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持続可能な森林経営
基本的な考え方
森林には、木材を生産する供給機能の他、水源かん養、土砂災害の防止、地球温暖化の対策となるCO2吸収・固定、生物多様性の保全、レクリエーションなど多様な公益的機能があります。
住友林業グループは、このような森林の公益的機能を保ちながら木材資源を永続的に利用するために、適正な管理のもと、持続可能な森林経営を国内外で進めています。また、川上の森林経営、川中の⽊材流通・製造、川下の⽊造建築の各事業において、国内外で、FSC森林管理認証、PEFC※1森林管理認証と相互認証できる SGEC※1森林管理認証の取得を推進しています。
国内森林事業において、社有林での木材生産により、収益性を追求するとともに、合法性を担保し、生物多様性や地域固有の文化等にも配慮した持続可能な森林経営を実践し、認証対象森林で100%※森林認証を取得、維持します。
※ 河之北開発への賃貸地及びその周辺の森林を除く
海外森林事業における新規森林取得については、下記の考え方のもと、実行しています。
- 周辺の村落や地域社会と良好な関係が築かれていること
- HCVA※2、HCSA※3、FPIC※4の実施を大前提とし、環境リスクが撲滅可能であり、過去に環境問題が認められない案件であること
- FSC®-FM認証を取得していること(FSC-CW認証、PEFC認証も好ましい)
(FSC-C113957)
※1 SGEC-FM(商標ライセンス番号SGEC/31-21-1057)、PEFC-FM(商標ライセンス番号PEFC/31-21-1057)
※2 High Conservation Value Assessment:希少動植物の生息場所など保護価値の高いエリアを特定するためや保全策を講じるための調査及び評価
※3 High Carbon Stock Assessment:森林の転換利用に際し、森林が固定している炭素量が著しく低下しないよう炭素蓄積量の高いエリアを特定し、開発を規制するための調査及び評価
※4 Free Prior Informed Consent:ある事業が先住民族などの土地・領域・資源などに影響を及ぼすおそれがある場合に、事前に先住民などと事業実施に関する情報共有を行い、合意形成を図ること
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森林管理と木材利用

2022年度森林管理・認証・施業面積


四国社有林

ニュージーランド植林地

パプアニューギニア植林地

インドネシア植林地
住友林業グループにおける森林管理・
保有など面積
2022年12月末時点
国別状況 | 管理面積 (ha) |
認証面積 (ha) |
施業面積 (ha) |
森林認証 制度※1 |
認証番号 | 認証機関 | 社会林業 による延べ 植林面積※3 (ha) |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本 | 47,989 | 47,736 | 27,161 | - | - | - | 0 | ||
住友林業 | 47,989 | 47,736 | 27,161 | SGEC | JAFTA-010 | 日本森林技術協会(JAFTA) | 0 | ||
インドネシア | 171,776 | 124,890 | 32,493 | - | - | - | 9,896 | ||
マヤンカラ・タナマン・インダストリ(MTI) | 104,664 | 74,870 | 10,534 | PHPL※2 | 015.4/EQC-PHPL/IX/2018 | PT Equality Indonesia | 0 | ||
ワナ・スブル・レスタリ(WSL) | 40,750 | 40,750 | 11,451 | PHPL※2 | 10-PHPL-006 | PT Almasentra Sertifikasi | 0 | ||
クブ・ムリア・フォレストリ(KMF) | 9,270 | 9,270 | 5,688 | PHPL※2 | IMS-SPHPL-009 | PT Inti Multima Sertifikasi | 0 | ||
ビナ・オヴィヴィパリ・セメスタ(BIOS) | 9,738 | 0 | 0 | - | - | - | - | ||
クタイ・ティンバー・インドネシア(KTI) | 7,302 | 0 | 4,771 | - | - | - | 7,144 | ||
コペラシ・セルバ・ウサハ・アラス・マンデリ KTI(KAM KTI) | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 1,005※4 | ||
コペラシ・ブロモ・マンディリ KTI(KBM KTI) | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 1,330※5 | ||
リンバ・パーティクル・インドネシア(RPI) | 52 | 0 | 49 | - | - | - | 417 | ||
ベトナム | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 827 | ||
ヴィナ・エコ・ボード(VECO) | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 827 | ||
パプアニューギニア | 31,260 | 19,920 | 11,618 | - | - | - | 0 | ||
オープン・ベイ・ティンバー(OBT) | 31,260 | 12,854 | 11,618 | FSC® | NC-FM/COC-005600 | Preferred by Nature | 0 | ||
7,066 | FSC® | NC-CW/FM-003093 | Prefferd by Nature | ||||||
ニュージーランド | 36,565 | 36,565 | 28,144 | - | - | - | 0 | ||
タスマン・パイン・フォレスト(TPF) | 36,565 | 36,565 | 28,144 | FSC® | SGS-FM/COC-010806 | SGS South Africa (Pty) Ltd | 0 | ||
合計 | 287,590 | 229,111 | 99,416 | - | - | - | 10,723 |
※1 森林認証では、①法律や制度枠組の遵守、②森林生態系・生物多様性の維持・保全、③先住民・地域住民の権利の尊重、④森林の生産力の維持・向上などの項目を客観的な指標に基づき第三者が審査することで持続可能な森林経営が行われていることを認証
※2 PHPL(Pengelolaan Hutan Produksi Lestari)インドネシアの持続可能な生産林管理認証
※3 配布した苗木の実績本数と1ha当たりの植栽本数を用いて植林面積を算出。(1ha当たりの植栽本数は樹種毎に毎年計画される)
※4 【森林認証制度】FSC®【認証番号】SA-FM/COC-002083【認証機関】Soil Association
※5 【森林認証制度】FSC®【認証番号】SA-FM/COC-005493【認証機関】Soil Association
苗木生産・植栽:
持続可能な森林経営の第一歩
持続可能な森林経営の第一歩として、優良苗木の確保を図ることが重要です。安定した優良苗木の生産が森林の適正な整備の推進につながります。住友林業では、いち早くコンテナ苗木生産の近代化に着手。適切に環境管理された施設栽培型の生産施設の運営等を通じて、森林資源の持続性と積極的な資源生産に寄与しています。国内では、2019年度、全国で6ヵ所目となる生産施設を福島県南会津町に開設し、年間 190万本の苗木を生産できる体制を整え、自社社有林のほか、全国の国有林、民有林へ苗木を供給しています。海外では、インドネシアやパプアニューギニアで、植栽する苗木を自社生産しています。また、ニュージーランドを含めたいずれの事業地においても、植栽、育林、伐採、そして再植林を行うことで、持続的な森林経営を行っています。
育林:
適正な管理で森林の公益的機能を保持
住友林業グループは、国内で総面積約4.8万haの社有林を、海外で管理保有面積約24.0万haの植林地を管理しています。これらの森林で植林、下刈り、枝打ち、間伐など、育林のための適正な管理を実施することで森林の公益的機能の維持・向上に努めています。
2022年度末における住友林業グループの国内社有林のカーボンストック※は、1,373万t-CO2(前年度比+12万t-CO2)、海外植林地のカーボンストックは5,264万t-CO2(前年度比 +25万t-CO2)となっています。
※ カーボンストックの計算式
森林1ha 当たりの幹材積×バイオマス拡大係数×(1+地上部に対する地下部の比率)×容積密度×炭素含有率×CO2換算係数
幹材積や拡大係数などのパラメータは、国内森林、WSL、MTIは自社プロットデータに基づいており、OBT、TPFは各国の標準値等を参照している。なお、海外森林の保護林のうち、川、湖、道路等の非森林や蓄積が少ないエリア、WSL、MTIの劣化林等については、炭素固定量をゼロとしている
国内外の森林におけるカーボンストック

伐採・搬出:
計画的な伐採により、木材製品の原材料を供給
住友林業グループが所有または管理する森林では長期的な伐採計画のもと、2022年度は、国内で約6万m3、海外で約97万m3の木を伐採しました。伐採された木は、製材・加工され、住宅や家具など様々な製品として供給されます。そして、例えば住宅の構造材であれば、数十年間使い続けられます。木造建築物や木材製品は、解体されるなど製品として役目を終えた後も、繊維板などの木質建材や製紙原料として再利用することができ、その間は吸収した CO2を炭素として固定し続けます。また、最終的に木質燃料などとして燃やされた場合に放出されるCO2は、木が成長する過程で大気中から吸収したものであり、木のライフサイクルの中では大気中のCO2を増加させません。
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再植林:
次の循環に向けて
育てた木を伐採して使うだけでは、木材製品となる森林資源は減少していきます。住友林業グループは、伐採後に必ず植林することで、持続可能な森林経営を推進しています。
2022年度は国内で184ha、海外で5,818haの植林を実施しました。 新たに植林された木々は、成長する過程で
CO2を吸収し、炭素を固定していきます。
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