事業継続マネジメント体制

住友林業では、自然災害や新型インフルエンザなど企業の努力では発生の防止が極めて困難で、かつ本社機能へ重大な影響を及ぼしかねない事業中断リスクに対応するため、「リスク管理委員会」の下部組織として、総務部長が委員長を務め、グループ会社を含むリスク管理担当者で構成される「BCM小委員会」を設置し、事業継続マネジメント体制(BCM体制)の強化及び事業継続計画(BCP)に基づいた活動を推進しています。各社は、相互の事業にとって重要なサプライチェーンであるため、グループ全体のレジリエンス(復元力)を高め、事業継続性を向上させることを念頭に課題に取り組んでいます。

2020年度は、「BCM小委員会」を2回開催し、BCMの基本的な考え方を整理する機会を設け、各部各社の自律的かつ積極的な対応推進を促すとともに、新型コロナウイルス禍を経て、当社が取り組んだ自衛消防隊組織の見直しなどの情報提供を行いました。

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社員の安全確保・社内業務の継続

リスク対応携行カード、安否確認・情報連絡体制

住友林業グループでは、常時携行が可能な「リスク対応携行カード」を国内のグループ全社員に配布し、巨大地震などが発生した際の行動基準ならびに組織責任者の報告ルールの周知を行っています。また、通信回線の混雑・発信規制が拡大する前に、多くの安否確認情報を得られるよう、組織内の緊急連絡網に加え、気象情報と連携して起動する安否確認システムを国内のグループ各社に導入し、複数ルートによる安否確認体制を整備しています。さらに、毎年、国内のグループ各社で安否確認訓練を実施しており、2020年度の訓練には、総勢14,860名が参加しました。

また、災害発生直後及び復旧までの間、事業継続で不可欠となる情報連絡ツールとして、2016年10月から危機管理ポータルサイトを運用しています。同サイトからは、音声通信・交通インフラが使用不能な状況においても、当社グループ全社員がインターネット利用環境下にあれば、会社からの通知や防災情報を確認することができます。事業本部、各拠点、関係会社の責任を担うメンバーなどがポータルサイト上のSNS機能を通じ情報共有も行うことができ、安否確認と合わせて情報連絡訓練も定期的に行っています。

リスク対応携行カード

リスク対応携行カード

防災・減災対策

住友林業グループは、巨大地震の発生による帰宅困難者の事務所滞在及び長距離の徒歩帰宅に備え、職場ごとに最低限配備すべき共通の標準防災備蓄品を定め、グループの全拠点に配備しています。特に、大量の帰宅困難者が発生すると想定されている大都市圏(首都圏・大阪市・名古屋市)の拠点では、3日間の職場滞在を想定した備蓄を行っています。

また、新たなオフィスなどの選定時には、コストや利便性だけでなく、防災・減災の観点から、本社防災責任者が関与するとともに、事務機器の転倒防止やキャスターつき複合機の移動防止対策など、オフィス内の防災・減災対策に取り組んでいます。

さらに、データ保全の観点から、データセンターとは物理的に離れた場所でデータのバックアップを取得するなどの対策を講じています。

BCP模擬訓練

大規模地震発生直後の混乱を乗り切り、事業継続活動に早期に移行するためには、組織責任者の初動対応と状況に応じた臨機の判断が極めて重要となります。そのため、住友林業グループでは、2011年度より国内のグループ各社の組織責任者を対象に、「大規模地震対応模擬訓練」を継続的に実施しています。この訓練では、過酷な想定シナリオを題材に、即時の判断を繰り返すことによって、震災発生時の危機を疑似体験し、課題に対する気づきを得ることを目指しています。また、同訓練時には、近接エリアのグループ各社の責任者が一堂に会するため、リスク認識を共有し、緊急時の連携強化も図っています。さらに、社員が本社への出社が困難な状況で、あらかじめ指定した代替拠点や社員寮、自宅などの遠隔でも、高度なセキュリティを確保しつつ、社員の給与や取引先への支払いをはじめとする重要業務を遂行できる体制を整備し、毎年、バックアップオフィス稼働確認訓練を実施しています(2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため集合形式での研修実施を見送りました)。

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サプライチェーンにおける事業継続強化の取り組み

住宅・建築事業においては、大災害によるサプライチェーンの寸断に備え、部材メーカーや工務店などの取引業者と施工物件の仕様や工程、現場の進捗状況などの情報を共有し、先行的な原材料の調達や製造を可能にすることで、事業中断リスクの低減に取り組んでいます。しかしながら、2020年に世界中に拡大した新型コロナウイルス感染症により、部材調達や施工物件の遅延の事態などに至りました。

こうした事態に鑑み、サプライヤーにおいて地震等の天災や火災等の事故が発生した場合に、サプライヤーから当社へ災害状況を報告する方法と履歴管理についてのシステム化を検討しています。また、そうした不測の事態に備える意味でも同一部材の原則2社以上購買体制(同一部材の生産拠点の2ヵ所以上を含む)の構築にも取り組んでいます。

なお、新型コロナウイルス感染症による調達部材の遅延の対策については、短期的な備えとして遅延の発生した資材の各サプライヤーでの在庫の積み増し、中長期的には、単一国から他国にも生産拠点を設置する等、生産拠点の分散化によるリスク低減を図るべく、サプライヤーと協議していく予定です。

建材資材などの調達先については、取引継続の判断のために毎年実施しているサプライヤー評価に、被災時の代替供給ルートの確保体制など、事業継続性の項目を加えて審査しています。これらにより、今後も事業中断リスクのさらなる低減に取り組んでいきます。

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お客様へのサービスの維持

東京・沖縄にコールセンターを設置し、24時間アフターサービスを受け付けしています。

また、災害で一方のセンターが被災した場合、もう一方のセンターが機能をバックアップするしくみを構築しています。災害対策システムにより各拠点の情報を一元管理することで、全国のオーナーの被災状況を共有し、災害や補修などの依頼に迅速に対応できるように取り組んでいます。

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企業・IR・CSR情報