「木」と共に地球環境対策に貢献する
進行する気候変動、そして世界各地で頻発する自然災害。
私たちは今、レジリエンスとサステナビリティがかつてなく求められる時代に生きています。
このような時代において、再生可能な資源である「木」を活かし、人々の生活に関するあらゆるサービスを通じて、持続可能で豊かな社会を実現することを経営理念に謳っている当社グループには、かつてない重みをもってその使命が問われていると感じています。
2024年には国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)が開催されました。最終的には、温暖化対策で先進国から開発途上国向けに拠出する「気候資金」についての合意が形成されましたが、開発途上国と先進国との意見の隔たりは大きく、今後に向けた課題が浮き彫りになりました。
一方、米国では2025年にトランプ大統領が就任し、「パリ協定」からの再離脱を表明しました。今後、世界各国の気候変動対策に向けた取り組みの足並みが乱れ、国際協調機運の低下による環境政策の後退が懸念されています。
そのような中、当社は2025年から2027年までの3年間を対象とする中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase 2」をスタートさせました。2030年をゴールとする「長期ビジョン」実現に向けた、新たな中期経営計画です。当社グループは、「ウッドサイクル」と呼ぶ「木」を軸にしたバリューチェーンをグローバルに展開しており、事業を通して社会の脱炭素化に貢献できるよう取り組んでいます。地球環境対策に向けた世界の方向性が不透明な今こそ、私たちの役割は重要性を増していると感じています。
当社の取締役会では、社外取締役および執行役を兼ねる社内取締役それぞれの多様な知見を背景に、非常に活発な議論が交わされています。社会における当社グループの役割がより重要性を増す中、世の中の期待にしっかりと応えられるよう、私も取締役会議長として、その役割を果たしていきたいと思います。
先人たちが築き上げた330年にわたる歴史を礎に、次の100年への歩みを社員一人ひとりと共に刻んでまいります。ステークホルダーの皆様には、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。