の構造材に変形や溶融、破壊などの損傷がないことを認められる必要があります。ゴールとするのは、最も優れた性能である「3時間耐火」ですが、現在目指しているのは「2時間耐火」。吸熱する薬品を、木材に注入・浸透させるなど、耐火性能向上の実験を進めています。

小峰 早貴


入社して間もない頃、ある部材の特殊環境下での耐久性検証の依頼を受けたことがあります。特殊環境というのは湿気が強い温浴施設内、部材は構造材の一つである梁でした。その部材は耐火や防水、意匠のための材料で保護されていましたが、水に弱いとされる素材が含まれており、一般的に屋外での使用は不可。お客様は湿度の高い温浴施設で使用した場合の、耐久性を確かめたかったのですが、前例がないため試験方法を考えることからスタートしました。しかし、研究所内に当然温浴施設はなく、それを再現することも困難でした。そこで思いついたのが、自宅の浴室を温浴施設に見立てて試験すること。温浴施設同等の環境を整え、一定時間浴槽に湯をはり、その後湯を抜いて、また湯をはるなど、湿気、換気それぞれの環境を根気よく交互に繰り返して、厳しい試験条件を定めました。その結果、部材が割れて水に弱い素材が露出することが判明。採用は却下されることになりました。自宅の浴室で実験することは異例で、やりすぎかとも思いましたが、自分が納得できるまで追求して取り組んだからこそ、周囲からも評価される仕事ができたのだと感じています。

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W350


研究は基本的に実験の繰り返しです。望む結果が得られなくても、その過程で得た事実自体は有益な情報であり、その一つひとつの知見を蓄積していくところに魅力を感じます。また論理的な思考が求められる仕事だからこそ、気持ちや心の持ち方を大切にしています。単純作業に近い側面がある実験を淡々とこなすのではなく、自分なりの思い入れを持つだけで、新たな発見も新しい発想も生まれてきます。今、住友林業は街を森にかえ環境木化都市の実現を目指す「W350計画」を打ち出しています。その象徴となるのが高さ350m70階建ての木造超高層ビルの建設です。筑波研究所はこの夢を現実のカタチに導く役割を担っていますが、高層ビル(15階建て以上)には「3時間耐火」の性能を持つ耐火材料が必要不可欠であり、それを生み出すのが私のミッションです。一方で研究所を出て市場の声を聞く仕事も経験したいと考えています。良い研究をするためにはお客様の真のニーズや課題を知ることが一番重要だと思います。木造で中大規模建築物を建てる際にどのような課題があるのか。耐火のみならず、より幅広い視野で、木造建築の可能性を探っていきたいと考えています。

小峰 早貴

あなたにとって、本気とは?

妥協せずに、納得できるまで、自分ができる限りのことをやり切ることです。その「本気」がなければ優れた耐火材料は生み出せません。そしてその本気を支えてくれているのが、研究所の風土だと感じています。私のように、若い研究者にも仕事を任せ、自由に研究に取り組めるのは、研究所が培ってきた風土があるから。そして常に人のサポートがあることも、私の本気を支えてくれています。

住友林業の好きなところ
とても個性的で魅力的、面白い人が多いところです。筑波研究所ではグループや研究テーマが違っても、私の研究に興味を持って、声を掛けてくれる人が多い。縦割りではなく横のつながりが強いため、私自身、他部署の人のサポートを受けることも少なくありません。気軽に声を掛けることができるフランクな雰囲気があるのも、好きなところの一つですね。
住友林業に入って良かったと思った瞬間
研究・事業フィールドが広いことです。私は耐火材料の研究を担当していますが、研究所内では「木」に関する様々な研究が進められています。さらに、住友林業全体でみれば、山林経営からバイオマス発電、建材製造、木材建材流通、住宅など、木の川上から川下までをフォローしています。それら多彩な事業の情報が自分の研究テーマとつながることも多々あり、新しい知見を得られることに魅力を感じています。
住友林業のオススメポイント
研究テーマとは異なることでも、自分の好奇心や興味があるものであれば、実験が可能なところです。研究は研究者自身の意思が反映されます。周囲のサポートがありつつも、自分で試験方法を考え検証し、アウトプットを出していくのが筑波研究所の研究スタイル。研究が好きな人、「木」に興味がある人には、筑波研究所は非常に魅力的な職場だと思います。
部署の雰囲気を教えてください。
一言で言えば、とても自由です。材料グループは新しい材料の開発に取り組んでいますが、研究者のテーマはそれぞれ異なります。キャリアも専攻してきた学術分野も多彩ですから、各メンバーが自由に研究を進めています。メンバーとは分野が異なるので、様々な角度で、「木」に関して夢のある会話ができるのが楽しいところ。日々、伸び伸びと自由に、楽しく研究に取り組んでいます。