ニュースリリース
(2019年)

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2019年11月27日

新入社員研修にVRを活用
~仮想体験で早期習得とレベルアップの均質化めざす~

 住友林業株式会社(社長:市川晃、本社:東京都千代田区)は住宅の若手設計・生産(工事)担当者を対象に、VR(バーチャルリアリティー)を活用した研修を導入します。グリー株式会社(代表取締役会長兼社長:田中良和、本社:東京都港区)と開発したVRを活用し、実際の建築現場で受講しているような体感を通じて業務プロセスの理解を深めます。今年度はトライアルで導入し、2020年4月以降の新入社員研修より住宅営業職を含めた住宅・建築事業本部の若手社員を対象に本格的に運用を開始します。

 

■研修概要

 従来の設計・工事業務研修は実際の建築現場へ出向く実地研修を中心としていました。現場での実地研修に加えVR動画を活用することで、受講生一人ひとりがさまざまな仮想体験をすることで建築に必要な知識を素早く習得できます。

 

<主な研修事例>

①   建築計画研修 - 建築計画の基本スキルを習得  

建築計画をたてる上での敷地解析(建築する敷地の特徴の把握から、建築現場の周辺環境、近隣状況を読み取る作業)の手法をVRで学ぶ。

②   仮設計画研修 - 仮設計画の知識習得  

仮設工事の一連の流れをVR動画で体感し、仮設工事の基本知識やスケール感を習得する。同時に安全管理への理解も深める。

③   安全管理研修 - 安全管理の知識習得  

建築作業中の現場(VR動画)から自発的に危険箇所を抽出し、その危険箇所から想定される災害内容を疑似体感する。安全基準の知識を習得し労働災害への理解を深める。

④   建築施工現場研修 - 建築施工の知識習得 

  住宅建築の施工プロセスを体感して基本的な木造建築の施工手順を理解する。これにより当社のオリジナル構法の訴求ポイントを把握する。

 

研修実施状況

 

■VR動画導入のねらい

①   受講生の理解の促進

これまでの現場での一方通行の講義に比べ受講生が主体的にカリキュラムを進めることが可能になるので、2D動画を活用した研修以上に理解度を向上できる。また従前の現場研修では訪問時の断片的な現場状況の理解でとどまっていたが、建築工事の全体的なプロセスをVR動画で学べば実地研修以上の効果が見込める。

②   受講生の理解の均質化

研修会場内の受講生に対するVR動画の一斉再生等を実施でき、受講生の理解の均一化を図る。

③   効率的な研修プログラムによる働き方改革への対応

従前の建築現場へ出向く研修と比べ移動時間を大幅に短縮でき、現場業務の働き方改革へ繋げる。

④   研修の充実度向上

研修時間の短縮と現場OJTのバランスとを調整し、研修の質を向上できる。

 

■今後の展開

①  教育の水平展開

2020年4月以降の新入社員研修より本格的にVR動画を活用した研修プログラムを導入し、住友林業グループ全体に水平展開する。

②   オンライン研修の強化

昨今急速に整備されているITインフラや各デバイスを積極的に活用し、VRコンテンツの配信等場所を問わない研修を実現する。受講生が移動を伴わず学べる教育環境を整備する。

③   ITを積極的に利活用した教育環境の整備 

将来的にはAR技術(例:CGなどで作った仮想現実を建築現場で反映させた現実世界)を活かした教育ツールの活用など、今後もITを積極的に利活用して教育環境を整備し社員の成長を後押しする。

以上

《本件に関するお問い合わせ先

住友林業株式会社 

コーポレート・コミュニケーション部 真鍋・河村

TEL:03-3214-2271