名木の取り組み

植林苗や歴史的に貴重な名⽊を増殖する技術として、
接ぎ⽊や組織培養などのクローン増殖技術を開発し、
全国の文化継承に大きく寄与。

住友林業グループは、従来のクローン増殖技術である挿し木・接ぎ木に加え、インドネシアで推進していた「熱帯林再生プロジェクト」で培った組織培養技術を活用し、桜、梅、松など日本各地の名木・貴重木の苗増殖を行っています。
また、神社仏閣や⾃治体の皆様が所有・管理する名⽊や貴重⽊を後世に受け継いでいく取組みをサポートし、樹勢・⽣態調査及びDNAによる品種同定などの結果を基にした保存活⽤計画の⽴案及び後継樹の増殖、樹勢回復なども⾏っています。

名木を核にして周辺環境を整備することにより、
既存施設の価値が向上

神社仏閣にある歴史的名木や、企業のシンボルツリーなどの樹勢回復や後継樹育成を核に、周辺の庭園・公園の造成、木造建築物の修復・建築、所有山林の整備と生態系や歴史的価値に配慮した維持・管理、さらにはイベントやプレスリリースなどを実施し、観光・レクリエーション資源としての価値を高めます。

名木に関するサービス

庭園、建築物、山林に関するサービス

組織培養による苗⽊増殖

組織培養は、植物組織の一部を無菌の試験管の中で培養し、苗を増やすクローン技術のひとつです。
無菌下で作業をするため、病虫害の心配がなく、半永久的に試験管内で保存することが可能です。 小面積で大量の苗が季節によらず生産できるとともに、組織の若返りも期待できます。

名木のDNA分析技術

住友林業は、2011年3⽉に国⽴研究開発法⼈森林総合研究所、国⽴遺伝学研究所、財団法⼈遺伝学普及会と共同で、DNAマーカーを活⽤してサクラの栽培品種を識別する⼿法を確⽴しました。250以上あるといわれているサクラの栽培品種の中で、DNAを⼊⼿できた約200品種についてのDNAデータベースを作成し、確実に桜の栽培品種を識別可能となりました。
このノウハウを松や梅などの苗木増殖にも活用しています。

希少樹木の苗木増殖

※画像をクリックすると、詳細が表示されます。

名木の増殖実績⼀覧

1998年7⽉
世界初フタバガキ科樹⽊の組織培養による増殖に成功
2000年4⽉
世界初シダレザクラ(京都・醍醐寺)の組織培養による増殖に成功
2009年3⽉
⼩⽥原・紹太寺の「⻑興⼭しだれ桜」の組織培養による増殖に成功
2010年2⽉
京都・仁和寺の「御室桜」の組織培養による増殖に成功
2011年4⽉
品川区・清岸寺の「祐天桜」の組織培養による増殖に成功
2012年2⽉
京都・仁和寺の「泣き桜(陽道桜)」の組織培養による増殖に成功
2012年4⽉
鎌倉・安国論寺の「妙法桜」の組織培養による増殖に成功
2013年3⽉
広島⼤学附属⾼等学校と共同 「エバヤマザクラ」の組織培養による増殖に成功
2015年3⽉
世界初鑑賞梅(京都北野天満宮「紅和魂梅」)の組織培養による増殖に成功
2015年4⽉
世界初ソメイヨシノ(⼟浦市天然記念物“真鍋のサクラ”)の組織培養による増殖に成功
2016年4⽉
京都・北野天満宮の「北野桜」の組織培養による増殖に成功
2019年2⽉
福島・南相⾺市天然記念物「泉の⼀葉マツ」の後継樹(実⽣苗)の育成に成功
2019年4⽉
愛知・大口町「五条川桜」組織培養による増殖成功(400本納品)
2020年10月
長浜盆梅の樹齢350~400年の盆梅「不老」「芙蓉峰」「さざれ岩」の組織培養による増殖成功

神社仏閣の造園事例

※画像をクリックすると、詳細が表示されます。

Contribution to society

through our business

名⽊の増殖・利活⽤に関するお問い合わせ先

住友林業株式会社 森林・緑化研究センター

問い合わせ