
ヒアリングの際はなるべく私は話さず、お客さまに話してもらうようにします。
どのような話でも否定することなくいったん受け入れるようにしています。
なぜ家を建てようと思ったのか、なぜこの場所にされたのか、なぜそのように思うのか……。お客さまのお話を聞きながら、「なぜそう思われているのか」まで考えることを大切にしています。
言葉の表面だけでなく、そこに含まれるご家族の様子や理想や夢を感じ取れるまでいろいろなお話をするようにしています。

東京都Hさま邸
土地から一緒に検討させていただきました。候補にあがった土地で何度もプランの提案をしていたので、土地が決まる前にお客さまの好みやお人柄もわかっていました。そのため、土地が決まった後はほとんどお任せいただいて、今回の住まいができあがりました。
信頼してくださったからこそ、ご満足いただける住まいがご提案できたと思っております。

東京都Hさま邸
土地から一緒に検討させていただきました。候補にあがった土地で何度もプランの提案をしていたので、土地が決まる前にお客さまの好みやお人柄もわかっていました。そのため、土地が決まった後はほとんどお任せいただいて、今回の住まいができあがりました。
信頼してくださったからこそ、ご満足いただける住まいがご提案できたと思っております。
階段下には奥さまのコレクションを飾る「舞台」をイメージしたフロアを設けています。一段高さをあげることによって、階段の一段目も兼ねています。
2階に設けた和室。吊押入にして、収納を確保しつつも板の間に小物を飾れるようにしました。
モダンな黒の外観はご主人のお好み。塀のRCスギ板とアプローチ袖壁、建物外壁の3層の重なりを美しく仕上げました。
お客さまが言葉にされない部分を読み取ることが大切だと考えています。
何帖のお部屋が欲しい、など口にされるご要望も大切ですが、乗っておられる車であったり、召されている服装、お持ち物からも考え方や好みがわかります。
奥さまやお子さまと話される様子からもそのご家族を感じることができます。
言葉にされる部分以外にも気を配り、ご家族の生活をイメージするようにしています。
吹き抜けから穏やかな光が差し込むリビング・ダイニング。レッドシダーの天井と床のタイルが落ち着いた空間を演出しています。
壁はご夫婦がお好きな沖縄の琉球石灰岩を使用。素材ならではの美しさを味わえます。ダイニングテーブルはalflexのオーダーメイドです。
各素材の納まりについては入念に検討するようにしています。どこをどう見せたいか、うっすら頭の中にディテールがあるので、まずプランを固めてからどうまとめようかと行ったり来たりします。例えば今回の住まいでいうと、吹き抜けを上がっていく角のところと木の部分をどう納めようか、とか。理想としては、見た人が何も違和感を覚えず、あたりを見回した時に視線が止まらないようにできると、綺麗に納まったのだなという感覚はありますね。
あえて狭めにつくったアプローチ。リビング・ダイニングの空間に入って広さを感じられたり、庭へ向かう視界を新鮮に感じられるよう緻密に計算しました。
緑が生い茂る気持ちよい小道。プライバシーを保ちながら、緑を楽しむことができます。
建物と外構を分けて考えているお客さまも多くいらっしゃいますが、早い段階で一体にご検討いただくようにしています。それぞれの敷地によって、どこから光を採り入れるか、どこからの視線を遮るか、そういったことを検討するときに、建物だけで考えるのではなく植栽で遮ることや庭との関係性なども含めて提案していくことで、本当に暮らしやすい住まいになると思っています。
また、家単体で考えるのではなく、街並みとしても馴染むような外観を提案できるように心がけています。

リビングと一体につなげた広々としたウッドデッキ。大開口の窓から室内へ光と風を取り込みます。

琉球石灰岩を貼った壁が光を反射し、柔らかい光でリビング・ダイニングを満たしています。

設計を終えて
竣工後、久しぶりにお伺いしましたが、住み心地に満足していただけてとてもうれしく思います。吹き抜けからの光やリビングと庭とのつながりなど、豊かなリビング空間をご提案できたと思っております。
「街並みが良くなる、かっこいい(外観の)家をつくってくれてありがとう」と仰っていただけたときは、お客さまにもこの場所にも馴染む家をつくることができたと安心いたしました。
取得資格
一級建築士
これから住まいづくりをする方への
メッセージ
家づくりを楽しんでほしいです。
家づくりは人生の中で大きなイベントです。ご要望やお気持ちが大きいほど不安やストレスも大きいかと思いますが、楽しむ気持ちを忘れないでいただきたいです。
私もお客さまの話に真摯に向き合い、理解し、その方に寄り添う空間をご提案していきたいと思います。