ニュースリリース(2019年)

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2019年02月21日

福島県南相馬市
住友林業株式会社

~東日本大震災を乗り越えた天然記念物~
福島県「泉の一葉(いちよう)マツ」 後継樹が里帰り

 福島県南相馬市(市長:門馬和夫)と住友林業株式会社(社長:市川晃、本社:東京都千代田区)は2019年2月21日、「泉の一葉マツ」の後継樹の植樹式を行いました。松ぼっくりから採取した種子の発芽に成功した住友林業筑波研究所から故郷への里帰りとなります。

 「泉の一葉マツ」は福島県指定の天然記念物で推定樹齢400年と言われ長年地元で愛されてきましたが、東日本大震災以後、松くい虫被害※1によって樹勢が大きく衰えていました。南相馬市が後継樹育成の可能性を模索する中、「奇跡の一本松」※2で増殖成功の実績があった住友林業に協力依頼があり、2013年より後継樹の育成に着手。松ぼっくりの内部にわずかに残った種子を採取することに成功し、2015年3月には発芽することができました。2018年末には成長した苗に「泉の一葉マツ」の特徴である一葉の出現が観察されたことから、後継樹を里帰りさせることとなりました。

 親木である「泉の一葉マツ」から生まれた2本の苗木が、東日本大震災から力強く復興していく南相馬市とともに大きく育つことを祈っております。

 

泉の一葉マツ

 クロマツの針葉は通常2本で1対となっていますが、このマツには1本だけのものが交じっており学術的にも希少なことから、福島県の天然記念物に指定(1955年12月)。かつて武蔵坊弁慶がこの地で長者屋敷を焼き払った際、燃え盛る屋敷の様子をこのマツに腰かけて眺めていたという伝説があり、「弁慶の腰かけマツ」「弁慶松」の別名でも呼ばれています。

 

住友林業の今後の取り組み

 今回、松くい虫の被害を受けたマツから採取した種子が松くい虫に感染していないことが確認出来たことから、今後は同様の被害があるマツの苗木育成も積極的に受託していく予定です。またクローン増殖成功の際、住友林業筑波研究所は「DNA鑑定書」を発行していますが、種子から増殖した苗木についても名木の血を受け継いでいる証として証明書を発行できるよう、取り組んでいきます。

 住友林業では全国の名木・貴重木の後継樹育成に関するご相談をお受けしています。詳しくは担当部署である「森林・緑化研究センター」(WEBサイト http://sfc.jp/flrc/)までお問い合わせ下さい。

※1 松くい虫被害とは、マツノザイセンチュウが松の体内に入り水分の通導を阻害し、松を枯らしてしまうこと。

※2 東日本大震災の津波に耐えた岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」。住友林業筑波研究所が震災直後から苗の育成に取り組み、10本の苗が育った。

 

≪参考資料≫

育成の流れ

①採集した松ぼっくり

②松ぼっくりを分解

③集められた種子

④播種1年後の様子(2015年1月)(2014年3月に播種)

⑤2年後の様子(2016年2月)

⑥3年後の様子(2017年4月)

⑦4年10か月後の様子(2018年12月)

以上

リリースに関するお問い合わせ

住友林業株式会社 

コーポレート・コミュニケーション部 真鍋・大西

TEL:03-3214-2270

南相馬市教育委員会

文化財課 川田

TEL:0244-24-5284

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