Designers File

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建築士 高尾 康之
architectYASUYUKITAKAO建築士 高尾 康之
YASUYUKI TAKAOYASUYUKI TAKAOYASUYUKI TAKAO
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自然との一体感がある家を

住まいは自然との調和の中にあるべきだと考えます。そして自然の美しさと豊かさを感じさせてくれるのが庭という存在です。敷地内の庭が小さくとも豊かな空間はつくれます。また隣の公園の緑、道路の街路樹、遠くに望む山々を取り込み、周囲環境を活かすことで自然と一体となった家づくりを実現できます。外とのつながりがある家は明るく開放的で、季節や時の流れの変化を感じることができます。ご家族にとってのいろいろな居場所をつくりながら、街並みもよくなるような住まいづくりをしたいと思っています。

建築士 高尾 康之
最近の設計事例より
兵庫県Yさま邸

自然がお好きなYさまご夫婦。山や川などの自然が近くにある土地を探されました。周囲は落ち着いた環境で古くからある住宅地。敷地の東側には公園が広がっており、プライバシーの確保と開放感のバランスを意識して設計しました。タイルを家の中で使ったりブランコを室内に入れたり玄関にあえて植栽を地植えするなど、外と内を曖昧にし広がりのある空間となるように設計しています。

最近の設計事例より
兵庫県Yさま邸

自然がお好きなYさまご夫婦。山や川などの自然が近くにある土地を探されました。周囲は落ち着いた環境で古くからある住宅地。敷地の東側には公園が広がっており、プライバシーの確保と開放感のバランスを意識して設計しました。タイルを家の中で使ったりブランコを室内に入れたり玄関にあえて植栽を地植えするなど、外と内を曖昧にし広がりのある空間となるように設計しています。

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外と内がつながる大開口のリビングは、床を200mm下げたことで天井がより高く感じられます。チークの床や天井と緑が調和します。

テレビを設置した壁にはキッチンと同じタイルを採用。両サイドの窓からは南の庭が眺められます。

ダイニングからつながる南の庭は、もうひとつのダイニングの場。ブルーベリーやフェイジョアなど食べられる植栽を植えています。

家と庭は一体に設計をする

家庭という言葉が「家」と「庭」で成り立っているように、内と外が一体となった家づくりが理想だと思っています。敷地の大きさによっては庭らしい庭をとれない場合もありますが、坪庭でもいいですし周囲の借景を取り込むこともできます。家だけをポツンと建てるのではなく、土地の環境と調和させながら設計を心がけています。眺める庭、体験する庭、食を楽しむ庭など、その日の天候や気分によって心地よく感じる居場所をつくることを意識しています。緑を近くに感じるような、外とのつながりのある暮らしを提案していきたいと思います。

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玄関から臨む北側の庭にはモミジや苔などを植樹。室内側にも砂利や緑が配され、外と内をつなげて広がりを感じさせる空間です。

玄関はあえてダウンライトを設けず、2つのスタンドライトのみにすることで坪庭を主役に。

浴槽に浸かりながら北側の庭を眺められ、露天風呂の感覚を楽しめるバスルーム。

開口部は細部に配慮する

庭と一体で考えるときに、開口部をどうつくるかが重要になります。住友林業は窓を大きく取れる構法だからこそ、庭と面するところや眺望のよいところにはしっかりと開口部を取れます。ただ防犯や温熱環境の問題もありますので、細心の注意が必要です。開口部は南側に取ればよいというものでもありません。北側に心地よい景色が広がっていれば、窓はそちらに面していたほうがよい。窓の大きさや高さは周囲環境によって決まるものです。何より光が美しくあってほしいと思いますので、その家に最適な窓を設計するよう心がけています。

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見せる収納棚とつながった、L字にカウンターを設けたワークスペース。デスクからは公園の木々や雄大な山々の眺望が広がります。

ダイニング・キッチンはグレーを基調としています。カップボードはキッチン用品に加え、生活用品やごみ箱まで隠す収納です。食品庫代わりにもなります。

十分な収納で豊かな暮らしを

家づくりにおいて収納は十分に用意をしたいと考えています。豊かな生活をするためには、身の周りにさまざまな物が必要です。適切に収納できることが、きれいな暮らしにつながります。使いたいものがすぐに使え、見せたくないものは見せない。収納に機能美があることが、質の高い暮らしのベースとなります。掃除道具、衣服、保存食品など日常的な物の置き場を具体的に話しながら、見せる収納と隠す収納のメリハリを考慮します。またどのような家具や趣味をお持ちなのか、家事の動線なども伺います。造り付けの家具を中心に設計することで、空間を無駄なく使え生活感が出づらい空間づくりができます。

建築士 高尾 康之
建築士 高尾 康之

設計を終えて

住まわれてから四季の一巡を経験されたYさま。庭の紅葉や植えている木の実をお子さまと収穫されたり、いろいろな野鳥が遊びに来たりと自然に囲まれた暮らしを楽しまれているようです。この土地ならではの庭と一体の暮らしを提案できたことが、よかったと感じています。

取得資格

一級建築士

これから住まいづくりをする方への
メッセージ

どのような暮らしをしたいか、些細なことでも構いませんので、ぜひ担当者にシェアをしていただきたいと思います。注文住宅だからこそ、お客さまも真剣になるあまりに悩み迷うこともあると思います。そうした過程も含めてたくさんの思い出ができますので、家づくりを楽しんでいただきたいと思います。住まいの正解は人によって違うはずです。お客さまにとって、たった一つだけの愛着のある家になるよう一緒にコンセプトを考えていきたいと思います。

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