ニュースリリース
(2022年)

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2022年10月04日

住友林業株式会社

豪子会社、注文住宅に太陽光パネル標準搭載
~豪大手ビルダー初、光熱費・CO2排出量大幅削減~

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都 千代田区)の豪子会社、Henley Properties Group(以下Henleyグループ)は豪大手ビルダーで初めてすべての戸建注文住宅に太陽光パネルを標準搭載しました。太陽光発電により創出したエネルギーで日常生活の消費エネルギーを賄う住宅で、豪州でのZEHを推進します。さらにオール電化を標準仕様とし、太陽光発電との組み合わせで光熱費を最大75%節約。これらの取り組みにより、スコープ31に該当する「暮らすときのCO2排出量」を最大100%削減できます。Henleyグループの取り組みを皮切りに豪州でも太陽光パネルの搭載を推進し、社会の脱炭素化に貢献します。


  Henleyグループは戸建住宅やタウンハウス(連棟式住宅)の建築・分譲販売を行う会社です。太陽光パネルの標準搭載やオール電化の標準仕様はHenleyグループが戸建注文住宅事業を展開するビクトリア州で6月、クイーンズランド州で8月に開始しました。電気暖房機器、エアコン、IH調理器具、温水器を標準装備し、選択する商品やオプション次第ではこれらの使用電力に比べ、太陽光発電で創出するエネルギーが同等もしくは上回りZEHとなります。商品はお客様のご予算に応じた最適なプランを選択できる「Essence」、「Collection」、「Reserve」の3種類を用意。太陽光パネルは4.686.24kWを標準とし、多様なご要望に応えられるオプションを揃えました。


 住友林業は豪州で東海岸エリアのHenleyグループとWisdom Properties Group、西海岸エリアのScott Park Group3社体制で住宅事業を展開しており、年間の戸建住宅着工数は豪州第32に相当します。Henleyグループは1989年の設立以来、累計供給戸数約5万戸を誇る全豪ビルダーのリーディングカンパニーとして業界を牽引しています。省エネ性能向上にも積極的で、2005年には他社に先駆けて省エネ性能基準のホーム・エナジー・レイティング(NatHERS35スターを標準化。現在は6スターを標準仕様とし、豪州住宅業界の省エネ性能向上を牽引してきました。気密性も市場平均の約3倍に高め、冷暖房に必要なエネルギーを平均的な住宅から約25%抑制しました4。豪州住宅産業協会が各州で最も優れたビルダーに授与するProfessional Major Builder賞で2度の全豪No.1を受賞しています。


 豪政府は「2050年までに温室効果ガス(GHG)排出量実質ゼロ」の達成を掲げており、NCC(豪州建築法)を現行の2019年版から2022年版(10月公布予定、202310月施行予定)に改定する見通しです。これまで以上に低環境負荷・省エネルギーが重視され、住宅消費エネルギー総量を評価する"Whole of Home Performance Ratings"基準5が採用される予定です。同基準では太陽光パネル搭載による発電エネルギーを消費エネルギー総量からオフセットできます。オール電化を標準とした環境配慮型住宅により暮らすときのCO2排出量を削減するほか、施工の合理化を進め、建設にかかる原材料調達から加工、輸送、建設、改修、廃棄までのCO2排出量(建てるときのCO2排出量)の削減・工期短縮にも取り組んでいきます。


 全世界のCO2排出量に占める建設部門の割合は約376で、そのうち約30%が建てるときのCO2排出量、残り約70%が暮らすときのCO2排出量です。住友林業グループは保有・管理する森林のCO2吸収によりすでにスコープ12のカーボンネガティブを達成しています。今後もCO2排出量を見える化するソフトウェア「One Click LCA7」を活用した脱炭素設計の推進等により、建てるときのCO2排出量のさらなる削減を進めます。スコープ3に該当する暮らすときのCO2排出量は豪州をはじめとした国内外で、太陽光パネル搭載の推進やZEHZEBなどの環境配慮型住宅の推進を通じて削減します。


 住友林業グループは国内外で森林経営から木材建材の調達・製造、木造建築、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業を展開しています。木を伐採・加工、利用、再利用、植林という住友林業の「ウッドサイクル」を回すことで森林のCO2吸収量を増やし、木材の活用で炭素を長く固定し続けます。今後も世界の脱炭素シフトへのパートナーとして持続可能な社会の実現に貢献していきます。


  • ※1. 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出をスコープ1、他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出をスコープ2Scope1Scope2以外の間接排出をスコープ3と呼ぶ。販売・購入した製品の使用に伴う温室効果ガス排出もスコープ3に含まれ、事業者自ら排出した温室効果ガスだけでなくサプライチェーン全体での温室効果ガスが求められている。
  • ※2. 住友林業グループ3社の合計値。豪州住宅産業協会(Housing Industry Association)発表のビルダー別着工ランキングに基づく当社調査。
  • ※3. 豪州の住宅断熱性能を評価する指標。評価項目は断熱材や窓、建物の種類や大きさ、住宅の向き、立地する気候帯など。20229月現在、6スター相当の取得が義務付けられており、202310月には7スターが義務化される予定。
  • ※4. 2019年の外部機関による検査に基づく。
  • ※5. 評価項目は冷暖房、温水、照明、調理器具(オーブン・電化製品の使用を含む)、プールでの消費エネルギーなど。太陽光発電など敷地内で発電した再生可能エネルギーのオフセットが可能。住宅全体の消費エネルギーを規定値未満にする必要がある。
  • ※6. 出典:global alliance for building and construction2021
  • ※7. 住友林業が日本単独代理店契約を締結したソフトウェア。建設にかかる原材料調達から加工、輸送、建設、改修、廃棄時のCO2排出量(建てるときのCO2排出量)を精緻に算定できる。関連リリース:https://sfc.jp/information/news/2022/2022-08-08.html

  • <参考資料>


    Henleyグループ概要

    (1)商号

    Henley Arch Pty Ltd

    (2)代表者

    Antony Blackshaw (Chief Executive Officer)

    (3)本社所在地

    豪州ビクトリア州マウントウェーバリー

    (4)設立

    1989年

    (5)事業内容

    豪州4州にて注文・分譲住宅事業を展開

    (6)従業員数

    567人(2021年末時点)



    ■住友林業グループの豪州進出地域


    以上

    ≪お問い合わせ先≫

    住友林業株式会社

    コーポレート・コミュニケーション部 河村・川上・福永

    TEL:03-3214-2270