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労働安全衛生マネジメント
基本的な考え方
住友林業グループは、企業活動における労働安全衛生活動の更なる向上を図るため、2021年8月、「住友林業グループ労働安全衛生方針」を制定しました。方針の実践を通じ、「SAFETY FIRST(セーフティファースト)」という基本的な考えのもと、健全な職場を実現し、安全で健康的な職場環境の維持に努めます。
住友林業グループ全社と、グループの事業に関連するビジネスパートナーには、この方針に沿って企業経営の基盤として労働安全衛生活動に日頃から取り組むことを求めています。
方針には、グループ社員を対象とした安全に関する価値観や行動に関するアンケート、役員・主管者、主要取引先へのインタビューを通じて抽出された、安全意識向上に対するステークホルダーからの期待が反映されています。
また、当社ホームページでこの方針を公開している他、ポスター掲示、社員手帳への掲載など、様々なツールで理解と浸透を図っています。
さらに、住友林業では社員が安全で健康に働くことができる職場環境づくりを目指し、「安全衛生管理規程」を定めています。この規程の中で、規模に関わらず各事業所に総括安全衛生管理者などを設置することを定め、設置状況や衛生委員会の開催状況を毎年確認しています。
住友林業グループ労働安全衛生方針
住友林業グループは、「SAFETY FIRST(セーフティファースト)」という基本的な考えのもと、健全な職場を実現し、安全で健康的な職場環境の維持に努めます。
- 全員参加による安全衛生活動
当社グループの事業に関わる全員が自覚を持って安全衛生活動に取り組みます。 - コンプライアンスの徹底
労働安全衛生関係法令や安全基準等を遵守します。 - リスクの低減と健全な職場の実現
職場に潜むリスクを洗い出し、継続的改善を図ることにより、健全な職場を実現します。 - 先進技術や省人化による安全の実現
人財不足や技術伝承の課題に対して、先進技術の導入や省人化を積極的に推進し、安全な職場を実現します。 - 認め合う文化の醸成
安全衛生活動のプロセスや成果を互いに尊重する文化を醸成し、安全衛生活動へのモチベーションを向上させます。 - 安全衛生教育を通じた人財の育成
全員が安全衛生教育を受け、健全な職場づくりを担う人財の育成に積極的に取り組みます。 - 積極的なコミュニケーションの推進
ステークホルダーを含め、相互の対話を積極的に行うことにより、良好な人間関係を構築し心理的安全性の確保に努めます。
代表取締役 社長 光吉 敏郎
労働安全衛生のマネジメントシステム
推進体制
住友林業グループは、製品及びサービスの品質を継続的に改善すること、労働災害を撲滅させることを目的に、社長直属の組織である「品質・安全マネジメント室」を設置しています。国内外グループ全体への指導・助言や、品質及び労働安全衛生マネジメント体制を整備・強化しています。併せて、グループ全体に関わる重要な労働安全衛生の事案については、ESG推進委員会において審議・報告しています。2022年度は、国内外グループ 70ヵ所の安全管理体制について実態を調査し、ESG推進委員会等で報告しました。
住友林業における安全衛生に関する事項は人事部が管理し、人事部長は事業所に対する安全衛生管理上の指導、援助を行い、安全衛生管理体制の確立を図っています。また、各事業所の責任者を委員長とし、衛生管理者、産業医、労働組合員などをメンバーとする衛生委員会を各事業所に設置し、毎月1回開催した内容を社内WEBサイトに掲示することで情報共有と啓発を図っています。
森林事業、製造事業、環境エネルギー事業、住宅事業などの各事業においては、事業特性を踏まえた安全衛生管理に関する方針やマニュアルを個別に定め、現場での災害の防止や作業員の健康確保を目指しています。
ISO45001マネジメントシステムの導入と強化
住友林業グループでは、労働災害リスクの低減と安全で健康な職場の維持のため、ISO45001労働安全衛生マネジメントシステム(以下、ISO45001)の運用を推進しています。
住友林業グループの中でも、特に労働災害リスクが高い事業を分析し、優先順位を付け、導入を推進しています。
労働安全衛生マネジメントシステムの導入にあたり、導入検討会社へのISO研修会等を支援するとともに、自己適合宣言※による運用を開始してから、外部審査を受ける手法を推奨し、導入難易度を下げる工夫をしています。
ISO45001の自己適合及び外部認証を取得した部署・部門は、定期的に内部監査を実施するなどISO45001の運用を進め、継続的な改善を図っています。
なお、連結子会社のうち労働災害リスクが高い事業を認証取得対象としており、2022年度における対象組織の認証取得割合は
36.0%(売上高ベース)です。
※ ISOに基づくマネジメントシステムを自社で構築、運用、適合していることを宣言すること
グループ各社の労働安全関連認証取得状況
グループ会社 | 国 | 認証の種類 | 取得年月 | 更新年月 |
---|---|---|---|---|
住友林業 資源環境事業部門 | 日本 | ISO45001:2018 | 2021年8月 | - |
住友林業建築技術専門校 | 日本 | ISO45001:2018 | 2022年9月 | - |
住友林業クレスト | 日本 | ISO45001:2018 | 2013年2月 | 2022年2月 |
リンバ・パーティクル・インドネシア(RPI) | インドネシア | ISO45001:2018 | 2019年3月 | 2021年7月 |
クタイ・ティンバー・インドネシア(KTI) | インドネシア | ISO45001:2018 | 2020年1月 | 2022年11月 |
ネルソン・パイン・インダストリーズ(NPIL) | ニュージーランド | ISO45001:2018 | 2019年10月 | 2022年7月 |
労働災害の迅速な把握と対応
住友林業グループでは、会社の経営に重大な影響を及ぼすおそれのある緊急事態が発生した際、通常の報告ラインに加え、本社リスク管理部門を通じて経営層に情報を迅速かつ的確に伝達する「2時間ルール」を運用しています。これにより、迅速かつ最善の経営判断、初動対応を講じ、損失の回避や抑制を図っている他、報告事例を集約・蓄積し、再発防止や業務改善に役立てています。
また、広報部門と情報を共有し、重大な事態をステークホルダーに適時適切に開示する体制を整備しています。
重大な労働災害については、毎月の執行役員会でのリスク顕在化事例報告のほか、四半期毎に実施されるESG推進委員会やリスク管理委員会において、事例報告し、管理しています。
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社内浸透・教育
「労働安全衛生方針」制定に伴い、グループ社員のより深い認識と理解を促進するため、住友林業の各職場及び国内外のグループ会社の各事業所・工場等にポスターを配布しました。社長自らの労働安全衛生と品質に対する住友林業グループ全体に係る想いを表現した標語ポスターです。 「SAFETY FIRST(セーフティファースト)」は「安全第一」を意味し、グループの全事業、全職種に当てはまる標語になっています。社員の目に留まりやすい場所に方針ポスターを掲示することに加え、「住友林業グループ労働安全衛生方針」を社員手帳や社内WEBサイトなどを用いることで全社員へ継続的に浸透を図っています。

住友林業グループ 「SAFETY FIRST(セーフティファースト)、ZERO DEFECTS(ゼロディフェクト)」 標語ポスター
労働安全衛生表彰
住友林業グループは、2022年4月に実施した「2021年12月期 住友林業グループ業績表彰式」において、「労働安全衛生表彰」を新設しました。「SAFETY FIRST」の考えのもと、職場の安全意識の高揚と安全活動を推進し労働災害の撲滅に成果を挙げた本社・各本部それぞれの上位1店部を表彰。2021年度は3社・1校を表彰しました。
労働安全衛生表彰の目的
- 全員参加による労働安全衛生活動(特に労働災害ゼロ)の意識付け
- 認め合う文化の醸成
- 社員及び各店所・各グループ会社のモチベーションアップ
労働安全衛生表彰※
本部 | 受賞会社・校 | 受賞理由 |
---|---|---|
資源環境事業本部 | 八戸バイオマス発電 | 安全活動を推進し、3期を超えて連続労働災害ゼロを達成した |
木材建材事業本部 | 住友林業クレスト | 2021年12月期において、創立以来初の労働災害ゼロを達成。2013年のOHSAS(現ISO45001)導入後、安全活動を継続する中で労災件数の削減が成果として上がってきた |
生活サービス本部 | スミリンフィルケア エスペランサ登戸 | 過去3期、労働災害ゼロを達成。労働災害防止に向けた具体的取り組みを日常的に実践したことが成果となった |
本社 | 住友林業建築技術専門校 | 過去3期、教職員・生徒共に重大労働災害ゼロを達成。ISO45001労働安全衛生マネジメントシステムを導入して安全文化の浸透を推進している |
※ 2021年度の実績に基づき表彰
人財育成
住友林業グループは、グループ社員を含めた内部監査員研修を実施し、人財の育成にも努めています。2021年度から品質・安全マネジメント室が主催するISO45001内部監査員養成講習会を開始し、2022年度は、50名(内部監査員資格コース36名、規格解説コース14名)が修了しました。また、社内WEBサイトを通じeラーニングに「労働安全衛生・品質」講座を設置。住友林業グループ労働安全衛生方針の理解浸透を図るコンテンツと、リスクマネジメントの基礎の2講座を新たに開講し、安全衛生教育を推進しています。また、品質・安全マネジメント室は、労働安全衛生に関するDVD教材の貸し出しを実施し、グループ会社も含め、社員教育や安全大会等で活用しています。今後もグループ全体への指導・助言を行うことにより、安全体制の強化を進めていきます。
住友林業グループのISO45001内部監査員 資格取得者数※
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|
8名 | 44名 | 39名 |
※ 外部講習での資格取得者を含む
2022年度 主な労働安全衛生に関する教育(全社教育)
名称 | 形態 | 目的 | 対象 | 受講者数(名) |
---|---|---|---|---|
組織運営に役立つISOって何? 【2021年8月開講】 |
eラーニング | ISOマネジメントシステムの基礎を理解し、組織の課題・悩みを解消するための仕組みづくりを進める活動に結び付ける | 住友林業 グループ会社(一部除く) |
2,349※ |
ISO45001マネジメントシステム 【2021年11月開講】 |
eラーニング | ISO45001マネジメントシステムの基礎から一歩進み組織の課題・悩みを解消するための仕組みづくりを進める活動に結び付ける | 住友林業 グループ会社(一部除く) |
2,315※ |
住友林業グループのSAFETY FIRSTとは? もっと知ろう、私たちの安全方針! 【2022年7月開講】 |
eラーニング | 「住友林業グループ労働安全衛生方針」の理解を深め、全員が一丸となって安全衛生活動を推進すること | 住友林業 グループ会社(一部除く) |
116※ |
知っているようで、知らない!? リスクアセスメント Part.1 基礎から学ぼう、重点ポイント! 【2022年12月開講】 |
eラーニング | 安全とは何か、リスクとは何か、危険源とは何かという概念を学び、リスクアセスメントを理解する | 住友林業 グループ会社(一部除く) |
28※ |
ISO45001マネジメントシステム 内部監査員養成講習会 |
集合研修 | ISO45001の要求事項(概要)と内部監査技法のポイントについて演習を交えて習得し、内部監査スキルの向上を目指す | 住友林業 グループ会社 |
50 |
ISO45001マネジメントシステム 概要研修 |
集合研修 オンライン研修 |
海外グループ会社へ渡航する前に、現場の労働安全衛生管理に関する知識を身に付ける | 海外グループ会社への渡航者 | 25※ |
※ 2022年12月末時点の累計
労働災害に関する目標と実績
住友林業グループ中期経営計画サステナビリティ編において、2024年度までの重点目標を「労働災害件数ゼロ」と定めて取り組みを推進しています。住友林業グループでは、この重点目標の達成を目指し、各本部においてもサステナビリティにおける重点施策を定め、その達成状況を年度ごとに確認しています。
また、労働安全衛生について、業界標準に対する住友林業グループのパフォーマンスに関しては、同業種の度数率を参考にし、労働災害減少に努めています。
労働災害の発生状況(単体)※1 ※2
2019 年度 | 2020 年度 | 2021 年度 | 2022 年度 | |
---|---|---|---|---|
労働災害件数(件)※3 | 1 | 1 | 2 | 5 |
休業災害度数率※4 | 0.2 | 0.29 | 0.19 | 0.42 |
職業性疾病度数率 | 0 | 0.29 | 0 | 0 |
※1 2020年度以降の集計期間は各年1月〜12月、2019年度の集計期間は4月から翌年3月
※2 死亡にいたる労働災害は2020年度に1件
※3 労働者災害補償保険法における休業補償給付対象件数を開示(休業補償給付申請中の件数を含む)
※4 休業災害度数=休業1日以上の労働災害による死傷者数÷延実労働時間数x1,000,000
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