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上質な部材をつくり出すためには、木材ごとの特性に合わせたその魅力を最も引き出す加工が不可欠。だからこそ、PRIME WOODでは加工や仕上げの方法も部材や製品ごとに設定。例えば、床材だけでも60もの製造レシピを用意し、心地よさや美しさに徹底的に向き合っています。
製材所を世界中から探して比較検討する際に重視するのは、丁寧な乾燥工程が組まれているかということ。木にとって乾燥工程は非常に重要で、ここに時間をかけることで製品になった際に木に負荷がかかりにくくなり、割れにくくなります。逆に、木が水を含みすぎていると、変色したり、割れたりしてしまいます。住友林業の調達先のひとつである製材所では、伐採後に木をカットして、日数をかけて自然乾燥させた後、さらに高温の釜に入れて含水率を下げることで、質のよい木材がつくられています。
住友林業の家は、高気密・高断熱のため、夏も冬も薄着や裸足で過ごすことができ、結果的に床などの木に触れる時間が増加。PRIME WOODでは、美しさはもちろん、肌触りや心地よい素材感も重要だと考え、細部まで徹底的にこだわってさまざまな加工を行なっています。
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油分を浸透させて木を保護するオイル仕上げ。自然系塗料を染み込ませることで、木の表面に塗膜をつくらず、光の反射を抑え、自然な風合いが楽しめます。
カビや腐敗に強く、水をはじく効果も。天然成分なので手荒れなどを気にせず、家族でお手入れできるので、愛着もどんどん深まるでしょう。
床材は、加工の種類によって、表情の違いや触り心地、伸縮性などあらゆる特徴の違いが生まれるもの。
ここでは、無垢フロア、挽板フロア、突板フロアのそれぞれの魅力を紹介します。
丸太から切り出した1枚板の木材を使用。優れた吸放湿性を発揮します。また、1枚板ならではの個性豊かな表情も魅力の一つ。使うほどに味わいが深くなる床材です。
のこぎりなどで挽いて切った「挽板」を貼り付けたフロア。足触りがよく、気持ちよい床材です。住友林業は、2mm厚の挽板を使用しており、無垢と同じ意匠を楽しめます。
木材を1mm以下に薄くスライスした「突板」を貼り付けたフロア。自然な木目や多彩な色合いを楽しめます。また、伸び縮みがほとんどなく、衝撃やへこみなどにも耐性がある床材です。
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職人の繊細な機械操作に加え、細部は自らの手で加工。
丁寧に仕上げ、高い品質を維持しています。
丸太を四角い材にしていく際に、どのグレードであればどの程度の厚みが適切かを検証して、無駄が出ないように調整して板材にしています。製材工場ではメインのフロア以外にもさまざまな商品をつくり、廃棄量を削減。端材はコースターやカッティングボードとして、剥いた樹皮はリサイクルして肥料としても使い、木を使い切ることを目指しています。
節や色味の濃淡差が大きくて床材としては使用できず、通常はバイオマス発電などの燃料となるチップ材として使用されるような小径木も、節や色味を木が持つ“ユニークな個性”と捉えて床材として積極的に活用。さらに、幅広いグレードの木材を組み合わせながらうまく活用し、高い品質を保てるようにするなど、資源を有効活用しながら、暮らしを豊かに彩る提案をしています。
職人は部材の開発者とも会話を重ね、使用する木材を厳選。国内外問わず、高い基準を設けてクオリティを管理しています。
部材が生み出す空間や暮らしまでを想定し、美しさや心地よさにこだわり抜いています。